そうなんですね。生活保護における自立というのは、単に生活保護制度を利用することがなくなったということではないわけですね。
車なしでは、今答弁があったような日常生活自立や社会的自立が困難な地域が存在をいたします。NPO法人ひとり親家庭サポート団体全国協議会の一人親家庭千九百六十七人が回答したアンケート調査で、七九・二%、約八割の一人親家庭が自動車を保有していると回答をしています。子供の中学校、高校、部活の送り迎え、子供の通院などに使われて、毎日自動車を使うという人が七割に上ります。自動車は、生活全般を支えて、社会とつながるための欠かせないものとなっていることが分かると思います。
ところが、この調査では、生活保護を利用している母子世帯のうち、車を保有しているのは三一・二%ということも分かりました。今日、資料に二ページ目以降につけていますけれども。そういうことなんですね。つまり、一人親全体では八割の方が自動車を保有しているのに、生活保護利用世帯は三割しか持っていない。
それは、泣く泣く手放しているんじゃないかと私は思うんですね。つまり、そもそも車の保有が原則認められない、あるいはハードルが高いからと、本来は生活保護利用の権利があるにもかかわらず生活保護申請を諦める母子家庭、一人親家庭が相当数いるのではないかと推測されるデータなんですよ。それを裏づけるように、この調査では、福祉事務所に行ったにもかかわらず生活保護の申請を諦めたという人の中で、一番多かった理由が、生活保護を利用すると車の保有ができないと説明されたからということなんですね。
自動車の普及率が高い地域というのがあるわけですけれども、まずそれだけ生活上のニーズがそういう地域にはあるからですよね。鉄道やバスなどの公共交通機関が縮小する中、誤解を恐れずに言うならば、車なしでは暮らしていけないという地域が存在するわけです。車があるからこそ、地域社会において対人関係を保ったり、また子供に教育も含めた様々な経験を体験をさせることもできます。このことを、困窮者であり、生活保護制度を利用したい側から見ますと、自動車の保有が認められないと生活が脅かされ、もっと言えば、社会との断絶を余儀なくされるということになるわけでございます。
そこで、今日、一枚目の資料ですね。グラフを作ってみました。驚くべきことが分かりました。
これは都道府県ごとの、横軸が自動車の普及率です、縦軸が母子家庭の生活保護利用率ですね。都道府県ごとです。
これを見ますと、自動車の普及率が高い都道府県であればあるほど、母子家庭の生活保護利用率が低くなっているんですよ。ちなみに、これは決定係数というんですけれども、決定係数は〇・七四ですから、母子世帯の保護利用率の分布を自動車保有の状況で七四%が説明できるということなんですね。つまり、これはかなり相関性が高いということなんですよ。
大臣、これを見ていただいて、このデータから強く推認されることは、自動車を処分しなければならないというこの原則の要件が、自動車がなければ生活もできない、そういう地域において、これは強烈な水際作戦として作用しているということではないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
135佐佐々木昌弘厚生労働省大臣官房危機管理・医務技術総括審議官
お答えいたします。
まず、委員御指摘のとおり、刑罰を科す以上、曖昧な部分はできるだけ小さくする、ないのがいいということはそのとおりでございますので、まずは指針の策定において、先ほど来申し上げているような対応をいたしますし、相談する窓口を設けるという点につきましても、当然ながらこの届出も受けるわけですから、それに応じての相談体制の構築をします。
さらには、御相談があった場合、厚生労働省にとどまらず、主務官庁であるほかの省庁とも連携しながら、ここは丁寧に対応してまいりたいと考えております。
この発言のページ
136
辰巳孝太郎(共産)
しっかりやっていただきたいと思います。
さて、六月十日の質疑で、私は、通勤や通院等のために認められた生活保護世帯の自動車の保有を他の用途で利用することが緩和をされた、この問題を取り上げました。しかし、生活保護における自動車は資産とみなされて、原則売却するなどして、資産活用をすることが求められております。
今日は、生活保護を利用する一人親家庭の自動車保有をめぐる問題について聞いていきたいというふうに思います。
まず、厚労省に確認しますけれども、生活保護における自立の概念とはどういうものでしょうか。
この発言のページ
137鹿鹿沼均厚生労働省社会・援護局長
お答えいたします。
生活保護制度における自立の概念につきましては、二〇〇四年に取りまとめられた社会保障審議会生活保護制度の在り方に関する専門委員会報告書、こういったものでも記載がございまして、就労による経済的自立のみならず、それぞれの被保護者の能力やその抱える問題等に応じ、身体や精神の健康の回復、維持や、生活管理等により日常生活において自立した生活を送る日常生活自立や、社会的なつながりを回復、維持するなど地域社会において自立した生活を送る社会生活自立があるというふうに整理されております。
この発言のページ
- (上の発言)
138
辰巳孝太郎(共産)
そうなんですね。生活保護における自立というのは、単に生活保護制度を利用することがなくなったということではないわけですね。
