金融政策の正常化は、簡単に申し上げれば、インフレ率が上昇していく中で少しずつ短期金利を引き上げるという形で進んでおります。したがって、財政への影響ということであれば、利払い費への影響もありますし、他方で、インフレ率が上昇する中で、賃金も上昇し、様々な利潤が上昇する、それから税収が増えるということもあります。これらを総合して決まってくるものだと思いますが、これは財政政策の領域ですので、具体的なコメントは差し控えさせていただければと思います。
植田和男日本銀行総裁
2026年3月4日・第221回国会 衆議院 財務金融委員会 第2号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 118 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 215 発言)
前後のやりとり
金融政策の正常化が進めば、長期金利が上昇する可能性は否定できないという私の理解でよろしいでしょうか。
適切に物価を持続的、安定的な二%の領域にうまく着地させるという方向で金融政策が適時適切に調整されていけば、長期債の市場に大きな混乱はないだろうということを申し上げました。
これに対して、そういうところからずれるという期待が発生してしまうと大きな動きが出るリスクもあるというふうに見ております。
もちろん大きな急遽の上昇リスクがあるとしても、金融政策の正常化、短期金利が上げていくことで、同時に、長期金利が安定的に上昇する可能性があるということかと思います。 これについては一般論としても否定されるものではないかと思いますが、その中で、先ほど他の委員の質問で財政と金融の話がありましたので、ちょっとお聞きをしたいんですけれども、金融政策の正常化が進む中で、長期金利が上がってきますと、政府の国債費にも影響が出てくると思います。ちょっとこれは追加の質問でありますが、そうしますと、金融政策の正常化を今目指しておりますが、財政への影響というのは日銀としてはど…
- (上の発言)
金融政策の正常化は、簡単に申し上げれば、インフレ率が上昇していく中で少しずつ短期金利を引き上げるという形で進んでおります。したがって、財政への影響ということであれば、利払い費への影響もありますし、他方で、インフレ率が上昇する中で、賃金も上昇し、様々な利潤が上昇する、それから税収が増えるということもあります。これらを総合して決まってくるものだと思いますが、これは財政政策の領域ですので、具体的なコメントは差し控えさせていただければと思います。
ありがとうございます。 断定的には言えないということではあるかと思いますけれども、金融政策の正常化が進めば長期金利が穏やかに上昇する可能性がある、また、その場合は、国債費などにも、財政にも影響が、もちろん連動しますからあるということを確認をさせていただきました。 その中で、イランへの攻撃などにより国際情勢が大変不安定となっておりまして、エネルギー価格や為替の動きなどを通じて日本経済にも大きな不確実性が高まっています。 現在、日本銀行は、物価安定目標二%の持続的、安定的な実現を目指して金融政策の正常化を進めている局面にあるかと思いますが、しかしながら…
中東情勢の今後についてですが、これは、現時点で確たることは申し上げられないと思います。ただ、それが内外経済、国際金融市場に及ぼす影響を含めて、引き続き注視してまいりたいと思っております。
その上で、今後の金融政策運営でございますが、経済、物価情勢が改善し、私どもの中心的な見通しが実現していくとすれば、引き続き政策金利を引き上げ、緩和度合いを調整していくことが適当と考えております。
もちろん、私どもは、毎回の金融政策決定会合において、その時点で利用可能なデータやその他の情報を精査しながら適切に政策を判断していく所存でございます。
具体的に実質金利の成長率が下がった場合ということへの言及がなかったので、まあ総合的に判断をするということではあろうかと思いますが。 先ほど岡本委員が話していました賃金と物価の話でありますけれども、ちょうど日銀自体が、金融政策の正常化の前提として、賃金と物価の好循環ということが重要であるというふうに説明をされています。ですので、仮に、今言った実質賃金が再び前年比マイナスになるということは、賃金がマイナスになりますから、そうしますと賃金と物価の好循環が崩れているということになりまして、そうしますと、今の金融政策のスタンスをまた見直すという可能性はあるという…