河野太志経済産業省大臣官房審議官

2025年6月5日・第217回国会 参議院 経済産業委員会 第13号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 202 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 273 発言)

お答え申し上げます。

まず、この法律は、金融債権をターゲットに権利変更をしていくという枠組みになるわけでございますけれども、それによって、まず一般論で申し上げれば、何度か御議論になっておりますけれども、早期での事業再生を図ると。その結果、将来的な企業価値の向上にもつながり得るということで、結果として、本制度はもうその対象債権を限定はしているものの、その結果、様々なステークホルダーの皆さんにとっても意義があるというのがまず制度の大きな前提であるというふうに理解をしてございます。

その上で、個々具体的に少し見てみますと、本制度の関係者としては、今お話ししましたけれども、まず第一に、やはり本制度による権利変更の効力が及ぶ金融機関等の債権者というのが挙げられると思います。この点は、仮に債権の減免等が行われた場合は、当然、金融機関等の債権者にとっては一時的には、これデメリットというかどうか議論はあると思いますが、一時的にやはり痛みを伴うものになる可能性はあるというふうに承知をしてございます。

他方で、本制度におきましては、第三者機関の確認ですとか裁判所の審査プロセスを通じまして、本制度を活用することによって、むしろ事業者が清算した場合の回収額を上回る回収ができるということが見込まれるということ、それから、第三者機関による公平中立な立場からの調査報告等の仕組みが措置されることで、債権者におきまして事業再生に関する適切な判断をするための仕組みが用意されているというメリットは制度上担保されているというふうに考えてございます。

加えまして、本制度は、早期での事業再生を図って事業価値の更なる毀損を防ぐことで、結果的には雇用の維持にも寄与をし、事業者の方々の利益にも資するものであるというふうに考えてございます。

一方で、他のステークホルダーとして挙げられる株主ですとか経営者につきましては、これは従業員と同様、本制度の法的効力が直接生じる者ではないものの、何度か御議論いただいておりますが、事業再生ADRにおきましては、債権放棄を伴う場合は株主の権利の全部又は一部の消滅及び役員の退任についても事業再生計画に記載する旨が省令で規定されております。

本制度におきます株主責任や経営者責任の在り方につきましては、こういった事業再生ADRなども参考にしながら、今後、有識者の皆様方、金融機関の皆様方などとの意見聴取も行いながら、その制度の詳細、省令での規定の要否、その内容についてしっかり検討したいというふうに考えているところでございます。

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