成瀬剛東京大学大学院法学政治学研究科教授

2025年5月8日・第217回国会 参議院 法務委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 9 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 101 発言)

お答えいたします。

刑法の百三十四条の秘密漏示罪は、医師や弁護士等に対して、私人がプライバシーに関わる情報を提供せざるを得ないような関係にあることを前提に、そのような職務にある者がクライアントから得た秘密を漏示してはならないという趣旨で定められているものです。

これに対しまして、本法案に含まれている秘密保持命令というのは、当該電磁的記録提供命令に応じてデータを提供したという事実を情報主体に伝えることがその後の罪証隠滅等に及ばれるリスクがあると。すなわち、その命令を守らなかった場合に捜査妨害とかが発生するということを想定したものでありまして、そもそも守ろうとしている法益が異なるものだと理解しております。

ですので、どちらが重くあるべきかというのは一概にはお答えできないというのが回答になります。

以上です。

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