近藤絢子東京大学社会科学研究所教授

2025年2月5日・第217回国会 参議院 国民生活・経済及び地方に関する調査会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 66 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 105 発言)

ありがとうございます。

そこのところは結構ニュアンスが難しい話になるんですけれども、その七五年ぐらいが底なんですね。それより下の世代というのはもっと景気が悪かったんですけど、なぜか八〇年生まれぐらいの人たちというのは微妙に多く子供を産んでいるんですね。それは統計的な事実としてあるので、これは私だけじゃなくて人口学者の間では知られた事実だったので、なので、必ずしも氷河期世代のところで少子化が加速したのではなくて、六〇年代生まれの人たちの六〇年生まれと六九年生まれ比べるとすごい差があるんですね。だから、そこの時代の人たちの世代を追っていくにつれて、どんどんどんどん少子化が進んでいったと。そこはどちらかというとバブル景気のときに若年期を過ごした人たちなので、そこが下がっていった理由というのは若年雇用の問題ではないだろうというのが私の意見なんですね。

ただ、世代の中で比べたときに、どんどんどんどん女性も経済的に安定している人の方が子供を産みやすくなっていっていて、元々、男性は元々その傾向があったんですけど、女性の方も、世代の中でより経済的に安定している人の方が子供を持ちやすくなっている傾向というのは若い世代ほど強まっているのも事実なんですね。

だから、その世代の中の格差と世代間の動向というのはちょっと何か違う動きをしていて、非常に、余り単純に分かりやすく伝えることが難しいんですけれども、ただ、統計的に見ると氷河期の一番ひどかった八〇年生まれぐらいの人たちというのは子供の数は減っていなくて、恐らく生涯子なしというのが八五年生まれの人の統計が出せる年齢に達したら、多分七五年生まれよりも微妙に下がっていると思います。というようなことが起きているというのは統計的事実としてあって、ただ、その事実が必ずしもその経済状況が子供を持てるかどうかに影響しないということではなくて、世代の中でそういう格差はあるのもまた事実ではあるんですね。ただ、日本全体のマクロで見た子供の数というのを見ていったときにはそれだけではないだろうと。

あと、今気になっているのは、九〇年代生まれの人たちというのがすごく子供を産んでいないんですね。彼らは、雇用状況的にはもう少し良かった時代、アベノミクスのその人手不足のときに働いていた人たちなので、多分何か違うことがあるのだろうと思うんですね。なので、そういったようなことで私は論じています。

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