山野目章夫早稲田大学法学学術院教授

2026年5月20日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 127 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 184 発言)

ただいま議員からおはぎのお話を頂戴したところでございます。

私が訪ねた福祉施設において眺めた光景におきましては、おばあちゃんがこしあんのおまんじゅうを食べたいというふうにおっしゃって、いつもこしあんじゃなくて粒あんなので悲しいわというふうにおっしゃっておられて、どうしてもうちの納入元ではこしあんは高くなるんですよというやり取りがありましたけれども、そのような折に、どうしてもお小遣いからこしあんを召し上がっていただくのには少しお金を多めに出さなければいけませんねとかというようなやり取りになっていきます。

そういうふうな光景は今後も続くだろうというふうには思いますけれども、大きく眺めたときに、理念の観点から申しますれば、一言で言えば、保護から尊厳へということでございましょうか。保護も尊厳ももちろん大事でございますけれども、これまでは、どちらかというと本人を保護する、保護するということの延長として、なるべく財産を、なるべくならまだいいんですけれども、一円でも減らさないようにするというように、生真面目に成年後見人の方がお仕事をしてきた嫌いがあるかもしれません。

これからは、ちょっと高くてもこしあんのおまんじゅうを食べたらいいんじゃないの、おはぎのことも考えましょうねと、おのずとそれに財産管理の観点を考えなければいけませんから限界がありますけれども、そういうふうな観点も踏まえて今後は保護を、そして保護以上に尊厳が大切ですよという観点で、これからは補助人になっていくかもしれませんけれども、仕事をしてほしいというふうに望んでおりますし、法制審議会はそういう観点から審議をいたしました。

今、議員におかれては、障害者の権利に関する条約に御言及をいただき、誠にありがたいことでございます。同条約の十二条が定める法的能力の平等、十九条が定める、社会において包み込み、そして参加をしてもらう機会の確保という理念を常に考えて法制審議会の調査審議が進められたものと認識しております。

ありがとうございます。

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