不動産バブルの崩壊、九〇年代がいつだったかという認定は難しいんですけれども、それこそ通達を出したときとか、日銀の一連の政策が始まったときとかいろいろ言われるんですが、九五年から六年にかけて住専会社の処理というのをやりまして、私は、ある日突然、主計局から、銀行局が当時まだこちらの省にあった頃ですけれども、住専担当室長を拝命して、それが、整理回収機構も全て含めた日本の債権と不動産の処理の流動化の部屋になったんですけれども、それを二年間やっておりまして。そのときに、当時の住専六社というか七社ですね、これらのいわゆる査定表を全部見たことがあるんですよ、二十万件ぐらいあるんですけれども。これの最初の、原初のローンはひどくて、それと同じようなことはないんですよ。つまり、グレードが違うんですよね、グレードが。貸し方の、目を覆うというか、目からうろこが逆に落ちるというか。
そういうものが、その後、自己査定ですとか金融庁における何度ものいろいろな指針の改定とかいろいろなものを踏まえて、少なくとも収益還元ぐらいはきちっとついておりますし、そのほかにも複数の査定がついておりますので、これは不正とは言えないけれども不適当だというのはどこかの例でもありましたけれども、そういうことがない限りは、普通の住宅ローンというか普通の建設、不動産融資において、かつてのような乱脈は見受けられないです。
ただ、その上で、より幅の狭いリスクの顕在化による返済の困難というのは、それは、完済の可能性はゼロじゃないわけですよ、景気変動もありますから。そういったことについては、金融リスクの負われている範囲がどのぐらいですとか、担保価値がどのぐらいに変動し得るのかとか、そういったところについてきちっとストレステストをしていただきたいということで、これも各地域銀行によってその検証をしていることを我々は期待しておりますので、そのようにモニタリングを実施しているところでございます。
この問題については、我が国は、主要諸外国に先駆けて不動産担保の膨大なローンをいろいろな手法で処理してきたという経験もございますので、その経験はちゃんと生かさなければいけませんので、しっかりとモニタリングというか、対応を抜かりなくさせていただきたいと思っております。
81
田中健(国民)
更に申し上げたいのは、これは銀行だけの問題じゃないということです。資金が不動産に集中すれば不動産価格も押し上げられやすくなりますし、また、住宅を買いたいという若い世代や子育て世代、あるいは地域で普通に暮らしたいという人たちにとって、住まいが遠のいていくという懸念もあります。
金融の資金配分のゆがみというのが最終的には国民生活の重荷になりかねません。片山大臣はこの問題を、今、金融システムの安定、リスク管理という言葉が何度も出ましたけれども、というだけでなく、暮らしの問題としても考えておられるのかという点でも伺いたいと思います。
この発言のページ
82
片山さつき(自民)財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)
今、再三申し上げておりますように、不動産業向け融資だけではなくて、住宅ローンを含めて金融機関の貸出状況というのは全部モニタリングをしているわけですが、金融機関によって不動産業関連の貸出残高が増加しているということになりまして、また一方で、不動産価格につきましては、内外の金融問題や金融環境もありますけれども、近年、やはり、物件自体が供給される状況がどうなのかということになると、人的あるいは資材的物件制約というのもあるわけで、そういう要因もいろいろありますし、また期待収益がどのぐらいかということもありますし、企業や消費者の不動産に対する選好がどの程度かという…
この発言のページ
83
田中健(国民)
確かに、不動産の価格形成というのは一概には言えなくて、いろいろな要因があるというのも理解をしております。しかし、やはり今、五十年ローンという住宅ローンも出ていますので、今大臣から、ミクロもしっかりウォッチしていくということでありますので、是非とも注視をしていただきたいと思います。
今、金利のない時代、世界ではありません。金融庁の分析においても、近年の不動産価格の高騰や市場金利の上昇など、住宅ローン、不動産金融を取り巻く環境というのがレポートでも示されています。その中で、仮に、この金利上昇に加えて、今地価も上がっていますけれども、地価が下落をして、また空…
この発言のページ
- (上の発言)
84
