お答えいたします。
一般論としまして、経済活動の過度な萎縮を防止する観点から、犯罪の構成要件は明確で、また、対象となる行為は罰則に値するものでなければならないと考えております。
我が国では、メンバーシップ型雇用が一般的で、配置転換については、適材適所の配置や人材育成等の観点から、事業者の広い裁量の下、頻繁に行われており、必ずしも不利益な取扱いとは言えないと認識しております。また、配置転換の不利益性は個人の主観や事情に依存する部分が大きく、罰則の対象とすることは困難であると考えております。
加えまして、民事訴訟におきましては、自己に有利な法律効果の発生要件となる事実について立証責任を負うことが原則とされており、立証責任の転換はその例外を設けるものであると認識をしております。
我が国では、事業者の広い裁量の下、人事異動が頻繁に行われており、公益通報とは無関係に、業務上の必要性から配置転換が行われることも多いと認識をしております。こうした中、公益通報者に対して配置転換が行われた場合には、公益通報を理由とするものと推定する規定を設け、事業者に立証責任を転換することは適切ではないのではないかと考えているところであります。
一方で、現行法におきましても、配置転換や嫌がらせを含め、通報を理由とした不利益取扱いは禁止をされており、消費者庁としましても、こうした行為はあってはならないと考えております。
消費者庁では、内閣府告示であります法定指針を改正し、不利益な配置転換や嫌がらせが禁止される行為に含まれ得ることを明示をして、これを事業者に周知徹底することを予定しております。こうした措置によりまして、公益通報を理由とする不利益取扱いの違法性の高さが事業者に十分に認識され、民事裁判で参照されることなどによりまして、配置転換や嫌がらせも含めた不利益取扱いの抑止が期待をされると考えているところであります。
50
大椿ゆうこ(立憲)
諸般の事情によって総合的に判断されるものではあるけれども、配置転換も含まれているというふうなお答えだったと思っています。
フランス、ドイツ、オーストラリアは、通報者に対する不利益取扱いを解雇、懲戒に限定せず、刑事罰若しくは行政罰を付けて禁止をしていると承知しています。各国の通報者に対する不利益取扱いの禁止に関する罰則規定を簡潔に紹介してください。こうした国々の法制度を日本に取り入れられないのはなぜか、その点についても、参考人、お答えください。
この発言のページ
51藤藤本武士消費者庁政策立案総括審議官
お答えいたします。
まず、フランス、ドイツ、オーストラリアにおきましては、解雇、降格、雇用条件における差別、嫌がらせなど様々な取扱いを不利益な取扱いとして禁止をしており、この点は日本の制度と大きく変わるものではないと考えております。
罰則につきましては、フランスは、法文上、保護される通報を理由とする不利益な取扱いのうち、雇用の拒否、懲罰、解雇等が罰則の対象となっていると認識をしております。ドイツ及びオーストラリアでは、保護される通報を理由とする不利益な取扱いは行政罰又は刑事罰の対象となっていると認識をしております。
法制度の成り立ちは国によって様々…
この発言のページ
52
大椿ゆうこ(立憲)
そこも次の課題になるのでしょうか、やっぱり検討すべきところだと思っています。
人事に関する資料は事業者側が圧倒的に持っています。不利益取扱いを受けた労働者が、自分が職場で不利益な取扱いを受けたのは公益通報を理由にしたものだと立証するのは本当に大変です、困難です。
例えば、指定難病の治療薬を取り扱う製薬企業、アレクシオンファーマが適応外の患者にも使用するよう促す不適切なプロモーション活動を行っていることを内部通報し、閑職に追いやられた小林まるさんという方がいらっしゃいます。配置転換の無効を訴え訴訟を提起しましたが、東京地裁は、内部通報に対する報復だと認…
この発言のページ
- (上の発言)
53藤藤本武士消費者庁政策立案総括審議官
お答えいたします。
一般論としまして、経済活動の過度な萎縮を防止する観点から、犯罪の構成要件は明確で、また、対象となる行為は罰則に値するものでなければならないと考えております。
我が国では、メンバーシップ型雇用が一般的で、配置転換については、適材適所の配置や人材育成等の観点から、事業者の広い裁量の下、頻繁に行われており、必ずしも不利益な取扱いとは言えないと認識しております。また、配置転換の不利益性は個人の主観や事情に依存する部分が大きく、罰則の対象とすることは困難であると考えております。
加えまして、民事訴訟におきましては、自己に有利な法律効果の発生要件となる事実について立証責任を負うことが原則とされており、立証責任の転換はその例外を設けるものであると認識をしております。
我が国では、事業者の広い裁量の下、人事異動が頻繁に行われており、公益通報とは無関係に、業務上の必要性から配置転換が行われることも多いと認識をしております。こうした中、公益通報者に対して配置転換が行われた場合には、公益通報を理由とするものと推定する規定を設け、事業者に立証責任を転換することは適切ではないのではないかと考えているところであります。
一方で、現行法におきましても、配置転換や嫌がらせを含め、通報を理由とした不利益取扱いは禁止をされており、消費者庁としましても、こうした行為はあってはならないと考えております。
消費者庁では、内閣府告示であります法定指針を改正し、不利益な配置転換や嫌がらせが禁止される行為に含まれ得ることを明示をして、これを事業者に周知徹底することを予定しております。こうした措置によりまして、公益通報を理由とする不利益取扱いの違法性の高さが事業者に十分に認識され、民事裁判で参照されることなどによりまして、配置転換や嫌がらせも含めた不利益取扱いの抑止が期待をされると考えているところであります。
54
大椿ゆうこ(立憲)
メンバーシップ型雇用というの今日も出ましたけれども、やはり今回この審議をしている中で一番残っている課題はここだと思うんですね、配置転換。もう多くの場合がやっぱり配置転換をし、閑職なのかどうなのかは別としても、そこで本人が辞めるというような状況に追い込んでいって、自らその一言を言わせるというのが、別に公益通報か公益通報じゃないかにかかわらず、そういうやり方で辞めさせていくんですよ、追い込んでいくんですよ。ここにどう歯止めを掛けるのかと。今回の法改正ではその点は不十分だという指摘を濱田さんはされていますし、私自身もやっぱりその点が次なる課題ではないかなという…
この発言のページ
55尾尾田進厚生労働省大臣官房審議官
お答えいたします。
公益通報を行った労働者に対する不利益取扱いにつきましては、労使間で生ずるトラブルであるという側面がございますので、委員御指摘のとおり、労働問題でもあるというふうに認識しております。
労働基準監督署におきましては、労働者から公益通報があった場合、それが労働基準法等の違反の関係でございましたら、監督署が事実確認を行い、法違反の是正を指導しております。また、所管の法令以外の法令につきまして公益通報があった場合には関係省庁に御案内することとしております。
厚生労働省としては、引き続き、関係機関と連携して労働者の不利益取扱いの防止に取り組…
この発言のページ
56
大椿ゆうこ(立憲)
ここまで法改定の至らない点を指摘してまいりましたけれども、改定案の解釈についても確認をしておきます。
まず、第三条第一項は、公益通報を理由として解雇そのほか不利益な取扱いはしてはならないと規定しています。ここでは、解雇、配置転換、降格、減給、退職金の減額、嫌がらせ等、不利益取扱いの全般を包括的に禁止しているということで相違ありませんね。簡潔な回答でお願いします。
この発言のページ