三浦先生、貴重な質問をどうもありがとうございます。
経済、エネルギーでいいますと、やはりこの全面侵攻の前後で何が一番変わったのかという話と、飯田先生の話にも関連するかと思いますけれども、やはりロシア依存、エネルギーのロシア依存の低減、脱ロシア化と言われるですね、そういった現象かというふうに思います。
先生方も御存じでいらっしゃると思いますけれども、戦争が、全面侵略が始まる前のEUは非常にロシアに強いエネルギー上の依存を保っていた。これが、エネルギーの上で非常に厳しいですとか、あるいは、ロシアに単体で依存をするということはEUの経済安全保障上もエネルギー安全保障上も非常に危険だと言われていながらも、例えばその当時のドイツのメルケル首相の考えであれば、経済的な相互依存を強めることによって安全保障上のリスクも低減することができる、だからロシアとの経済的な関係はむしろ強化することによってヨーロッパの安全保障全体を守っていかなければいけないと、信念に近いこういった考え方がおありだったと思います。
ところが、経済的な関係をロシアと強化したところで、二〇一四年のロシアによるクリミアの占領はいずれにしろ起きていたわけですし、ノルドストリームの2の計画はその後に計画されていたものでありますから、経済的な相互依存を強めても、それが結果的には軍事的な抑止力にはならないということがヨーロッパの教訓として残されたのではないかと思います。
そして、現在、ロシアに対して制裁を行い、またロシアからのエネルギーを、まあ一〇〇%とは行かないまでも買わないようにする、あるいは石油にプライスキャップを付けるというような様々な措置を行っていますけれども、今、脱ロシア化、経済の脱ロシア化とかエネルギーの脱ロシア化は不可逆的な形で進んではいるものの、やはりこれをゼロにすることができないという苦しさは非常に大きいのではないかということなんですね。
例えば、それは国によっても違うわけで、よくハンガリーのような国が親ロシア的であるというようなことを言われますけれども、あれはオルバン首相がロシアが好きということ以上に、ハンガリーはロシアからのパイプラインで石油を得ていて、それがなければハンガリーの経済が立ち行かないというような現実もございます。
ハンガリーだけではなくて、例えばスロバキアのような国、あるいは、チェコは大変ロシアに対する厳しい立場を取り、そしてウクライナに対して非常に協力的なんですけれども、そのチェコですらやはりロシアへのエネルギー依存を断ち切ることができないという状況にあります。そのチェコの方々に聞き取りに参りますと、そういうふうにロシアからのエネルギー依存を完全に断ち切ることができないからこそ、その代償としてではないですけれども、その代わりにウクライナ支援をより手厚くやらなければならないというような、非常に苦しい立場もよく表明されている状況でございます。ですので、脱ロシア化は進んだ、しかしそれが一〇〇%ではないということに様々な問題も出ているということであります。
また、対中関係に関しても非常に大きなその含意があったと思います。つまり、その中国との関係に関しては、その戦争が始まる前までは、特に関係を深めたいドイツのような国とそれに対して批判的な国々があったという構図があったわけですけれども、これが、その対立状況がより深まったとも言えるわけですね。
つまり、ヨーロッパとしては、ロシアに対して全面的に今対峙している状況であり、脱ロシア化はどうしても進めなければならない。しかし、そこでロシアとヨーロッパが対峙しているときに中国と対峙することというのは本当にできるのかと。それは経済面であっても二方面が本当にできるのかということで、その中国との関係はむしろ強化していかなければならないという見解と、しかし、中国はロシアの継戦能力を様々な形で支えている、やはり中国も、脱中国しなければ、EUに関しても、中国に関して脱中国化を進めなければならないのではないかということで、大変意見が混乱しています。
なので、古い問題が根強くある一方で、その問題の性質が徐々に変わっていっているという認識を私は持っております。
184
徳永エリ(立憲)
私は、やっぱりあくまでも原発は過渡的エネルギーだというふうに思っておりまして、やはり再生可能エネルギーを主力電源化していかなければいけないと思っております。そのためには、今再生可能エネルギーいろいろと、住民トラブルが起きたりとか、健康への被害だとか、動物への影響だとかいろんなことを言われてトラブルも起きておりますけれども、洋上風力発電にも大変に期待が高まっておりますけれども、やっぱり運転開始までのリードタイムが長過ぎて事業を撤退せざるを得ないというような状況にもなっております。
時間がないので残念ながら議論できませんでしたけれども、これからまた是非機会…
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185
鶴保庸介(自民)
質疑を続けたいと思います。
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186
三浦信祐(公明)
公述人の先生方には、大変貴重なお話をいただきましたことを心から感謝申し上げたいと思います。
早速質問させていただければ有り難いと思います。
東野公述人に伺います。
今回のウクライナの侵略ということによって世界経済は大きく動きました。そして、今の激動する、毎日のように変わっている状況ではありますけれども、今回のこのウクライナ侵略の前後でEUが、今後それ以前とこれ以降で大きく変わっていくだろうと。先ほどは軍事的な視点もお話をいただきました。
一方で、経済とエネルギーということを無視して軍事の話だけをするわけにはいかないと思いますけれども、先生がこのE…
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- (上の発言)
187東東野篤子筑波大学教授
三浦先生、貴重な質問をどうもありがとうございます。
経済、エネルギーでいいますと、やはりこの全面侵攻の前後で何が一番変わったのかという話と、飯田先生の話にも関連するかと思いますけれども、やはりロシア依存、エネルギーのロシア依存の低減、脱ロシア化と言われるですね、そういった現象かというふうに思います。
