だからこその今回の修正案の提起だということであります。
政府案の新区分所有法二十六条二項には、共用部分の不具合に関する損害賠償請求の場面で、旧区分所有者に独自の権利行使に関する意思表示を認める内容が含まれているため、これにより、マンションの管理者による損害賠償請求が難しくなったり、賠償金の受領が十分にできなくなったりするのではないかという懸念が実際にございます。その一方で、旧区分所有者の財産権の制約も、またないがしろにしてよい問題ではないという状況でもございます。
こうした問題を解決するためには、本修正案で定めたように、政府に対し、旧区分所有者による独自の権利行使や、これに対処するための規約の設定の状況、マンションの管理者による損害賠償請求や賠償金の受領の状況などをしっかり見定めた上で、この問題について困る方がなくなるように検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずることを義務付ける必要があるというふうに考えています。
なお、この附則の修正部分について、この検討義務を実質化するための政府による具体的な取組が重要であるというふうにも考えています。すなわち、標準管理規約改定の進捗評価、規約改定が困難な管理組合への技術、財政支援などの政府の不断の取組のほか、検討の結果を踏まえた問題予防や解決の方策の一つとして、法改正が必要になった場合の迅速な改正案の立案と国会への提出などの政府による具体的な取組が重要であり、これらを促すのが、修正部分を作成した提出者としても、この修正に込めた意図であることも強調しておきたいと思います。
50
杉尾秀哉(立憲)
まず、旧耐震基準での物件についての耐震改修の進捗、今回の法改正で進むということを期待します。
それでは、先ほど、これも森屋委員聞かれた損害賠償請求権の行使の件ですけれども、いわゆる区分所有法の二十六条の関連ですが、これも紹介がありました、衆議院段階で修正決議が行われております。
そこで、修正案の提案者に伺います。この修正案の趣旨と目的について、簡潔に御説明ください。
この発言のページ
51
城井崇(立憲)
お答え申し上げます。
まず、今回の政府案におきましては、現在、実際にマンションに居住している区分所有者による管理を容易にする内容が含まれており、その前提となる問題意識や改正の方向性についてはおおむね同感であります。
しかし、法案の新区分所有法二十六条二項には、共用部分の不具合に関する損害賠償請求について、旧区分所有者に独自の権利行使に関する意思表示を認める規定が含まれており、これにより、かえってマンション管理上のトラブルが増えるのではないかとの懸念があります。他方、こうしたトラブルを未然に防止するため、共用部分の不具合に関する損害賠償請求は、当然に現…
この発言のページ
52
杉尾秀哉(立憲)
先ほどから何度か出ております当然承継という考え方が取れるかどうかという、これは確かに難しい問題なんですが、ただ、衆議院での質疑におきましても、この条文と修正案について、まあ平たい言い方になりますが、区分所有者の財産権に配慮し過ぎではないかと、こういう趣旨の質疑がありました。かなり批判的な質疑でございました。これについてはどういうふうに考えていますか。
この発言のページ
- (上の発言)
53
城井崇(立憲)
だからこその今回の修正案の提起だということであります。
政府案の新区分所有法二十六条二項には、共用部分の不具合に関する損害賠償請求の場面で、旧区分所有者に独自の権利行使に関する意思表示を認める内容が含まれているため、これにより、マンションの管理者による損害賠償請求が難しくなったり、賠償金の受領が十分にできなくなったりするのではないかという懸念が実際にございます。その一方で、旧区分所有者の財産権の制約も、またないがしろにしてよい問題ではないという状況でもございます。
こうした問題を解決するためには、本修正案で定めたように、政府に対し、旧区分所有者による独自の権利行使や、これに対処するための規約の設定の状況、マンションの管理者による損害賠償請求や賠償金の受領の状況などをしっかり見定めた上で、この問題について困る方がなくなるように検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずることを義務付ける必要があるというふうに考えています。
なお、この附則の修正部分について、この検討義務を実質化するための政府による具体的な取組が重要であるというふうにも考えています。すなわち、標準管理規約改定の進捗評価、規約改定が困難な管理組合への技術、財政支援などの政府の不断の取組のほか、検討の結果を踏まえた問題予防や解決の方策の一つとして、法改正が必要になった場合の迅速な改正案の立案と国会への提出などの政府による具体的な取組が重要であり、これらを促すのが、修正部分を作成した提出者としても、この修正に込めた意図であることも強調しておきたいと思います。
54
杉尾秀哉(立憲)
現実的な財産権と、それから現実の問題という中で、そのバランスを取りながらこういう修正をさせていただいたということなんですが、この問題をめぐりまして、衆議院での質疑において、旧区分所有者による賠償の個別請求は管理規約で禁じればいいんだと、こういうふうな説明がありました。しかし、それだけで法が担保をする個人の財産権を奪うことが果たして可能なのか。また、その標準管理規約で問題が解決するというのならば、この標準管理規約の具体的な改正案ですね、これ、具体的な改正案がありましたら示してもらえないでしょうか。
この発言のページ
55内内野宗揮法務省大臣官房審議官
お答え申し上げます。
区分所有法におきましては、共用部分の管理に関する事項は規約で定め、また集会の決議で決することができることとされており、区分所有者はそのような規約の定めや集会の決議に拘束をされます。共用部分について生じた損害賠償金について、個別的受領を制限し、共用部分の修繕に用いるとしてその使途を定める、又は議論に出ておりますその別段の意思表示を制約する、こういったようなことは、共用部分の管理に関する事項に当たると考えられるため、規約で定めることができる事項であると考えております。
これは、法律が私的自治に委ねている事柄につきまして、区分所有者の…
この発言のページ
56
杉尾秀哉(立憲)
法務省と国交省がしっかりと協議をして、早くこの案文を示していただきたい、これは管理組合の方でも強く求めていることであります。
今説明がありましたが、政府は標準管理規約を改正して周知徹底を図るということなんですが、実際にこの標準管理規約には強制力がなくて、準拠率もそう高くはないと、こういうふうに言われております。とりわけ新築のマンションでは、管理組合が理事会を置かず、管理会社が管理を担う、いわゆる第三者管理が増えているということでもあります。
しかし、瑕疵を生み出す可能性のある側が最初に原始規約を制定する際に標準管理規約に準拠させることが、まず一番最初…
この発言のページ