お答えいたします。
委員御指摘のように、昨年十月に私ども、充実に向けた視点を公表してございまして、そこにおきましては四つのリスクを挙げてございますが、個人情報保護法におきましては、その目的といたしまして、個人の権利利益を保護することということが規定されていることも踏まえまして、個人の権利利益の侵害をもたらし得るリスクとして具体的に例示したものでございます。
これら全てが委員がおっしゃる自己情報コントロール権の問題ではないかという御指摘でございますけれども、先ほど城内大臣からもありましたとおり、この自己情報コントロール権につきましては、その内容、範囲、法的性格に関しまして様々な見解がございまして、明確な概念として確立しているものではないと私どもも認識しておりますが、これらの四つのリスクは、いずれも個人情報保護法に基づく具体的な義務の履行でありますとか権利の行使を通じて対処すべき同法における重要なリスクであるというふうに認識しております。
163
井上哲士(共産)
日本共産党の井上哲士です。
本会議の質疑の際に、AIの発展や普及に伴うリスクに応じた法規制や国民の権利利益の保護の強化を求めました。今日は、その中でも自己情報コントロール権の保護の必要について更にお聞きいたします。
二〇〇六年の大阪高裁の判決でも、自己情報コントロール権は、憲法上保障されているプライバシーの権利の重要な一内容となっているとしております。ところが、本会議で個人情報保護法への明記を求めたところ、担当大臣は、自己情報コントロール権については、その内容、範囲及び法的性格に関し様々な見解があり、明確な概念として確立しているものではないと答弁をさ…
この発言のページ
164
城内実(自民)内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略・知的財産戦略・科学技術政策・宇宙政策・経済安全保障)
井上委員の御質問にお答えしますが、いわゆるその自己情報コントロール権につきましては、御指摘のような高裁判決が存在したとは承知しておりますけれども、その上告審である最高裁判決はこれを認めたものではなく、自己情報コントロール権につきましては、その内容や範囲あるいは法的性格に関して様々な見解があり、明確な概念として確立しているものではないと承知しておりまして、その旨本会議でも御答弁申し上げたとおりであります。
したがいまして、自己情報コントロール権を国民が有しているかどうかにつきましては、司法判断としてもいまだ結論が出ていない発展途上の概念でありますので、本…
この発言のページ
165
井上哲士(共産)
この判決、最高裁判決は、これについてあえて触れていないということでありまして、否定されたものでもないんですね。
この判決は、憲法第十三条のプライバシーの権利の保障を実効的なものにするためには、自己のプライバシーに属する情報の取扱い方を自分自身で決定するということが極めて重要になっているということを指摘をして、今日の社会にあって、自己のプライバシー情報の取扱いについて自己決定する利益、自己情報コントロール権は、憲法上保障されているプライバシーの権利の重要な一内容になっていると、こういうふうに明確に示したわけですね。
これからもう二十年たっております。む…
この発言のページ
- (上の発言)
166佐佐脇紀代志個人情報保護委員会事務局長
お答えいたします。
委員御指摘のように、昨年十月に私ども、充実に向けた視点を公表してございまして、そこにおきましては四つのリスクを挙げてございますが、個人情報保護法におきましては、その目的といたしまして、個人の権利利益を保護することということが規定されていることも踏まえまして、個人の権利利益の侵害をもたらし得るリスクとして具体的に例示したものでございます。
これら全てが委員がおっしゃる自己情報コントロール権の問題ではないかという御指摘でございますけれども、先ほど城内大臣からもありましたとおり、この自己情報コントロール権につきましては、その内容、範囲、法的性格に関しまして様々な見解がございまして、明確な概念として確立しているものではないと私どもも認識しておりますが、これらの四つのリスクは、いずれも個人情報保護法に基づく具体的な義務の履行でありますとか権利の行使を通じて対処すべき同法における重要なリスクであるというふうに認識しております。
167
井上哲士(共産)
四つのリスクの例えばもう一つは、本人が秘匿しておきたい自身の情報について、一旦事業者に提供すると、自身が認識できない利用がなされる可能性が排除できず、不安を覚える状況になるリスク、これなどまさに自己情報のコントロールが乱されていると、侵されているということだと思うんですよね。現実には、やっぱりそれを保護することが現実にやっぱり求められていると思うんですよ。
日本弁護士連合会は、今年三月に個人情報保護法改正に向けた意見書を発表しておりますが、その中で、この法律は、この個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とすると規定しているけれ…
この発言のページ
168佐佐脇紀代志個人情報保護委員会事務局長
お答えいたします。
御指摘のとおり、個人情報保護法の目的規定には個人の権利利益の保護というふうに書いてございますが、私ども、いわゆる三年ごと見直しの中で、まさに具体的にどのようなリスクをどういう手段で保護、対処していくかということをひもとく上で、あえて四つの具体的なリスクの例を挙げながら、現行の制度が足りているか足りていないのかという具体的な議論を進めているつもりでございます。
現に、この個人の権利利益を守るためには、個人情報保護法におきましては、本人の関与の重要性に鑑み、開示、訂正、利用停止などの請求を可能とする諸規定がございますし、委員会におきま…
この発言のページ
169
井上哲士(共産)
こういう問題に関するリスクというのは、これまで予想しなかったものも含めてこれからたくさん出てくるわけですよね。その度に、これをどうするかというときに、やっぱり土台になるこの考え、具体的な法益、これは明確にしておくことが必要だと思うんですよ。
日弁連はそのことを指摘をして、今のこの個人の権利利益では、これでは不明確だということで指摘をしているわけで、重ねて、やっぱりしっかりこれを確立をしていく、明記をすることが必要だということを強く求めておきたいと思います。
その上で、具体的にお聞きしますけれども、現行の個人情報保護法は、個人情報の目的外利用、要配慮個…
この発言のページ