先生方も御存じでいらっしゃると思いますけれども、戦争が、全面侵略が始まる前のEUは非常にロシアに強いエネルギー上の依存を保っていた。これが、エネルギーの上で非常に厳しいですとか、あるいは、ロシアに単体で依存をするということはEUの経済安全保障上もエネルギー安全保障上も非常に危険だと言われていながらも、例えばその当時のドイツのメルケル首相の考えであれば、経済的な相互依存を強めることによって安全保障上のリスクも低減することができる、だからロシアとの経済的な関係はむしろ強化することによってヨーロッパの安全保障全体を守っていかなければいけないと、信念に近いこういった考え方がおありだったと思います。
ところが、経済的な関係をロシアと強化したところで、二〇一四年のロシアによるクリミアの占領はいずれにしろ起きていたわけですし、ノルドストリームの2の計画はその後に計画されていたものでありますから、経済的な相互依存を強めても、それが結果的には軍事的な抑止力にはならないということがヨーロッパの教訓として残されたのではないかと思います。
そして、現在、ロシアに対して制裁を行い、またロシアからのエネルギーを、まあ一〇〇%とは行かないまでも買わないようにする、あるいは石油にプライスキャップを付けるというような様々な措置を行っていますけれども、今、脱ロシア化、経済の脱ロシア化とかエネルギーの脱ロシア化は不可逆的な形で進んではいるものの、やはりこれをゼロにすることができないという苦しさは非常に大きいのではないかということなんですね。
例えば、それは国によっても違うわけで、よくハンガリーのような国が親ロシア的であるというようなことを言われますけれども、あれはオルバン首相がロシアが好きということ以上に、ハンガリーはロシアからのパイプラインで石油を得ていて、それがなければハンガリーの経済が立ち行かないというような現実もございます。
ハンガリーだけではなくて、例えばスロバキアのような国、あるいは、チェコは大変ロシアに対する厳しい立場を取り、そしてウクライナに対して非常に協力的なんですけれども、そのチェコですらやはりロシアへのエネルギー依存を断ち切ることができないという状況にあります。そのチェコの方々に聞き取りに参りますと、そういうふうにロシアからのエネルギー依存を完全に断ち切ることができないからこそ、その代償としてではないですけれども、その代わりにウクライナ支援をより手厚くやらなければならないというような、非常に苦しい立場もよく表明されている状況でございます。ですので、脱ロシア化は進んだ、しかしそれが一〇〇%ではないということに様々な問題も出ているということであります。
また、対中関係に関しても非常に大きなその含意があったと思います。つまり、その中国との関係に関しては、その戦争が始まる前までは、特に関係を深めたいドイツのような国とそれに対して批判的な国々があったという構図があったわけですけれども、これが、その対立状況がより深まったとも言えるわけですね。
つまり、ヨーロッパとしては、ロシアに対して全面的に今対峙している状況であり、脱ロシア化はどうしても進めなければならない。しかし、そこでロシアとヨーロッパが対峙しているときに中国と対峙することというのは本当にできるのかと。それは経済面であっても二方面が本当にできるのかということで、その中国との関係はむしろ強化していかなければならないという見解と、しかし、中国はロシアの継戦能力を様々な形で支えている、やはり中国も、脱中国しなければ、EUに関しても、中国に関して脱中国化を進めなければならないのではないかということで、大変意見が混乱しています。
なので、古い問題が根強くある一方で、その問題の性質が徐々に変わっていっているという認識を私は持っております。
188
三浦信祐(公明)
ありがとうございます。
まさに日本がこの状況をよく見ていかなければいけないということだと思いますけれども、公明党としては、常設の安全保障対話機構というのをアジア版でつくった方がいいということを訴えて、これを実現するということの取組を加速をさせていきたいというふうに思っておりますが、今回、OSCEがこのウクライナの侵略以前から果たしてきた役割、その効果と、また今後、一方でメリットはあったはずなので、今後それをどういうふうに取り扱って理解をしていけばいいかということをお伝えいただければと思います。
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189東東野篤子筑波大学教授
ありがとうございます。
公明党さんはずっとOSCEの重要性について大変に強力に発信をしてくださっており、私も大変感謝しております。
というのは、日本では往々にして、OSCEは牙を持たない、つまり、軍事力を持つ機構ではないのだから余り実効性がないとか、そういったOSCEをちょっと軽視するかのようなそういった言説もしばしば聞かれるんですけれども、御指摘のとおり、OSCEの非常に大きな役割として選挙監視があり、そして、例えば全面侵攻が始まる前までは、OSCEがミッションを派遣して停戦の状況をきちんとモニターし、そのモニターの状況を日報、デイリーリポートに書…
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190
三浦信祐(公明)
東野公述人にはたくさん示唆をいただきました。もっと議論したいんですけれども、またの機会にさせていただければと思います。
飯田公述人にお伺いしたいと思います。
エネルギーというのはまさに全ての国の安全保障であって、国民のまたいわゆる人間の将来をつないでいくものでありますので、これに対する技術の革新であったり、また新しいその能力を実装するということに対する挑戦というのは今後ずうっと続いていくんだろうなというふうに思います。
私もガスタービンをずっとやってきたものですから、燃料を使ってそれをいかに効率するかといったことを飛び越えていくのが自然エネルギーだ…
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