鈴木貴子 (自由民主党)

2025年11月7日・第219回国会 衆議院 予算委員会 第2号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 90 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 340 発言)

ありがとうございます。

冒頭述べましたように、太陽光パネルは省庁が多岐にわたっております。そこで、これは質問ではないんですけれども、この問題というのはすごく根が深いといいますか複雑でありまして、先ほども申し上げたように、憲法の財産権の問題があるから簡単には止められない。そして、土地を持っている人にしても、今まで代々相続してきて建てるものもなかなかなくて、ようやくこれでうちの土地がお金になるぞ、ようやく売れるぞ、買ってくれる人がいるぞといったときに、その売買を、我々で売るなと言うこともこれもまたなかなかできない。

つまり、この地域のどんな自然をどのような形でどうやってみんなで守っていくかということを、地域を挙げて、省庁のみならず、地元も、地域の皆さんも、土地所有の皆さんも巻き込んで、全体のこの地域の自然、環境の在り方というものを考えていかなくてはいけないのではないのかなと思っておりますので、そういった意味でのリテラシー醸成といいますか啓発方を関係省庁のそれぞれの大臣の皆様方にも是非とも頭の片隅に置いていただきたいなと思います。

次に、ちょっと話ががらっと変わりまして、刑事訴訟法の再審規定について、いわゆる再審法についてであります。

というのも、二十四日の所信表明を聞いておりましたら、確定した刑事裁判をやり直す再審制度の見直しについて検討を進めると総理が述べていただきました。所信で再審法に触れていただくというのは異例中の異例だと思っておりますし、私自身は袴田巌元死刑囚の救援議員連盟の事務局長を、国会に上がらせていただいて以来十三年間務めさせていただいております。大変期待とともに受け止めさせていただきました。

加えて、四日の参議院本会議の答弁でも、現在、法制審において精力的に議論が進められていますが、政府として責任を持って迅速に検討を進めてまいりますと明言していただきました。

ただ、私は、この法制審の運びに幾つか懸念があると思います。例えば、冤罪被害者からのヒアリングは僅か二つの事件のみです。冤罪の原因そのものの検証というものは、捜査当局は十分に行っておりません。再審請求に対して検察官が抗告できるいわゆる検察官抗告、この問題についても、ドイツ、フランス、イギリス、アメリカなど、主な主要先進国ではいずれも禁止されておりますが、法制審ではいまだに激しく対立されております。

法制審任せにするのではなくて、何のための、誰のための再審制度改革かという原点に立ち返り、冤罪をなくし、真に国民の信頼に足る司法制度を構築するという国家意思を私は政治が示していくべきだと思っております。

ちなみに、我が家は家宅捜索を経験しております。

あくまでも私や私の家族の経験でありますが、家宅捜索に入ってきた捜査官は我が家の居間で腕枕をしてテレビを見ておりました。平べったい段ボールを開いて箱を作って、自ら持ってきた自らのバッグを入れて箱を閉めようとされました。当時中学生の私が使っていた英会話学習のテープ、教材、こういったものを箱の中に詰めて持っていかれようとしました。テーブルの上のティッシュもそうです。私の通知表もそうです。何のための押収だったのか、いまだに分かりません。私の母が、何をそこで寝そべっているんですか、やることをやってくださいと声をかけて、いそいそと立ち上がられた姿を私の家族は一生忘れることはありません。

真実を訴え続けた結果、戦後最長四百三十七日間の勾留でありました。その間、家族ですら誰一人接見禁止との判断でありましたが、なぜか、夏休み期間中に留学先のカナダから帰ってきた私だけは、高校生の娘さんだけはお父さんに会わせましょうと連絡をいただきました。里心をつけさせて、検察が作った調書にサインをさせようという思惑があったのじゃないだろうか。その真意は分かりませんが、私は家で父の帰りを待ちますと伝えたあのときの気持ちというものは、これまた忘れることができませんし、あのような悔しい思いというものを私は誰一人にもさせたくない、そんな思いで、これからも、不条理と、目の前に課題があるのであれば、それを善処させていきたい。政治家としての、国民の代表としての責務であると思っています。

同時に、死刑囚とされた袴田巌さんですが、実は一人息子さんがいらっしゃいます。五十八年間、断絶です。まさに再審が決まる直前に、袴田さん、出先のお土産屋さんで熊の小さい縫いぐるみを買われました。あした息子が来るから渡してやるんだと。今でも、その縫いぐるみは巌さんの御自宅の棚に飾られています。これが冤罪のもたらす事実です。五十八年間、ようやく無実だとなっても、返ってこない時間があるということです。

どうか、高市総理、日本が世界の真ん中で咲き誇るためにも、私は、法の下の平等であるとか基本的人権、こういったものがあって初めて世界で咲き誇ることができる、初めて日本が世界で一番安全、安心な国だと言えることができると思っています。高市総理、今後の再審法改正に向けてどのような思いで挑まれるのか、スピード感も含めて、是非とも御教示いただければ幸いです。

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