仁比聡平 (日本共産党)

2025年4月10日・第217回国会 参議院 法務委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 142 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 151 発言)

日本共産党の仁比聡平です。

私は、会派を代表して、裁判所職員定員法改定案に反対の討論を行います。

本法案は、裁判官以外の裁判所職員を四十七人減員するものです。

日本共産党は、憲法が保障する国民の権利を守る司法本来の重要な任務を果たすために、裁判所職員の増員、裁判所予算の増額を求めてきました。本法案は、定員を減員し、裁判所職員に過大な負担を強い、司法の機能後退を招くものであり、反対いたします。

最高裁判所は、二〇二五年度、裁判手続等のデジタル化と家庭裁判所の充実強化を重点項目としています。

現在、裁判手続のデジタル化が進められていますが、現場の事務官からは、システムがフリーズしてやり直し、オンライン弁論を書記官二人掛かりで準備して結局通信不良が解消できなかったなど、効率化どころか、逆に仕事を増やしている実態があります。

また、民事執行法による財産開示手続や民事訴訟の個人情報秘匿制度など、法改正によって始まった新たな制度への対応も処理をするのに時間が掛かる、新しいことを覚えてこなすのが精いっぱい、これでは職場が崩壊するなど悲鳴が上がっています。職員の負担が増し、サービス残業も常態化し、メンタルヘルス不調に陥る職員が急増しています。裁判所事務官九人も最高裁判所のみの増員です。

さらに、全司法労働組合は、非合意共同親権を導入する改定民法の二〇二六年施行を前に、各家庭裁判所に調査官一、二名の増員を求めており、私も全体で少なくとも百名規模の増員が必要だと考えます。

ところが、本法案による家庭裁判所調査官五人増員は、非合意共同親権の導入に当たり内部的に検討するためのプロジェクトチームのための配置、東京、大阪にすぎません。今でも繁忙状況が続き、調停期日の指定が遅れがちになっている家庭裁判所の現場からは強い不安の声が出されています。

改正民法の附帯決議は、調停室や児童室等の増設といった物的環境の充実、オンラインによる申立てやウェブ会議の利用の拡大などによる裁判手続の利便性の向上、子が安心して意見陳述を行うことができる環境の整備など、必要な人的、物的な体制の整備に努めることも求めていますが、その準備ややりくり、予算が付けば、その執行を行うのも書記官や事務官です。現場の声を真摯に受け止め、人員不足を補う定員増が必要です。

裁判官以外の裁判所職員の定員は毎年のように減員され、この十年で二百八十八人も減らされてきました。裁判所の事件処理そのものを一体に取り組む書記官、事務官、家庭裁判所調査官の増員こそが求められているということを申し上げ、反対討論といたします。

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