立山良司防衛大学校名誉教授

2025年2月12日・第217回国会 参議院 外交・安全保障に関する調査会 第1号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 17 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 90 発言)

御質問ありがとうございます。

第二段階のアメリカの関与の必要性があるのではないかということですけれども、関与をどういうことでおっしゃっているのか、今の御質問での私の理解では、ある意味では力によってその合意を守らせるというふうなことなのかなというふうにも聞こえたんですけれども、恐らく、この一年三か月、十五か月間の状況を見てますと、やはりハマスに力でもってイスラエルなりほかの国の意図を押し付けることはできないと思うんですね。

それはなぜかというと、やはりハマスはガザの中で、軍事組織としてだけではなくて、先ほどもお話ししましたように、その行政サービスとかのもやっていますし、もっと更に言えば、イデオロギーとしてパレスチナ人の、一〇〇%とは申しませんが、一定の支持を得ているわけです。それは、もっと下がっていくと、底辺に下っていくと、占領という実態があって、それに対して抵抗しているのはハマスである、だから、我々占領下にあるパレスチナ人はハマスを支持するあるいは支援をするという、この状態がある限り、幾らハマスに停戦合意を守れと言っても難しい。

加えて、今先生がおっしゃられましたように、その相互の認識ギャップというのは非常に大きいわけです。それは、別の言い方をすると、相互不信の塊ということです。

ですから、今回もハマスが最初に言ったのは、冒頭申し上げましたけれども、二つの、イスラエルが停戦合意を守っていない。一つは人道支援物資の搬入を妨害している、もう一つはパレスチナ人に対して銃撃をしているということだったんですけれども、私はこれを聞いたときには、ああ、きっとうまくいくだろうと思ったんです。なぜならば、人道支援物資の搬入というのは、ある意味ではそのゲートを大きくするか小さくするかという問題だけですので、ある意味では技術的な問題ですから、そういう形にしていけば、二月十五日の三人の人質の解放というのは実現するであろう。ただ、いろいろ、ハマス内の政治とかイスラエル内の政治の状態があってうまくはいかないかもしれないけれどもと思っていたんですが、トランプ発言が出てきて事態が物すごく複雑になってしまっているというのが今で、今の状態かと思います。

ですから、やはりハマス、日本は残念ながら、先ほども申し上げましたように、ノーコンタクトポリシーということでハマスとの接触は日本政府には全くありませんけれども、そのハマスと接触をしているアラブ諸国なんか等を通じてもハマスに説得をする、同時にイスラエルにも説得をするというようなことしかできることはないんではないかと私は考えております。

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