市原麻衣子一橋大学大学院法学研究科教授

2025年2月26日・第217回国会 参議院 外交・安全保障に関する調査会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 65 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 90 発言)

ありがとうございます。

日本の主体性として取り得るもの、取り得る行動は様々実際にはあるんだろうと思います。日本はどちらかというと、今まで国際社会においてイニシアティブを取るのではなく、追随型の外交をしてきたところがあると思います。例えば、草の根無償資金援助を一つ取りましても、政府だけではなくてNGOに対しても支援をできるということは一見すばらしいわけですが、他方で、政治的なNGOに対しては支援をしないというような規則を持っていたりですとか、そういった形で、様々政治的な影響を、自分たちで手足を縛ってきました。しかし、こうした手足の縛り方をやめることが必要なのだろうと思います。

一つ、私の一番の関心はアジアにあるんですけれども、アジアの中で、例えばミャンマーが二〇二一年の二月からずっと内戦状態にあります。この中で、日本としては、本来、一方の国軍とそれから他方の民主派及び少数民族、この間での交渉を自ら行っていくことができるはずですし、それを行う必要があると思います。

ただ、パワーの中心性に、国際社会の中でのパワーの中心性に引っ張られて、どうしても国軍との対話を重視してしまうという傾向がありますが、そこは、民主派と少数民族ともしっかりとパイプを持って交渉していくことで、まさにそのウクライナの文脈で高良先生がおっしゃっていたこととかなり近くなりますが、両方に交渉のパイプを持って、しっかりと、しかし信念を曲げずに、国際秩序の維持に必要な規範というものはどこにあるのかということを日本自身が意識して動いていく必要があるのだろうと思います。

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