山本香苗 (中道改革連合)

2026年6月10日・第221回国会 衆議院 厚生労働委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 69 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 157 発言)

中道の山本香苗でございます。

今日は、聞こえない、聞こえにくい子供たちへの支援についてお伺いしたいと思います。

新生児聴覚スクリーニングの普及によりまして、聞こえに困難のある子供が早期に発見されて、精密検査へつなぐ医療の仕組みも整いつつありますが、本当に必要なのは、重要なのは、その先であります。早く分かった後に、その子供と家族をどう支えていくのか、その環境づくりが問われています。

先日、大阪府が手話言語条例に基づきまして実施しております「こめっこ」の活動を視察をしてまいりました。この「こめっこ」というのは、ゼロ歳児から未就学の聞こえない、聞こえにくい子供たちが、親と一緒に遊びを通じて手話を獲得、取得する場です。手話があふれる環境の中で、子供たちは遊びや交流を通じて自然に手話を身につけ、仲間や聾者との関わりの中で、人とつながる力を育んでいます。

実際に利用されている保護者の方々からは、耳が聞こえないと分かったときは将来が真っ暗になったが、ここで手話で笑い合う親子を見て初めて希望が持てた、人工内耳をつけるまで待つしかないと思っていたが、今この瞬間から手話で親子コミュニケーションを取っていいのだと分かったといったような声が寄せられていると伺いました。

私も実際、ゼロ歳から三歳のお子さんと保護者を対象とした「べびこめ」という活動に参加をさせていただいたんですが、本当に目からうろこが落ちる思いがいたしました。

というのも、子供たちは、手話をやっているスタッフの方をじっと見ているんですね。そして、表情だとか手の動きで反応しているわけなんです。その姿を親御さんは見ながら、我が子が目で言葉を理解し、そして獲得し、目で人とつながっていく姿に喜びを感じながら、一緒に手話を学んでおられました。親子で共に新しい言葉を育んでいく姿がとても印象的でした。

そこで感じたのは、子供にとって一番大事なのは、まず親や周囲の人と心を通わせて、伝わったとか分かったという経験を積み重ねていくことなんだなと思いました。そして、そのために手話が極めて大きな力を持っていると感じました。更に印象的だったのは、人工内耳をつけるから手話は必要ない、口語が身につくまで待つという考え方ではなくて、乳幼児期から手話と日本語の双方に触れ、豊かな言語環境を保障することの重要性です。インターナショナルスクールに子供が通って英語を自然に身につけるように、手話もまた、手話があふれる環境の中で自然に獲得されている言語なんだということも強く実感いたしました。

この「こめっこ」のスーパーバイザーで、かつ、この分野で長年研究を牽引されてこられた神戸大学の河崎佳子先生も、遊びを通して子供たちは手話を自然に獲得し、見て分かる手話で様々な知識を吸収し、学び、人と関わる力を育みます、手話言語の獲得は日本語の習得にも生かされますと指摘をされておられます。

聞こえない、聞こえにくい子供たちは、目で生きる子供たちでもあります。だからこそ、脳と言語能力が最も発達する乳幼児期に、手話と日本語の双方に触れる豊かな言語環境を保障することは、子供の成長の土台を築き、将来の可能性を広げる上で極めて重要であると強く感じました。

このような大阪府の「こめっこ」の取組をこども家庭庁としてはどのように評価をしておられるのでしょうか。副大臣の御感想、率直なお声をいただきたいと思います。

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