江藤拓 (自由民主党)農林水産大臣

2025年3月25日・第217回国会 参議院 農林水産委員会 第4号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 45 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 47 発言)

土地改良法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。

これまで、土地改良事業の実施により、総延長約五万二千キロメートルに及ぶ基幹的な水路や、約七千七百か所の基幹的なダム、頭首工等の施設を始めとした農業生産の基盤の整備が進められ、農業の生産性の向上等に貢献してきました。近年、これらの農業水利施設は、整備から年月を経る中で老朽化が進行していることに加え、気象災害のリスクの増大、農村人口の減少等の農業、農村をめぐる情勢は厳しさを増し続けています。このような状況下においても、農業生産の基盤の整備の効果が将来にわたって確実に発揮され、農業生産活動の継続的な実施に資するよう、昨年改正された食料・農業・農村基本法においては、農業生産の基盤の整備に加えて保全に必要な施策を講ずることが明記されたところです。

加えて、農業者が減少する中においては、圃場周りの管理の省力化や農作業の効率化の観点からの農業生産の基盤の整備を進めることも欠かせません。

こうした状況を踏まえ、農業水利施設の老朽化の進行、気象災害のリスクの増大、農村人口の減少等に的確に対応し、農業生産の基盤の保全及び担い手のニーズに対応した基盤整備に関する措置を講ずるため、この法律案を提出した次第であります。

次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。

第一に、目的規定について、食料・農業・農村基本法の内容に即して農業生産の基盤の整備及び保全を図ることを明確化する等の見直しをするとともに、土地改良長期計画に係る規定についても同様の見直しをすることとしております。

第二に、基幹的な農業水利施設の計画的な更新に係る事業の創設であります。基幹的な農業水利施設の更新については、農業者からの申請によらず、国又は都道府県からの発意による事業を実施できるよう措置することとしております。

第三に、土地改良区が地区の関係者と連携して行う農業水利施設の保全に係る制度の創設です。土地改良区が施設の保全に係る計画を作成できることとし、この計画において、土地改良区と市町村等の関係者の役割分担等を定め、施設の保全に向けた体制を構築できるよう措置することとしております。

第四に、急施の事業の拡充であります。老朽化等により損壊が生ずるおそれのある農業水利施設の補強等の事業、再度災害を防止するための改良復旧の事業等について、原則として農業者の費用負担や同意を求めずに事業を迅速に行う制度に追加することとしております。

第五に、農地中間管理機構関連事業の拡充であります。事業実施主体に市町村を追加するとともに、農地中間管理機構が所有権を有する農用地を対象に追加することとしております。

第六に、情報通信環境整備事業の創設であります。地区におけるスマート農業の導入の推進及び農業水利施設の管理の効率化を図るため、土地改良区が都道府県知事の認可を受けて情報通信環境を整備する事業を実施できるよう措置することとしております。

このほか、土地改良区の体制及び運営に関する措置を講ずるとともに、土地改良事業の適正な実施に関する措置を講ずることとしております。

以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。

何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。

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