大屋雄裕慶應義塾大学法学部法律学科教授

2025年5月22日・第217回国会 参議院 内閣委員会 第16号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 29 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 116 発言)

お答えいたします。

AIというのは、特定の評価基準を前提としたときに、それをより効率的に実現する機械だというふうに言えようかと思います。したがって、あらかじめ評価基準が定まっているチェスや囲碁、将棋といったゲームでは、これは人類の大方をとっくに追い越してしまったということになるわけです。

ところで、例えば現代アートというのはそういうものではなくて、むしろ新たな評価基準を提案する、そういう営みであります。あるいは、法解釈、私の専門領域について申し上げますと、例えばこれまでの判例があるのでそれに沿って判断するという比較的機械化できそうな部分も当然あるわけですが、最高裁判決の多くがそうであるように、むしろこれまでと違う考え方、これまでと違う評価基準というものを積極的に提案するようなものもあるわけですね。

そのようなクリエーティブな側面というのをAIはいまだ成し得ていない。したがって、それは当面、人間の責務として残るであろうというふうに考えております。

以上です。

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