一般社団法人送配電網協議会会長の白銀でございます。
本日は、このような機会を賜りましたこと、また、平素より電力の安定供給確保のために多大な御理解、御協力を賜っておりますことに、この場をおかりしまして厚く御礼申し上げます。
まず、送配電網協議会ですけれども、これは、電気事業法の改正に基づきまして、旧一般電気事業者の送配電部門が法的分離されたということを受けまして、全国の一般送配電事業者十社を会員としまして二〇二一年に発足いたしまして、国民生活に必要な電気の安定供給を担う送配電事業の健全な発展を進めるべく活動しております。
当協議会は、送配電関連設備を建設、維持、運用する会員の代表としまして、制度設計やルール策定を所管する国あるいは電力広域的運営推進機関などと意見交換を行い、その成果を会員の事業運営や主体的取組に反映することで、電力の安定供給の確保、そして送配電事業の健全な発展を図り、もって我が国経済の発展と国民生活の向上に寄与することを目的としております。
近年は、デジタル化や脱炭素化の進展に伴う電力需要の増加、変化に加えまして、人材不足、サプライチェーンの不安定化、そして設備の高経年化、自然災害の激甚化など、送配電事業を取り巻く環境は大きく変化しているところでございます。
将来にわたりまして持続的に電力の安定供給を確保していくためには、効率的な、そして計画的な設備投資を進めるとともに、デジタル技術を始めとする新たな技術への投資を積極的に行い、設備の維持、運用の高度化、効率化を図っていくことが重要だと考えております。
当協議会としましても、中長期的な視点から課題の整理と対応方策の検討にも御協力いたしながら、我が国のエネルギー安全保障と電力の安定供給確保に貢献してまいりたいと考えているところです。
今回の改正法案につきましては、国の審議会におきまして、そうした中長期的な視点から電力ネットワークの次世代化について議論が重ねられ、取りまとめられたものと認識しております。
それでは、現在御審議いただいている法案に関しまして、まず、大規模送電線の整備の促進等の部分につきまして、弊会の意見を申し上げます。
電力需要の増加、変化や再生可能エネルギーの更なる導入拡大が今後も見込まれる中、電力の安定供給を確保しつつ、GXやカーボンニュートラルの実現と経済成長に向けては、それらを支える送配電ネットワークの整備を適切に進めていくことが重要と考えております。
このような認識の下、各送配電事業者は、関係者との複数の工事間の調整、施工体制の確保、資機材の調達などに努めながら、系統整備を着実に進めておるところでございます。
送配電分野においては、高度成長期に建設いたしました高経年設備の更新工事も増加しているところであります。それに加えて、電力需要の増加、そして、再生可能エネルギーの導入拡大に対応するための地域内の送電線、地域間の送電線を始めとする大規模な系統整備には、多額の費用、長期の工事期間を要することから、今後はこれまで以上に大規模かつ継続的な投資が必要となる見込みです。
こうした中、将来にわたり必要となる送配電ネットワーク整備を着実に進めていく、そのためには、事業者が必要な投資を適時かつ機動的に実施できる環境を整備することが重要と考えております。設備投資の回収には長期間を要することに加えまして、近年の金利上昇など、事業環境の変化も見られる中で、安定的な資金調達環境を確保していくこと、これは送配電ネットワークの整備を円滑に進める上で重要な要素であると考えております。
今回の法改正は、地域内送電線の整備に対する貸付制度を新たに創設するとともに、地域間送電線の整備に関する支援についても拡大を図るものであります。これは、今後必要となる大規模な送配電ネットワーク整備を着実に推進するための重要な措置と受け止めております。また、こうした措置は、投資回収まで長期間を要する送配電事業において、将来にわたり必要な設備投資を計画的に進めるための環境整備にも資するものと考えております。
今回の措置が、電力需給構造の変化への対応や再生可能エネルギーの導入拡大を後押しし、我が国のGX推進と電力の安定供給の両立に寄与することを期待しております。
続きまして、大規模電源を休廃止する際の措置についてでございます。
安定供給のためには、電源から需要に対して流れる電力と送配電ネットワークに不整合が生じないことが重要となります。
