佐藤丙午拓殖大学教授

2025年2月12日・第217回国会 参議院 外交・安全保障に関する調査会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 47 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 90 発言)

ありがとうございます。

御存じのとおり、自衛隊においてもAIの活用を積極的に進めるという方針は出されておりますし、現に様々な組織改編の中でAIの研究に関わる領域についても重点的に行っているというふうにも聞いております。

しかしながら、どういう形で、なぜAIを使うかというところについては、残念ながらまだ十分に説明はされていないなというふうに感じるところがありますし、同時にそれは日本のAI活用における大きな課題を示しているんだと思います。

すなわち、それがロジスティックスのために使われるのか、それとも戦場における最終的な手段として、戦域において使われるのか、戦場において使われるのか、戦闘において使われるのか、いろんなレベルがあると思いますけれども、どこのレベルにおいてAIの活用を図るのかということに関するコンセンサスというのはあると、もしかしたらあるのかもしれませんけど、私自身のところでは余り把握しておりません。

その中で、AIの活用において、日本において一番重要な課題であろうと思われるのは、AIがもしできたとしても、それを、どういうデータを、情報をかませるかということが大きな問題だと思います。例えば、先ほどのグーグルの例でいえば、グーグルはかつて国防総省からプロジェクト・メイブンというものに参加を求められ、それは、国防総省が保有する映像、音声、様々な情報というものの分類分けを行うと、端的に言ってしまえば、それを委託を言われたときに、グーグル社員の中でそれは軍事利用につながるからということで反対運動が起こったことがあります。

結果的にグーグルはそれを受けなかったんですけれども、しかしながら、そのときに改めて、軍事利用においては、そのAI自体が兵器利用されるというよりもAIを使う際の情報がどこからどう来るのかというのが大きな問題だというふうにクローズアップされたことがございます。

それは、二番目の御質問にあります日米の連携とも大きく関わり合いがあります。共に恐らく一つのプログラムを、アルゴリズムを使ったとしても、それにかませる情報が日米において変わっているのであれば、恐らく全く違った結論をAIが出すということが十分に想定されます。ただ、御存じのとおり、情報の利用の方法については、日米において法制度の違いがございますので、日米が、もし日米の、米軍と、自衛隊と米軍が協力を進めたいというふうに考えたとしても、それを支える上での情報をどういう形で活用するかというところでの制度インフラに違いがございますので、おのずからそこにはある程度の限界があるんだろうなというふうには思っております。

それらの問題も含めて、恐らく防衛省・自衛隊は日米の間での連携をどう深めるかということについての検討は進められていると思いますし、日米間の2プラス2及び首脳会談のレベルでの様々なステートメントを見る限りにおいてもAI分野における協力というのがうたわれておりますので、そこについては、私のようなプライベートな、大学の教員の身分では得られない情報でありますので、そこについては防衛省としても公開可能な情報の活用を図っていただきたいなというふうに希望するところでございます。

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