舩後靖彦 (れいわ新選組)

2025年6月12日・第217回国会 参議院 文教科学委員会 第14号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 119 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 134 発言)

ありがとうございます。

どの子も安全、安心に楽しく学校生活を送れるよう、学校設備の更なる整備をお願いして、次の質問に移ります。

私は、参議院議員となって第一回目の本委員会質疑から何度も、特別支援教育から分け隔てられることなく共に学ぶインクルーシブ教育への転換を訴え、そのための就学手続の変更や就学支援委員会の在り方の検討、共に学ぶための合理的配慮や環境整備について質問してまいりました。

その中で、看護師、特別支援教育支援員の配置などの合理的配慮、エレベーター設置などのバリアフリー化に関しては、予算や人手、物資不足の問題があり思ったようには進んでおりませんが、少なくとも推進、拡充の方向性で、厳しい予算獲得の中で文科省が努力していただいていることは理解しております。

その一方で、就学先決定、就学支援委員会の在り方の検討に関しては、国連障害者権利委員会の勧告にもかかわらず一ミリも進んでいません。そのため、子供の数は減少しているのに、特別支援学校、学級で学ぶ子供の数はうなぎ登りという現状があります。

これは、特別支援学級に在籍している子は、原則、週の半分以上を特別支援学級において障害の状態や特性及び心身の発達の段階に応じた授業を行うこと、大半の時間を通常の学級で学んでいる場合は学びの場の変更を検討すべきとした令和四年四月二十七日通知に象徴されるように、特別支援学級、学校に在籍しないと個々のニーズに応じた個別支援や学びが得られないからです。

通常学級に適応できない子供は通級教室、特別支援学級、特別支援学校という別の場で個々に応じて学ぶというインクルーシブ教育システムは、障害のある子供だけではなく、学校になじめない不登校の子供に対しても、今の学校の在り方を変えるのではなく、学びの多様化として学校の外に不登校特例校を設けて対応しようとしていることと同じです。そうして多様な学びの場という枝葉をどんどん増やして、本体の通常学校の幹がどんどん痩せ細っているのが今の学校教育の現状です。

地域の学校の同じ教室に多様な子供たちがいることで、そこから生じるトラブルやあつれきを通して互いを深く理解し尊重する態度が育まれ、共生社会の基礎となるのではないでしょうか。そうした異なる子供が共に学ぶ学校教育を成り立たせるために、授業、学校運営をインクルーシブなものにすることが求められています。

しかし、日本の障害のある子供の教育は特別支援教育の枠組みの中で行われてきており、通常学級の中で多様な子供たちが一緒に学ぶインクルーシブ教育のためのカリキュラムは想定されていませんでした。ようやく、一九八九年の文部省告示、高等学校学習指導要領の指導上の配慮についてで、学習の遅れがちな生徒、心身に障害のある生徒などについては、各教科、科目などの選択、その内容の取扱いについて必要な配慮を行い、生徒の実態に即した指導を行うことと盛り込まれました。

大臣、文科省として、通常学級で多様な子供が学び合うための柔軟な教育課程についての検討はどのようになされているのでしょうか。

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