電力系統は、電源と送電線、そして変電設備、配電設備などの電力流通設備、そして需要設備が相互に関係しながら構成されております。このため、大規模電源の新設や休廃止に伴い電力潮流あるいは電圧の状況が変化し、電力の安定供給を維持するために流通設備の増強などが必要となることがあります。こうした対策には多額の費用と長期間を要することもあるため、電源の休廃止に関する情報を早期に共有し、発電事業者と一般送配電事業者が相互に連携しながら設備増強の要否を検討していくことが、安定供給の確保と設備投資の合理化の観点から重要であると考えております。
一般送配電事業者は、電源の休廃止により系統運用上の制約が生じる可能性がある場合には、従来から、発電事業者に対しまして、必要に応じて検討状況などの情報収集を行い、その内容を踏まえまして、必要に応じて先行的に設備対策を検討してまいりました。
近年、我が国では、脱炭素化、設備の高経年化などにより電源構成の変化も進展しております。今後、大規模電源の休廃止が増加していくことも想定されます。このような中、送配電事業者と発電事業者が連携し、合理的な設備形成を進め、安定供給を確実に確保していく重要性はますます高まるものと考えております。
今回の法改正では、電源の休廃止の情報を発電事業者から送配電事業者へ提供して、協議を行うということが盛り込まれております。これは、国の審議会で提唱された垂直連携による設備投資の合理化、この考え方を具体化するものでありまして、必要な情報を共有しながら、それぞれの設備計画の予見性を高める、これによって、長期的な視点から、安定供給の確保と効率的な設備形成、ひいては国民利益の最大化に資するものと考えております。
一般送配電事業者としましては、将来にわたって電力の安定供給を確保していくために、必要な設備投資を着実に進め、また、人材やサプライチェーンといった事業基盤の強化を図りながら、DX、AIなどの次世代技術への投資を積極的に進めていく必要があると考えております。これらを実現するために、設備の維持、運用の高度化、デジタル技術の活用を通じて、効率的な事業運営に取り組んでいくことが重要と考えております。
今回の法改正につきましては、GXの推進と電力の安定供給の両立を支える基盤整備として大変意義のあるものと考えているところです。
一般送配電事業者としましても、法改正後の仕組みを活用しながら、人材確保、DX、AI等の活用を含む事業基盤の強化を進め、設備運用の高度化、業務の効率化に継続的に取り組み、我が国の経済発展と国民生活の向上に貢献してまいりたいと考えております。
今後とも皆様方の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げまして、意見陳述とさせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)
1
工藤彰三(自民)
これより会議を開きます。
内閣提出、電気事業法の一部を改正する法律案を議題といたします。
これより質疑に入ります。
本日は、本案審査のため、参考人として、一橋大学名誉教授山内弘隆君、一般社団法人送配電網協議会会長、関西電力送配電株式会社代表取締役社長白銀隆之君、ENEOS Power株式会社取締役副社長執行役員香月有佐君、京都大学名誉教授白井康之君、以上四名の方々に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言御挨拶申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。参考人各位におかれまして…
この発言のページ
2山山内弘隆一橋大学名誉教授
一橋大学の山内と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
この度は、このような機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
私は、今回の電気事業法の一部を改正する法律案、これの取りまとめを行った立場でございます。そういったことから、当然ながら、この法律に賛成という立場で皆さんに陳述をさせていただくということであります。
