2025年5月12日・第217回国会 参議院 行政監視委員会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 151 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 167 発言)

ただいまの答弁で、やはり国としてもしっかり取り組める方向を考えていきたいというような趣旨だと思います。

先ほど申し上げた、配付してございます資料①、②、③のように、沖縄県では大きく取り上げられました。御承知のように、沖縄は観光地でございます。国際観光地でもあって、今年からもう一千万人を超えるような観光客ということになろうと思いますし、そういう意味では、やはり沖縄の観光というのはレンタカーを中心とする、そういう交通体系、車の観光なんです。そういう意味で、これが間違っていたり見えなかったりするというのは極めて大きく公共性を損なう、道路自体が損なわれるということになっていますので、是非、県も頑張ると思いますので、是非国としても支援をしていただきたいと思います。

次に、義務教育教科書価格について伺います。

現在、教科書価格については、文科省告示で定める定価認可基準において教科書の種目別、学年別最高額を定め、原則として使用年度の前年度の二月、三月頃に、この範囲で文科省として大臣が認可することになっています。

ところが、この定価認可基準の基となる教科書の原価計算は、三十年から八十年近くなされていません。教科書の原価計算は、最も新しいもので一九九二年度に教科化された生活科で、一九九二年ですからおよそ三十三年前です。例えば、一九五〇年代当初から教科書、教科化されていた算数、国語、理科などは、一九五〇年より前に原価計算が行われ、既に八十年近く原価計算が行われていません。

文科省は前年の定価をベースにして物価の変動等を勘案して教科書の定価を決定していると言うばかりですが、スタート地点が大きく違うことにより、今年度の小学校低学年の生活科の教科書は千円前後、国語科は四百円前後、書写と合わせても五、六百円前後と価格差が大きくなっています。文科省に改めて原価計算をするよう求めても、文科省は、各教科書発行者によって製造や仕入れの実態が異なるため、実際に掛かった経費の積み上げにより単一の価格、定価を決定することは困難と答えるばかりで、八十年前の原価計算を漫然と使い続けています。いやしくも科学を所管する役所として許される態度ではありません。

昨今の教科書には、バリアフリー対応の大型化やQRコード掲載によるデジタルコンテンツの作成、教科書そのもののPDF化、デジタル化などが並行して求められています。今や北欧などの教育先進国では、一周回ってデジタル教科書から紙の教科書を再評価する動きが進む中で、日本は周回遅れで教科書発行にデジタル化対応を求めていくという動きになっています。

ほとんどの教科書で約八十年近く原価計算が行われておらず、教科書の価格が低過ぎて適正価格と言えないため、教科書発行者だけでなく、関連業者の経営も厳しい状況に置かれています。

こうした状況は、教科書業界の経営問題だけではなくて、教科書に革新性や創造性を差し挟む意欲をそぐことになり、結果として子供たちの未来や日本の教育水準を毀損しています。

令和七年度の教科書の予算は四百七十二億円です。これは例えば、日本が防衛予算で購入しているオスプレイ二機の価格に当たります。半導体の国産化をスローガンにしたラピダスに投入される政府支援は、今年度だけで八千二十五億円、二〇二二年からの累計で一兆七千二百二十五億円に上ります。子供たちの未来への投資は日本の未来への投資です。これをけちって四百七十二億円で切り詰めることで、子供たちの創造性、日本の未来を削るような現在の低い教科書価格は見直すべきです。

これまで、資料⑤、⑥のように、これまで教科書協会も繰り返し教科書定価引上げの要望を提出しており、声は文科省に届いているはずです。実勢に合わせて原価計算のやり直しを行うなど、教科書価格を大幅に引き上げるべきではありませんか。

前後のやりとり

147の発言を見る

155の発言を見る

顔写真の出典(Wikimedia Commons、4件)