内野宗揮法務省大臣官房審議官

2025年5月22日・第217回国会 参議院 国土交通委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 186 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 217 発言)

まず、共用部分に係ります損害賠償請求権、これは、本日も申し上げておりますけれども、それぞれの、例えばこのお示しいただきました資料に基づけば、分譲事業者とAさんとの間の個別の売買契約、これに基づいて発生するものであります。すなわち、これはあくまで債権という、区分所有権とは別個の財産権でありまして、区分所有権の譲渡に伴い当然に移転するものではないと考えております。そのため、旧区分所有者から現区分所有者に区分所有権が譲渡された場合でも、今申し上げました損害賠償請求権も譲渡されない限り、旧区分所有者に損害賠償請求権が帰属したままであるというふうに考えられるところであります。

その上で、お尋ねは、現行法の下でも区分所有権の譲渡に伴って共用部分等に生じた損害賠償請求権は当然移転することを前提に、当然承継を前提としない本改正案が施行された後に再度当然承継を認める法改正をすると実務上混乱が生ずるのではないかというもの、御指摘だというふうに理解をいたしました。

しかし、まず前提といたしまして、現行法の規律は、今申し上げたように、当然に区分所有権の譲渡とともに損害請求権も当然に移転するというものではないと考えておるところからいたしますと、むしろその五年後に当然承継を、今の何も手だてを考えないまま、例えばいろんな要件とか必要性でありましたり様々な工夫をしないまま、単に一律に権利を移転するということが起きますれば、本日の幾つか、混乱が発生する、社会的な問題、経済上の問題が発生するということが申し上げておりますけれども、これがまさにその五年後の当然承継を認める改正をしたときに発生し得るというような評価になるのかなというふうに考えております。

前後のやりとり

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