車なしでは、今答弁があったような日常生活自立や社会的自立が困難な地域が存在をいたします。NPO法人ひとり親家庭サポート団体全国協議会の一人親家庭千九百六十七人が回答したアンケート調査で、七九・二%、約八割の一人親家庭が自動車を保有していると回答をしています。子供の中学校、高校、部活の送り迎え、子供の通院などに使われて、毎日自動車を使うという人が七割に上ります。自動車は、生活全般を支えて、社会とつながるための欠かせないものとなっていることが分かると思います。
ところが、この調査では、生活保護を利用している母子世帯のうち、車を保有しているのは三一・二%ということも分かりました。今日、資料に二ページ目以降につけていますけれども。そういうことなんですね。つまり、一人親全体では八割の方が自動車を保有しているのに、生活保護利用世帯は三割しか持っていない。
それは、泣く泣く手放しているんじゃないかと私は思うんですね。つまり、そもそも車の保有が原則認められない、あるいはハードルが高いからと、本来は生活保護利用の権利があるにもかかわらず生活保護申請を諦める母子家庭、一人親家庭が相当数いるのではないかと推測されるデータなんですよ。それを裏づけるように、この調査では、福祉事務所に行ったにもかかわらず生活保護の申請を諦めたという人の中で、一番多かった理由が、生活保護を利用すると車の保有ができないと説明されたからということなんですね。
自動車の普及率が高い地域というのがあるわけですけれども、まずそれだけ生活上のニーズがそういう地域にはあるからですよね。鉄道やバスなどの公共交通機関が縮小する中、誤解を恐れずに言うならば、車なしでは暮らしていけないという地域が存在するわけです。車があるからこそ、地域社会において対人関係を保ったり、また子供に教育も含めた様々な経験を体験をさせることもできます。このことを、困窮者であり、生活保護制度を利用したい側から見ますと、自動車の保有が認められないと生活が脅かされ、もっと言えば、社会との断絶を余儀なくされるということになるわけでございます。
そこで、今日、一枚目の資料ですね。グラフを作ってみました。驚くべきことが分かりました。
これは都道府県ごとの、横軸が自動車の普及率です、縦軸が母子家庭の生活保護利用率ですね。都道府県ごとです。
これを見ますと、自動車の普及率が高い都道府県であればあるほど、母子家庭の生活保護利用率が低くなっているんですよ。ちなみに、これは決定係数というんですけれども、決定係数は〇・七四ですから、母子世帯の保護利用率の分布を自動車保有の状況で七四%が説明できるということなんですね。つまり、これはかなり相関性が高いということなんですよ。
大臣、これを見ていただいて、このデータから強く推認されることは、自動車を処分しなければならないというこの原則の要件が、自動車がなければ生活もできない、そういう地域において、これは強烈な水際作戦として作用しているということではないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。
139
上野賢一郎(自民)厚生労働大臣
ちょっと水際作戦という意味がよく分かりませんでしたが、生活保護制度では、生活に困窮する者が、その利用し得る資産、能力その他あらゆるものを、その最低限度の生活の維持のために活用することが要件とされております。また、その維持費が生計を圧迫することも踏まえ、原則として自動車の保有は認めていないところであります。
その上で、障害のある方、あるいは、公共交通機関の利用が著しく困難な地域に居住する者が通勤、通院、通所又は通学のために自動車を必要とする場合などであって一定の要件を満たす場合には例外的にその保有を認めているところであり、その考え方につきましては、先般の…
この発言のページ
140
辰巳孝太郎(共産)
水際作戦というのは、申請をさせないように仕向けていくということなんですけれどもね。これは度々、申請権の侵害として問題になってきたわけです。
先ほどのデータから分かることは、所得の状況から見れば、本来は申請すれば生活保護が利用できるにもかかわらず、車の保有が原則認められない、例外的にしか認められないことで、車なしでは生活できないということで、まさに申請には至らないということなんですね。
ちなみに、母子世帯も含めた全世帯の保護利用率でのデータも、私、作ったんですけれども、こちらは決定係数が〇・四一なんですよ。つまり、母子世帯だけの利用率のデータの方が保護…
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141鹿鹿沼均厚生労働省社会・援護局長
お答えいたします。
まず、先生の議論のベースになっている資料でございますけれども、この手の数字を見るときには、いろいろ慎重に議論しなければいけないと思っております。
都市部であれば、一般的に、一人親の方が仕事を見つけるために来られるというケースが多くなってきて、被保護率が高まるということがございます。一方で、地方の方が一世帯当たりの車の台数というのは当然多い、駐車場代も安いですし、持家率も高いということなので、それが先生のおっしゃっていることの因果関係なのか、そうではないのかというのは、議論があろうかと思っています。
ちなみに、私どもの方でも、先生…
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