内田眞一日本銀行副総裁

2025年5月13日・第217回国会 参議院 財政金融委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 48 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 110 発言)

まず、各国の通商政策が為替相場に与える影響ですけれども、こちらもかなり不確実性が高いというふうに思います。例えば、米国について、関税による物価上昇の方が意識されるか、あるいは経済の減速の方が意識されるかで市場の反応も変わってくるということかと思っております。

その上で、為替相場が我が国経済に及ぼす影響につきましては、これも繰り返し申し述べていることでございますけれども、業種あるいは企業規模、経済主体によって不均一なものです。例えば、為替の円高につきましては、御指摘のとおり、輸出の減少要因、あるいはグローバル企業を中心に企業収益に悪影響を及ぼすという面がございます。その一方で、輸入物価の低下などを通じて家計の実質所得を改善させますほか、一部の非製造業あるいは中小企業などの収益にはプラスに作用する面もございます。また、水準だけではなくて、急速な為替相場の変動というものは、企業の事業計画の策定等を困難にするなど先行きの不確実性を高めるというものというふうに考えています。

日本銀行といたしましては、各国の通商政策等の今後の展開をめぐる不確実性が極めて高いという中で、その金融・為替市場、それから我が国経済、物価への影響につきまして十分注視する必要があると考えております。

御質問の金融政策でございますけれども、現在、実質金利は極めて低い水準にあることを踏まえますと、展望レポートで示している見通しが実現していくとすれば、経済・物価情勢の改善に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになると考えております。その上で、こうした見通しが実現していくかどうかにつきましては、内外の経済・物価情勢、金融市場の動向等を丁寧に確認し、予断を持たずに判断してまいります。

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