お手元に、資料、レジュメを作ってまいりました。時間がございませんので、全て御説明することはできないかもしれませんが、かいつまんで趣旨を申し上げたいと思います。
今回の電事法の改正ですけれども、これは、これまで進めてまいりまし…
この発言のページ
3
工藤彰三(自民)
ありがとうございました。
次に、白銀参考人にお願いいたします。
この発言のページ
- (上の発言)
4白白銀隆之一般社団法人送配電網協議会会長/関西電力送配電株式会社代表取締役社長
一般社団法人送配電網協議会会長の白銀でございます。
本日は、このような機会を賜りましたこと、また、平素より電力の安定供給確保のために多大な御理解、御協力を賜っておりますことに、この場をおかりしまして厚く御礼申し上げます。
まず、送配電網協議会ですけれども、これは、電気事業法の改正に基づきまして、旧一般電気事業者の送配電部門が法的分離されたということを受けまして、全国の一般送配電事業者十社を会員としまして二〇二一年に発足いたしまして、国民生活に必要な電気の安定供給を担う送配電事業の健全な発展を進めるべく活動しております。
当協議会は、送配電関連設備を建設、維持、運用する会員の代表としまして、制度設計やルール策定を所管する国あるいは電力広域的運営推進機関などと意見交換を行い、その成果を会員の事業運営や主体的取組に反映することで、電力の安定供給の確保、そして送配電事業の健全な発展を図り、もって我が国経済の発展と国民生活の向上に寄与することを目的としております。
近年は、デジタル化や脱炭素化の進展に伴う電力需要の増加、変化に加えまして、人材不足、サプライチェーンの不安定化、そして設備の高経年化、自然災害の激甚化など、送配電事業を取り巻く環境は大きく変化しているところでございます。
将来にわたりまして持続的に電力の安定供給を確保していくためには、効率的な、そして計画的な設備投資を進めるとともに、デジタル技術を始めとする新たな技術への投資を積極的に行い、設備の維持、運用の高度化、効率化を図っていくことが重要だと考えております。
当協議会としましても、中長期的な視点から課題の整理と対応方策の検討にも御協力いたしながら、我が国のエネルギー安全保障と電力の安定供給確保に貢献してまいりたいと考えているところです。
今回の改正法案につきましては、国の審議会におきまして、そうした中長期的な視点から電力ネットワークの次世代化について議論が重ねられ、取りまとめられたものと認識しております。
それでは、現在御審議いただいている法案に関しまして、まず、大規模送電線の整備の促進等の部分につきまして、弊会の意見を申し上げます。
電力需要の増加、変化や再生可能エネルギーの更なる導入拡大が今後も見込まれる中、電力の安定供給を確保しつつ、GXやカーボンニュートラルの実現と経済成長に向けては、それらを支える送配電ネットワークの整備を適切に進めていくことが重要と考えております。
このような認識の下、各送配電事業者は、関係者との複数の工事間の調整、施工体制の確保、資機材の調達などに努めながら、系統整備を着実に進めておるところでございます。
送配電分野においては、高度成長期に建設いたしました高経年設備の更新工事も増加しているところであります。それに加えて、電力需要の増加、そして、再生可能エネルギーの導入拡大に対応するための地域内の送電線、地域間の送電線を始めとする大規模な系統整備には、多額の費用、長期の工事期間を要することから、今後はこれまで以上に大規模かつ継続的な投資が必要となる見込みです。
こうした中、将来にわたり必要となる送配電ネットワーク整備を着実に進めていく、そのためには、事業者が必要な投資を適時かつ機動的に実施できる環境を整備することが重要と考えております。設備投資の回収には長期間を要することに加えまして、近年の金利上昇など、事業環境の変化も見られる中で、安定的な資金調達環境を確保していくこと、これは送配電ネットワークの整備を円滑に進める上で重要な要素であると考えております。
今回の法改正は、地域内送電線の整備に対する貸付制度を新たに創設するとともに、地域間送電線の整備に関する支援についても拡大を図るものであります。これは、今後必要となる大規模な送配電ネットワーク整備を着実に推進するための重要な措置と受け止めております。また、こうした措置は、投資回収まで長期間を要する送配電事業において、将来にわたり必要な設備投資を計画的に進めるための環境整備にも資するものと考えております。
