立山良司防衛大学校名誉教授

2025年2月12日・第217回国会 参議院 外交・安全保障に関する調査会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 23 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 90 発言)

御質問ありがとうございます。

まず、トランプ大統領が、提案と言っていいのかよく分かりませんが、口にずっとしているガザのリビエラ化構想といいますか、そもそも、まず第一に、私理解できないのは、そのネタニヤフ首相との共同記者会見のときにトランプ大統領が言ったのは、ガザをテークオーバー、あるいはオウンと言ったんですね、日本では所有するとかというふうに訳されていますが。

それから、その後、数日後に彼がSNSに書いたのは、戦闘終了後にイスラエルがアメリカにガザをハンドオーバーすると言っているんです。でも、ガザってイスラエルのものでもありませんし、ICCなりICJの判断でもパレスチナ国家の領土であるとなっているわけです。加えて、ガザには個人の所有者がいるわけです、地主さんが。それをどうするんだろうかというのは私には全く分からない。

さらに、もう一つ別の問題は、二百万人、二百数十万人のそのガザの住民をエジプトなりヨルダンに、最近もうトランプ大統領が言っているのは、もうずっと永遠に追放すると言っていますよね。で、その間にガザをすばらしいリゾート地にする。この案は、恐らく、一昨年の二月にトランプ大統領の娘婿であるジャレッド・クシュナーが、ガザはすばらしい土地、リゾート地になるという案を出しているんですけれども、案を語っているんですけれども、それをそのまま、そのままというか、発展させているんだろうと思いますが、土地の所有権とか不動産ビジネスに長く関わってきた人間が、あるいはその土地に住んでいる人の居住権とかというのをどう考えているんだろうというのが私には理解できないところでございます。

それから、もう一つ、じゃ、ガザ停戦の維持にはどうすればいいのかという、どうすれば、誰がキーパーソン、誰がキーカントリーかということですけれども、やはりそれはイスラエルの政治指導部とそれからガザの政治指導者、イスラエルの場合でしたらネタニヤフ首相ということになりますが、私は、そのトランプ大統領がずっと就任前から言っているのは、イスラエルとサウジアラビアの関係正常化を図りたい。前の、二〇二〇年のUAEとイスラエルとの関係正常化などをアブラハム合意と呼んでいますから、アブラハム合意二・〇を実現したいと言っているわけです。

それで、私は期待を込めて思って言っているんですけれども、もしアブラハム合意二・〇を実現したければ、ガザが戦争状態である限り、サウジはイスラエルとの関係正常化は絶対にしません。つまり、ガザを停戦状態に、ガザの停戦状態維持する必要がある。それは、やはりトランプ大統領が圧力を掛ける可能性がある。トランプ大統領にどこまで期待ができるのかも私には分かりませんが、それがキーパーソンだろうと思います。

以上です。

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