山内弘隆一橋大学名誉教授

2026年6月12日・第221回国会 衆議院 経済産業委員会 第13号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 30 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 189 発言)

一年、三年、五年ルールというのを、そういうルールを作って中長期市場という方針ではあったんですけれども、明確な形で今回の法案には入っていないというふうに理解しております。

それはどうしてかというと、おっしゃるような形で、本当にそれで取引ができるのかという話。一方で、既に将来市場については金融的な取引のマーケットができていて、それとどうなんだという話だってあります。

ここから先は私個人の見解ですけれども、そもそも、小売事業者さんが供給義務があるというようなところから出発なんですね。

こういう公益事業とかインフラ系のもので事業法を持っているところというのは、提供事業者が供給義務を持つというのが公的な目的というか社会的な目的というか大前提ですね、私、レジュメにもちょっと書きましたけれども。例えば、電気通信ですとユニバーサルサービスというのがありまして、電気なんかもユニバーサルサービスが基本的にはあります。それから、運輸なんかですと運送引受義務というのがありますよね。これがコモンのキャリアだったり、あるいはパブリックユーティリティーだったりする、その方が基本なんですね。

それで、電気の場合には、それを供給義務という形で課しているわけですけれども、これがシステム改革でばらばらになっちゃいまして、なかなか難しい。小売事業者さんが、供給義務を課しているといっても、さっきもお話ありましたけれども、二〇二二年のウクライナのときにわあっと燃料が上がったときに、供給すべき小売事業者さんがそれに耐えられなくなってしまって、するのをやめてしまったというのがありますね。ちょっと話が長くて恐縮ですけれども、それで白銀さんのところみたいな送配電会社がその供給義務を負うという形になっているんですけれども、これは基本的にはおかしい。基本的にはやはり小売事業者がそれを持つべきで、そういったところで、不確かな経営状態にある事業者というのは、私は基本的にマーケットから出ていっていただいた方がいいんじゃないかなというふうに思っています。

その一つのものとして中長期市場というのがあるべきだというのが一つの理由です。一年、三年、五年で、ああいう形が本当にできるかどうかというのはもうちょっと議論しなきゃいけないかもしれない、ただ、一年先、三年先、五年先にこれだけの現物としての需要が必要だということはマーケットの情報として存在する、そのことによって送電会社も発電会社も投資ができる、そういうことになるわけで、金融的な取引だけではそれはなかなか難しいというふうに思っています。

ですから、細かい制度設計はこれからまたまさに議論するということでやっていますけれども、具体的に言うと、そういうものがマーケットを円滑にする、あるいは投資を含めた意味でのマーケットの円滑さをつくる、こういうことだというふうに考えております。

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