藤沢忠盛 (自由民主党)

2026年5月19日・第221回国会 衆議院 法務委員会 第10号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 44 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 63 発言)

自由民主党の藤沢忠盛でございます。

本日は、初めて質問の機会をいただきました。理事の皆様、そして委員の皆様に心より感謝申し上げます。

私は、これまで大学教員として、都市計画、町づくり、空き家問題、中山間地域政策などの研究に携わってまいりました。また、地元愛知県豊田市、みよし市を始め各地域において、空き家調査や地域調査を行ってまいりました。

その現場で強く感じてきたのは、空き家問題というものは、単なる住宅問題ではなく、相続、家族関係、地域コミュニティー、さらには高齢化社会の問題そのものと深く結びついているということであります。

実際に、長年放置された空き家の多くでは、相続手続が進んでいない、親族間で調整がつかない、祭祀財産の承継が整理されていないといった事情が見受けられます。特に、仏壇などが残されたままとなり、家族の思い出が整理できないまま、結果として空き家の除去や利活用が進まないケースを私は数多く見てまいりました。

豊田市、みよし市は、世界に誇る物づくりの町である一方、中山間地域も抱えております。都市部と中山間地域の両方を持つ自治体として、高齢化、人口減少、空き家問題、地域コミュニティーの担い手不足など、地方都市共通の課題にも直面しております。

また、単身高齢者の増加、認知症高齢者の増加など、家族の在り方も大きく変化しております。私自身、母が認知症を患い、現在、特別養護老人ホームに入所しておりますが、成年後見制度や遺言制度は、まさに現実の生活と地域社会を支える制度であると実感をしております。

こうした中で、成年後見制度や遺言制度は、単なる法律上の制度ではなく、国民一人一人の尊厳ある生活を支えるとともに、地域社会の持続可能性にも深く関わる重要な社会基盤であると考えております。

本法案は、本人の自己決定権を尊重しながら、より柔軟で利用しやすい制度へと見直すものであり、その方向性を高く評価するものであります。

本日は、とりわけ、地域社会や地方自治体の現場という観点から、制度の実効性について質問させていただきます。本日は法務大臣が御不在とのことでございますので、政府参考人あるいは副大臣に丁寧な御答弁をお願い申し上げます。

まず、本改正の背景、認識についてお伺いいたします。

我が国では、高齢化の進展に加え、単身高齢者や身寄りのない高齢者の増加など、家族形態が大きく変化しております。また、地方では、人口減少が進み、地域コミュニティーの維持そのものが課題となっております。特に中山間地域では、相続未了や財産管理の停滞が空き家問題や所有者不明土地問題へと直結しております。

私が各地で行ってきた空き家調査でも、単に建物が古いから空き家になるのではなく、相続が整理できない、家族間の感情的整理がつかない、祭祀財産の承継が進まない、こうした背景が長期放置の大きな要因になっていることを実感しております。

つまり、成年後見制度や遺言制度は、個人の財産管理にとどまらず、地域社会の維持や地方自治体の課題解決とも深く関わる制度になっていると考えます。政府として成年後見制度、遺言制度を取り巻く社会的ニーズの変化をどのように認識しておられるのか、お伺いいたします。

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