岡野純子 (国民民主党)

2026年4月15日・第221回国会 衆議院 厚生労働委員会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 233 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 310 発言)

御答弁ありがとうございます。

今は一旦決めても、柔軟性を持って変えていくから、中長期と言わずに、その影響が起きたら都度都度変えていく姿勢を持っているんだというような、そういった御趣旨だったんだと思いますけれども、済みません、私は、経済的負担が減るということは得をするということですから、どこがどう得をして、誰が損をするのかというような構造を一回ちょっと明らかにしたいと思って行った質問でした。

御答弁で言ってもらえなかったので、私なりに考えた、まとめた、整理したことを申し上げたいんですけれども、やはり、全体として見れば、一番メリットとして言えるのはお産の自己負担を軽くできますよということ、その分かりやすいメッセージを出せるということが一つメリットとしてあると思います。

あと、この話をするに当たって、私、できる限りの医療機関の方や産科の先生のお話を聞いてまいりました。やはり表になかなか出ませんが、未収金というのもそこそこあるようですので、未収金の対応とか督促の手間というものが一定程度減るというところもありがたいと。

あと、これはよく言われますけれども、やはり一時金が上がると便乗値上げというものもありましたから、それも起こらないというところも、その辺りは確実にメリットなんだろうなというふうに思っています。

ただ、問題はそこから先なんですけれども、地域差が大きいということは、当然、よく御存じのことと思います。厚労省資料、令和六年の平均出産費用は、全国平均は五十一万円、一方、東京は約六十五万円、熊本は四十万円、一番高いところと低いところで二十五万円の差があるということが数字としても出ているわけであります。

中でも、最も大きな影響を今回の改正で、制度変更で受けるのは、私は都市部の一次施設だろうというふうに考えています。やはり元々費用水準が地価も人件費も高い中ですから、一律化されてしまいますと経営に圧迫が起こるということが、だから、先ほど加算の話はなさってはいますけれども、決して一律というお話ではありませんでした、内容によってということだったので、都心部は一律で人件費も高い、一律で土地も高い、賃料も高いという中で経営圧迫が起きるというのは容易に想像できることかなというふうに考えています。

じゃ、逆に、地方の産婦人科、産科ではどうかというと、先ほど熊本の平均が四十万でしたから、今回の設定、今の五十万円を下ることはないということを考えると、短期的には一件当たりの収入が上がる施設もたくさんあるだろうなというふうに思います。

ただ、じゃ、それで得をするかと考えると、例えば、私は千葉県の浦安市に住んでいますけれども、浦安という町は、よそから来た、ベッドタウンですからいろいろなところから来ている人が多くて、出産というと里帰り出産を必ず検討する方がいらっしゃるわけです。そういうお母さんたちとこの間この話をしたわけなんですけれども、もし地元に帰っても、里帰り出産をするというときの一番の根拠は、当然、家族に支えてもらえるということですけれども、二番目は、地元に帰った方が安いというのもやはりあるんですよね。

そういう人たちからすると、こっちで産んでも帰っても一緒となったら、もう残ろうかなというふうに思っちゃうよねという声は一定数あって、だから、地方の一件当たりの単価は上がったとしても、そもそもの分母が、母数が減ってしまうということは十分考えられるなというふうに思いました。

妊婦の皆さんも、都市部の方は恩恵があると思います。今、皆さん持ち出しをされていますから、その部分がなくなって、しかも一時金がもらえてということになれば、恩恵があると思います。ただ、その結果として、もしこのまま手当てが行われずに身近な一次施設が縮小とか撤退とかそういうことになってしまうと、じゃ、次、二人目、三人目を産むというときに身近なお産の場所がなくなってしまうかもしれない、自分の家の周りの出産環境が悪化するかもしれないということも当然考えられるわけです。

最後、地方の妊婦さんにとってどうかというと、これまでは、もらった五十万の差額がありますよね、それで、やはりアクセスが悪いですから、それをタクシー代にしたりホテル代に使ったり、当然、プラスの医療費がかかった人はそこに充てたりということをされてきておりましたから、これから、それが失われて、その余地が失われてしまうという懸念があるわけであります。

私は、このようにステークホルダーを分けて整理して考えてみたら、メリットも当然あるんですけれども、様々に懸念も考えられるんじゃないかなというふうに思っているわけです。特に私は、深刻なのは都市部の周産期医療環境への影響だと思っています。

都市部は、繰り返し申し上げますけれども、今日、今朝方、国民民主党の部会の中で、日本産婦人科医会の方から今回の改正についての話を伺ってまいりました。ここの資料を見て知ったんですが、今なお赤字のところが全体の産科の四一%で、もしお産が一回五万円減額されると、それが六割、六〇・八%の施設が赤字になるんだということが示されています。一割減で七割以上が事業継続が困難になる、そういった資料を見せていただきました。

さらに、都市部というのは、先ほどから申し上げていますが、高固定費構造を抱えている状況なわけでありまして、この現実のコスト差を踏まえずに一律単価を導入した場合に、都市部の産科、とりわけ一次施設に大きな影響が出ると考えますけれども、政府の認識がいかがかを伺いたいと思います。

前後のやりとり

229の発言を見る

237の発言を見る