菅野拓大阪公立大学大学院文学研究科准教授

2026年4月28日・第221回国会 衆議院 災害対策特別委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 89 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 100 発言)

山田先生、御質問ありがとうございます。

実は、答えは、僕は菅原市長とほぼ同じような感覚を持っておりまして、町づくりと一緒にというふうにおっしゃられました。

実は、防災というものの、特に事前にやることの本質的な難しさというのは、やはり備えるということへ我々はコストがかけられないということなんですね。あした来るかもしれない南海トラフと言われても、多分南海トラフの備えをしている人はほとんどいない、こういう話が本質的なので、要は、どんどんやれやれ、避難訓練をやろうと言っても、まさに委員御指摘の形骸化という問題がやってくるかなというふうに思っています。

やはりそれは、民間と連携をする前に、例えば行政の中でもやれることがあって、先ほどの町づくりと一緒にというのは、要は、いろいろな部局で避難訓練というのを意味があるものにしていくということだと思うんですね。

例えば、私は、好きな例に、障害者の方とか高齢者の方がなかなか避難所まで到達できないから、一緒にやってみようと言わずに、まずは、「ひなんさんぽ」といって、地域の人と一緒にお散歩しようからスタートするとか、そこでちゃんとお茶を飲んでお話合いをして、顔の見える関係をつくって。これは実は、要は、福祉と防災を掛け算して、地域の福祉的なコミュニティーづくりにも意味がある形にしているということなんですね。これは福祉部局と防災部局が連携してやっているということなんです。

私はこれもやはりフェーズフリーの発想だというふうに思いますが、防災だけで何かしようと思うと、備えというのはつらいということになるので、何とかそれを、ほかの、町づくりであるとか社会保障の中であるとか、そこと掛け算して、そこにとっても意味がある、こういう形に変えていかなければいけない。そうすると、そこにとっては意味がある、例えば、参加する人は一緒にお茶が飲めて楽しいとか、違う価値が出てくるわけですね。そういったものを防災庁さんなんかにも後押ししていただきながら取組を進めていく、こういうことが重要なのではないかと思っております。

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