カスタマーハラスメント対策の法案化が進められる中で、介護現場における利用者からの暴言、暴力から職員を守るための議論が主流になっていますが、令和四年度厚生労働省の介護労働実態調査によれば、介護職員の離職理由の上位に、利用者や家族とのコミュニケーションの難しさや精神的、身体的負担の大きさが挙げられています。また、公益財団法人介護労働安定センターの調査では、介護職員の約三割が利用者からの暴言、暴力を経験していると回答しています。
一方で、認知症の利用者に対して職員が無意識に取ってしまう上から目線みたいな言葉遣いや一方的な対応が混乱や反発を招き、結果として暴力行動につながっているケースも現場から多数報告されています。その背景には、職員のケア技術や言葉遣いの未熟さもあるのですが、必要なサービスを提供するために十分な人員配置が取られずに利用者との関係づくりが不十分なことなども、制度的な課題も挙げられます。
このような現場の実情を踏まえて、以下の三つについて伺いますが、その前に、認知症高齢者との接し方、特に尊厳を損なわないコミュニケーションに関する職員教育を厚労省としてどのように進めるか、考えを教えていただきたいと思います。
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柘植芳文(自民)
ただいまから厚生労働委員会を再開いたします。
休憩前に引き続き、労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律案及び労働安全衛生法及び特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
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112山山口和之(維新)
日本維新の会の山口和之です。
午前中からたくさん出ているんですけれども、私もまず最初に確認をいたします。
改正の背景にある調査やデータについて厚生労働省に伺います。
カスタマーハラスメント、いわゆるカスハラが深刻化している現状について厚労省としてはどのように認識されているのでしょうか。カスタマー対応労働者の何割がカスハラを経験しているかなど、今回の改正案の基となる調査なりデータがあれば説明をお願いします。
また、特にサービス業、医療、福祉現場、自治体窓口などで悪質クレームや威圧的な言動により心身の健康を損なう事例が相次いでいると聞いています。心身…
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113田田中佐智子厚生労働省雇用環境・均等局長
厚生労働省で令和五年度に職場のハラスメントに関する実態調査という調査を実施をしておりまして、このデータの御紹介をさせていただこうと思います。
企業が過去三年間に受けた従業員からのハラスメントに関する相談件数の傾向を見ますと、カスタマーハラスメントについては件数が増加していると回答した企業が二三・二%となっておりまして、件数は減少しているという回答をした企業の一一・四%よりも大幅に高くなっています。また、過去三年間にカスタマーハラスメントを受けた労働者の割合についても一〇・八%となっております。
また、企業調査の相談件数の有無ですけれども、顧客等からの…
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114山山口和之(維新)
カスタマーハラスメント対策の法案化が進められる中で、介護現場における利用者からの暴言、暴力から職員を守るための議論が主流になっていますが、令和四年度厚生労働省の介護労働実態調査によれば、介護職員の離職理由の上位に、利用者や家族とのコミュニケーションの難しさや精神的、身体的負担の大きさが挙げられています。また、公益財団法人介護労働安定センターの調査では、介護職員の約三割が利用者からの暴言、暴力を経験していると回答しています。
一方で、認知症の利用者に対して職員が無意識に取ってしまう上から目線みたいな言葉遣いや一方的な対応が混乱や反発を招き、結果として暴力行動につながっているケースも現場から多数報告されています。その背景には、職員のケア技術や言葉遣いの未熟さもあるのですが、必要なサービスを提供するために十分な人員配置が取られずに利用者との関係づくりが不十分なことなども、制度的な課題も挙げられます。
このような現場の実情を踏まえて、以下の三つについて伺いますが、その前に、認知症高齢者との接し方、特に尊厳を損なわないコミュニケーションに関する職員教育を厚労省としてどのように進めるか、考えを教えていただきたいと思います。
115黒黒田秀郎厚生労働省老健局長
お答え申し上げます。
介護現場におきまして、認知症の人の視点や立場に立って尊厳を保持したケアが提供できる人材を増やしていくことが大変重要でございます。このため、厚生労働省では、認知症介護に関する基本的な知識、技術を修得していただくために、全ての介護職員に認知症介護基礎研修を受講することを介護サービス事業者に対して義務付けを行ってございます。また、介護職員の経験年数や知識修得の段階に応じた研修も併せて実施しておりまして、認知症ケアに関する知識や技術、コミュニケーションの方法の向上などを図ってございます。
こうした取組を通じまして、介護職員の認知症への理…
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116山山口和之(維新)
介護利用者からの言動を一律にカスハラと扱わないための仕組みづくりについて厚労省に伺います。
今回の改正でカスタマー側からハラスメント対策が進むと考えられますが、どのような言動がハラスメントに当たるのか、ガイドラインも整備されていくと思われます。しかし、利用者からの言動を一律にカスハラとして取り扱わないために、職員の対応内容や職場環境についても評価、検証する仕組みが必要と考えますが、御意見を伺いたいと思います。
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117黒黒田秀郎厚生労働省老健局長
お答え申し上げます。
議員御指摘のとおり、介護現場におきましては、利用者に対して職員一人でサービス提供を行う、一対一で対する場面がかなり多いということがございまして、実際にハラスメントが発生をしているかどうかという判断自身がかなり難しいケースもあるというふうに承知をしております。
このため、厚生労働省の委託事業で作成をいたしました介護事業者向けのマニュアルの中では、介護事業所が具体的に取り組むべき内容といたしまして、まず、ハラスメントが発生した際は、経緯を把握して問題の原因を分析し、明らかにすることに努めること、職員や管理者等が一人で抱え込まないよう…
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