吉住啓作こども家庭庁支援局長

2025年4月17日・第217回国会 参議院 内閣委員会 第9号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 36 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 153 発言)

お答えいたします。

まず、法定化する狙いと必要性についてでございますが、児童虐待防止法においては、現在、児童虐待を行った保護者についてのみ面会等制限ができるとされており、児童虐待の疑いの段階の場合には、現行法上強制力を持たない行政指導として行っておりますが、事実上の強制によって児童との面会を制限することは、裁判上の争いとなることがあり、違法とする判決も出ております。

児童虐待の疑いの段階にあっても、例えば、性的虐待が疑われ、保護者との面会等が子供の心を大きく傷つけるおそれが大きい場合なども想定されることから、児童の心身に有害な影響を及ぼすおそれが大きいと認めるときについて、保護者の同意が得られない場合にも行政処分として面会等制限を実施できるよう、法律上の規定を設けることが必要であるというふうに考えております。

児童の心身に有害な影響を及ぼすおそれが大きいと認めるときとの規定は、児童相談所長の裁量を広げるものではなく、面会、通信制限ができる場合を明確化したものであり、施行通知等で具体的にどのような場合が該当するか等についての考え方をお示しし、児童相談所長の判断が適切に行われるようにしっかりと対応してまいりたいというふうに考えております。

それから、保護者からの異議申立てについてでございますが、本法案において、面会等制限を行う場合等に、子供に対する意見聴取等措置を行わなければならないこととしているところでございますが、保護者も当事者として、できる限り理解を得られるよう丁寧に説明を行い、意見を聞くことも重要であるため、保護者に対しても丁寧な説明を行うこと等を施行通知等で明示することを検討しております。

今般の法改正により、児童虐待の疑い段階での面会等制限に係る規定を設け行政処分と位置付けることで、保護者に対し、行政手続法の規定による弁明の機会の付与や不服申立てが可能である旨の教示が必要となるほか、制限を行う理由となった事実の内容等の事項を書面で通知することが義務となるなど、制限を行う場合の保護者に対する手続も明確になるものというふうに考えております。

それから、第三者機関によるチェック体制でございますが、一時保護は、子供の最善の利益を最優先に、子供の心身の状況、養育環境、意思等を総合的に考慮、判断し、子供の安全を迅速に確保する必要がある場合や、子供の心身の状況や置かれている環境等をアセスメントする必要がある場合に行われるものですが、親子を一時的に分離させる側面もあることから、本年六月より、一時保護開始時の司法審査を導入し、一時保護の適正性や手続の透明性を確保することといたしました。

なお、一時保護中における面会等制限については、親子関係の修復や再構築の観点も踏まえ、子供や保護者の状況から制限の必要性や制限する内容、程度をその都度判断して行う必要があるものであること、基本的には児童相談所長の監護権の範囲内で行うものだと考えられることから、司法審査の判断、監査の対象とすることは考えていないところでございます。

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