松井信憲法務省大臣官房司法法制部長

2025年5月29日・第217回国会 参議院 法務委員会 第13号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 80 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 143 発言)

お答え申し上げます。

日本弁護士連合会においては、民事法律扶助制度の拡充に向けてとして、改正民法の施行も契機の一つとして、民事法律扶助制度の在り方について、離婚関連事件における扶助の拡充、未成年者への扶助の拡充など様々な要望をされるとともに、有識者による検討組織の設置を希望されているものと承知をしております。

日本弁護士連合会の要望では、離婚関連事件について、弁護士報酬の引上げや、償還猶予、免除の要件緩和などを求めているものとまずは承知しております。このうち、弁護士報酬の引上げについては、弁護士報酬をその業務内容や事件の困難性等が適切かつ公平に反映されたものとする必要がある一方で、立替え償還制の下で、その報酬額の引上げが国民負担の増大や利用者の償還金負担の増大につながることを考慮する必要がありまして、償還等免除の要件緩和の要望と併せて、法テラスの財政的基盤に与える影響や、本来当事者が負担すべき弁護士費用等を国民負担とすることが合理的かなどの観点から慎重かつ十分な検討が必要な問題であると考えております。

また、未成年者への扶助拡充について、要望では、法定代理人の同意の有無にかかわらず、未成年者単独による代理援助の利用を可能とすることを求めているものと承知をしておりますが、この点については、立替え償還制の下、民事法律扶助の利用者は法テラスが立て替えた弁護士費用等を後日償還する義務を負うことになります。このことと、未成年者の法律行為につき原則として法定代理人の同意を要するとする民法五条一項との関係をどのように理解するかなどの観点から検討すべき課題も少なくありません。

今般の日本弁護士連合会の要望は、ただいま説明した二点を含め、多岐にわたるものでございます。また、それぞれに課題が少なくないことから、法務省としては、この要望について、まずはその趣旨や内容につき十分に受け止めて理解をした上で、困難を抱えた方々に対する適切な法的支援の在り方について、引き続き、日本弁護士連合会や法テラスとの間で必要な検討を行ってまいりたいと考えております。

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