今回の措置が、電力需給構造の変化への対応や再生可能エネルギーの導入拡大を後押しし、我が国のGX推進と電力の安定供給の両立に寄与することを期待しております。
続きまして、大規模電源を休廃止する際の措置についてでございます。
安定供給のためには、電源から需要に対して流れる電力と送配電ネットワークに不整合が生じないことが重要となります。
電力系統は、電源と送電線、そして変電設備、配電設備などの電力流通設備、そして需要設備が相互に関係しながら構成されております。このため、大規模電源の新設や休廃止に伴い電力潮流あるいは電圧の状況が変化し、電力の安定供給を維持するために流通設備の増強などが必要となることがあります。こうした対策には多額の費用と長期間を要することもあるため、電源の休廃止に関する情報を早期に共有し、発電事業者と一般送配電事業者が相互に連携しながら設備増強の要否を検討していくことが、安定供給の確保と設備投資の合理化の観点から重要であると考えております。
一般送配電事業者は、電源の休廃止により系統運用上の制約が生じる可能性がある場合には、従来から、発電事業者に対しまして、必要に応じて検討状況などの情報収集を行い、その内容を踏まえまして、必要に応じて先行的に設備対策を検討してまいりました。
近年、我が国では、脱炭素化、設備の高経年化などにより電源構成の変化も進展しております。今後、大規模電源の休廃止が増加していくことも想定されます。このような中、送配電事業者と発電事業者が連携し、合理的な設備形成を進め、安定供給を確実に確保していく重要性はますます高まるものと考えております。
今回の法改正では、電源の休廃止の情報を発電事業者から送配電事業者へ提供して、協議を行うということが盛り込まれております。これは、国の審議会で提唱された垂直連携による設備投資の合理化、この考え方を具体化するものでありまして、必要な情報を共有しながら、それぞれの設備計画の予見性を高める、これによって、長期的な視点から、安定供給の確保と効率的な設備形成、ひいては国民利益の最大化に資するものと考えております。
一般送配電事業者としましては、将来にわたって電力の安定供給を確保していくために、必要な設備投資を着実に進め、また、人材やサプライチェーンといった事業基盤の強化を図りながら、DX、AIなどの次世代技術への投資を積極的に進めていく必要があると考えております。これらを実現するために、設備の維持、運用の高度化、デジタル技術の活用を通じて、効率的な事業運営に取り組んでいくことが重要と考えております。
今回の法改正につきましては、GXの推進と電力の安定供給の両立を支える基盤整備として大変意義のあるものと考えているところです。
一般送配電事業者としましても、法改正後の仕組みを活用しながら、人材確保、DX、AI等の活用を含む事業基盤の強化を進め、設備運用の高度化、業務の効率化に継続的に取り組み、我が国の経済発展と国民生活の向上に貢献してまいりたいと考えております。
今後とも皆様方の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げまして、意見陳述とさせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)
5
工藤彰三(自民)
ありがとうございました。
次に、香月参考人にお願いいたします。
この発言のページ
6香香月有佐ENEOS Power株式会社取締役副社長執行役員
おはようございます。ENEOSパワーの香月でございます。
本日は、このような機会を賜りまして、誠にありがとうございます。
私も、今般の電気事業法改正案に関係する総合資源エネルギー調査会のワーキンググループにオブザーバーとして参加し、議論の一端に加わる機会をいただきました。本日は、その経験も踏まえ、発電、小売を一体的に展開する新電力事業者の立場から、今回の電気事業法改正について意見を申し上げます。
まず、弊社について簡単に申し上げます。
弊社は、ENEOSホールディングス傘下の新電力事業会社であり、製油所の石油火力、小売向けのLNG火力を中心とした…
この発言のページ
7
工藤彰三(自民)
ありがとうございました。
次に、白井参考人にお願いいたします。
この発言のページ