お答えいたします。
我が国において、実演家等の権利である著作隣接権は、昭和四十五年に現在の著作権法へ全面改正した際に新たに整備をいたしました。
著作隣接権は、利用場面ごとに具体的な権利が定められており、当時、その一つとしてレコード演奏・伝達権を定めるかどうかが議論されましたが、著作隣接権を定めるローマ条約の締約国が当時は十か国程度にとどまっていたこと、当時の喫茶店等の業種では商業用レコードの利用はそれほど多くなかったことなどから、将来の国際的な動向の進展も踏まえて再検討することが適当とされました。
その後、レコード演奏・伝達権が広く海外で導入されるようになるとともに、我が国においても公の場で商業用レコードが広く利用されるようになりました。こうした状況の変化や、我が国の音楽やアーティストの海外展開の促進、実演家等への対価還元の促進といった観点等を踏まえ、文化審議会において審議いただき、その報告を踏まえ、今国会に法律案を提出させていただきました。
4辻辻由布子(自民)
おはようございます。自由民主党東京ブロック、辻由布子でございます。
本日が人生初の国会質疑となります。この機会をお与えいただき、ありがとうございます。
今回は充実した質疑時間を頂戴しておりますので、それを生かして、著作権法改正がその法の趣旨にのっとって着実に運用され、十七の戦略分野の一つとしてコンテンツ産業の海外展開が力強く推進されるよう、通告に従い、しっかりと進めてまいります。
まず初めに、今回、なぜレコード演奏・伝達権の創設を図るのか、また、レコード演奏・伝達権の導入によりどのような効果を期待しているのでしょうか。大臣に改めて改正の契機をお伺い…
この発言のページ
5
松本洋平(自民)文部科学大臣
辻委員の初質問ということで、答弁をさせていただくのもしっかりさせていただきたいと思います。
本法律案で導入を図りますいわゆるレコード演奏・伝達権でありますけれども、国際条約に位置づけられ、広く海外で既に導入をされているところであります。
しかしながら、我が国におきましては導入されていないことから、我が国の実演家等は、商業用レコードが諸外国などで公に再生、伝達された場合であっても、相互主義により適切な対価を得ることができていないという課題が生じていたところであります。
また、近年、日本の音楽の海外での人気というものは高まっておりまして、新たな基幹産業…
この発言のページ
6辻辻由布子(自民)
松本大臣、ありがとうございました。
続いて、政府参考人に詳細を伺ってまいります。
今回の法改正で創設を目指しているレコード演奏・伝達権ですが、世界中においては既に百四十二か国で導入済みです。日本は最も創設が遅い後発国とも言えます。なぜレコード演奏・伝達権の創設がこのタイミングとなったのか、伺います。
この発言のページ
- (上の発言)
7日日向信和文化庁次長
お答えいたします。
我が国において、実演家等の権利である著作隣接権は、昭和四十五年に現在の著作権法へ全面改正した際に新たに整備をいたしました。
著作隣接権は、利用場面ごとに具体的な権利が定められており、当時、その一つとしてレコード演奏・伝達権を定めるかどうかが議論されましたが、著作隣接権を定めるローマ条約の締約国が当時は十か国程度にとどまっていたこと、当時の喫茶店等の業種では商業用レコードの利用はそれほど多くなかったことなどから、将来の国際的な動向の進展も踏まえて再検討することが適当とされました。
その後、レコード演奏・伝達権が広く海外で導入されるようになるとともに、我が国においても公の場で商業用レコードが広く利用されるようになりました。こうした状況の変化や、我が国の音楽やアーティストの海外展開の促進、実演家等への対価還元の促進といった観点等を踏まえ、文化審議会において審議いただき、その報告を踏まえ、今国会に法律案を提出させていただきました。
8辻辻由布子(自民)
日本のアニメの海外展開を機に、例えば、YOASOBIさん、Creepy Nutsさん、LiSAさんなど、テーマソングとして使われているアーティストの曲が世界中でよく聞かれるようになりました。
レコード演奏・伝達権の導入において、日本の貿易収支は黒字、赤字のどちらを見込んでいますでしょうか。また、海外からの収入と日本からの支出は各々どの程度を予想しているのか、伺います。
この発言のページ
9日日向信和文化庁次長
お答えいたします。
レコード演奏・伝達権の導入による諸外国との収支の見込みについては、令和七年度に委託調査により試算を行ったところです。
試算結果によれば、二〇二四年にレコード演奏・伝達権が導入されていたと仮定した場合、二〇二四年には、諸外国から得られる収入が約二十四億円、諸外国に支払う支出が約十六億円であり、差引き約八億円の黒字と推計をされております。
また、将来の見込みについては、二〇三四年における国際収支を一定の仮定の下で試算したところ、諸外国から得られる収入が約五十一億円、諸外国に支払う支出が約二十六億円で、約二十五億円の黒字と推計をされて…
この発言のページ
10辻辻由布子(自民)
次に、今回の法改正で創設されるレコード演奏・伝達権について、本案成立後の使用料の徴収や分配といった具体的な実務は誰が担うのでしょうか。また、それに対する文化庁の関与や責任についてお伺いいたします。
この発言のページ