片山さつき(自民)財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)
不動産バブルの崩壊、九〇年代がいつだったかという認定は難しいんですけれども、それこそ通達を出したときとか、日銀の一連の政策が始まったときとかいろいろ言われるんですが、九五年から六年にかけて住専会社の処理というのをやりまして、私は、ある日突然、主計局から、銀行局が当時まだこちらの省にあった頃ですけれども、住専担当室長を拝命して、それが、整理回収機構も全て含めた日本の債権と不動産の処理の流動化の部屋になったんですけれども、それを二年間やっておりまして。そのときに、当時の住専六社というか七社ですね、これらのいわゆる査定表を全部見たことがあるんですよ、二十万件ぐらいあるんですけれども。これの最初の、原初のローンはひどくて、それと同じようなことはないんですよ。つまり、グレードが違うんですよね、グレードが。貸し方の、目を覆うというか、目からうろこが逆に落ちるというか。
そういうものが、その後、自己査定ですとか金融庁における何度ものいろいろな指針の改定とかいろいろなものを踏まえて、少なくとも収益還元ぐらいはきちっとついておりますし、そのほかにも複数の査定がついておりますので、これは不正とは言えないけれども不適当だというのはどこかの例でもありましたけれども、そういうことがない限りは、普通の住宅ローンというか普通の建設、不動産融資において、かつてのような乱脈は見受けられないです。
ただ、その上で、より幅の狭いリスクの顕在化による返済の困難というのは、それは、完済の可能性はゼロじゃないわけですよ、景気変動もありますから。そういったことについては、金融リスクの負われている範囲がどのぐらいですとか、担保価値がどのぐらいに変動し得るのかとか、そういったところについてきちっとストレステストをしていただきたいということで、これも各地域銀行によってその検証をしていることを我々は期待しておりますので、そのようにモニタリングを実施しているところでございます。
この問題については、我が国は、主要諸外国に先駆けて不動産担保の膨大なローンをいろいろな手法で処理してきたという経験もございますので、その経験はちゃんと生かさなければいけませんので、しっかりとモニタリングというか、対応を抜かりなくさせていただきたいと思っております。
85
田中健(国民)
これまでのまさに住専のときの、グレードが違うという説明を受けましたけれども、リスク管理またモニタリングを監督されてきたということでありますので、次の質問は飛ばさせていただくんですが、一問ちょっと追加をさせてもらって、大臣の考えを聞きたいんですけれども。
今回の警告というのが、マンション価格等も都内では高騰していまして、中長期的には金利上昇によって不動産需要が下がる可能性もあるから、早期に金融庁がある意味対応を促したんじゃないかと言う人もいます、そういった分析をしている人もおりまして。ですから、今回はあくまで金融庁は残高を伸ばすな、抑えろといった総量規制…
この発言のページ
86
片山さつき(自民)財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)
特に不動産業向けに貸出しを注力しているという先に対しては、ヒアリング等を通じて、今後の与信方針やリスク管理の状況をモニタリングということもしておりますが、それは、委員もおっしゃるとおりに、決して、かつてのような、ある程度意図的にバブルをあのときは潰そうとしたわけですよね。国論もありました。普通の方が家が買えないのではとか、マンションが買えないのではということで、たとえその後の状況がどのようになろうともこのようにするということで、かなり大きな政策のコンセンサスがあった時代ですが、それはその後どうであったのかという検証にさらされているわけですね。
つまり、…
この発言のページ
87
田中健(国民)
ありがとうございます。
冒頭に言いましたけれども、やはり、今回、地銀の不動産融資の残高というのは、不動産業ですね、四十五兆円ということで大変に大きなボリュームであります。これは単なる一業種の話ではないと思いますので、特定の地域や、特定の分野、特定のプレーヤーに資金が偏り過ぎていないかとか、金利がこれから上がったらどうなるかとか、地価が下がったらどうなるか、また空室率が上がったらどうなるかというようなことも、そういったことを盛り込んだ、是非、地方銀行とのコミュニケーション、またリスク管理というのを徹底をしていただきたいと思っています。
その上で、関連し…
この発言のページ