お答え申し上げます。
日本銀行によるETFの保有につきましては、コーポレートガバナンスへの影響に留意が必要との指摘があることは認識をしております。この点につきましては、日本銀行では、スチュワードシップ・コードの受入れを表明した投資信託委託会社を通じまして、株式議決権を適切に行使するといった措置を講じております。
ETFの売却ペースにつきましては、昨年九月の金融政策決定会合におきまして、市場等に攪乱的な影響を与えることを極力回避することを優先しまして、同年七月に処分を完了しました金融機関から買い入れた株式と同程度の規模で売却を行うことが適当と判断をいたしました。
現時点では、売却に伴います市場への影響と、先ほど申し上げましたETF保有に伴うコストやリスクのバランスを考慮しまして、少しずつ処分を進めていくことが適当であるというふうに考えております。
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大森江里子(中道)
減額を停止せざるを得ないほどの状況に陥った債券市場の機能低下についてお伺いをいたします。
五月に長期金利が一時二・八%まで上昇した際、市場には動揺が走りました。日銀が減額をこれ以上進められない本音は、これ以上日銀が買入れを減らせば、国債の引受手が市中に足りなくなり、長期金利が制御不能になるリスクが高いというおそれの裏返しではないかと考えます。長年にわたり日銀が市場の国債を大量に購入し価格をゆがめ続けた結果、日銀自身が、手を引こうにも引けない、出口なき迷路に陥っているのではないでしょうか。
日銀の買入れ縮小に耐え得る市中の受皿が十分でないという市場の脆…
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50氷氷見野良三日本銀行副総裁
お答えいたします。
国債買入れについては、かねてより、市場機能の改善と国債市場の安定という二つの要素を考慮して、その在り方を検討してまいりました。
このうち、国債市場の機能度につきましては、日本銀行による国債買入れの減額が進捗する下でイールドカーブのゆがみがおおむね解消されるなど、着実に改善してきております。このため、一頃に比べ、買入れの減額を通じて市場機能の更なる改善を進めていく必要性は次第に小さくなってきていると考えております。
一方、日本銀行の国債保有が減少すれば、その分、市場参加者が保有する国債が増加することを前提に、国債市場の安定に目配り…
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大森江里子(中道)
ありがとうございました。
続きまして、莫大なETFの処分問題についてお伺いをいたします。
日銀は、長年の買入れにより、三月末時点の時価ベースで約九十四兆円にも上る巨額のETFを保有する、日本株の最大の機関投資家となってしまっています。下手に売却すれば株式市場の暴落を招くため、市場に攪乱的な影響を与えないよう慎重に売却を進める現在の方針に従うと、完了までに百年以上かかるという試算もあります。
日銀は、直接的に株主提案などをしない物言わぬ株主であるため、企業のガバナンス改革への圧力を行使せず、経済の新陳代謝を妨げたりしているという批判も根強くあります。…
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- (上の発言)
52中中村康治日本銀行理事
お答え申し上げます。
日本銀行によるETFの保有につきましては、コーポレートガバナンスへの影響に留意が必要との指摘があることは認識をしております。この点につきましては、日本銀行では、スチュワードシップ・コードの受入れを表明した投資信託委託会社を通じまして、株式議決権を適切に行使するといった措置を講じております。
ETFの売却ペースにつきましては、昨年九月の金融政策決定会合におきまして、市場等に攪乱的な影響を与えることを極力回避することを優先しまして、同年七月に処分を完了しました金融機関から買い入れた株式と同程度の規模で売却を行うことが適当と判断をいたしました。
現時点では、売却に伴います市場への影響と、先ほど申し上げましたETF保有に伴うコストやリスクのバランスを考慮しまして、少しずつ処分を進めていくことが適当であるというふうに考えております。
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大森江里子(中道)
ありがとうございました。
日銀自身の財務健全性の悪化についてお伺いをいたします。
利上げそのものが経済に与える影響とは別に、出口戦略において金利が上がることで逆ざやが発生し、日銀自体の財務に影響するという構造的なリスクがあります。
日銀は、過去に買った超低金利の長期国債を大量に抱えている一方で、民間銀行から預かる当座預金に対しては、引き上げられた高めの金利を支払うことになります。収入より支出が上回る逆ざやになり、中央銀行でありながら、赤字や、場合によっては債務超過に陥るリスクを抱えています。
中央銀行の債務超過が即座に金融政策のオペレーションに支…
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54氷氷見野良三日本銀行副総裁
お答えいたします。
管理通貨制度の下では、通貨の信認は、適切な金融政策運営により物価の安定を図ることを通じて確保されるというふうに考えております。そうした前提の下で、中央銀行は、やや長い目で見れば、通常、収益が確保できる仕組みとなっております。
すなわち、政策金利が引き上げられ、バランスシートが縮小する局面では、まず、付利金利の引上げによる超過準備に対する支払い利息の増加等から収益は下押しされます。その後、超過準備の減少に伴い支払い利息が減少し、利回りの高い国債への入れ替わりにより受取利息が増加する中で、通常、収益は回復していくと考えられます。
ま…
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大森江里子(中道)
ありがとうございます。
続きまして、賃金と物価の好循環の持続性の見極めについてお伺いをいたします。
現状、物価上昇率二%という数字自体は達成されていますが、それが、コストプッシュ型ではなく、需要牽引型として日本経済に完全に定着したとは言い難い状況にあると思っております。
大企業を中心に高水準の賃上げが報じられる一方、日本の雇用の約七割を占める中小企業において、コスト上昇分を適切に価格転嫁し、持続的に賃上げを続けられる体力が育っているかはまだ不透明です。
賃金と物価の好循環、この持続性の見極めについて、氷見野副総裁の御見解をお伺いいたします。
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