前進はしたと思いますけど、満たされたというのはなかなか難しいと思いますね。特に情報公開は、さっき何度も申し上げたけど、まだ十分じゃないと。ようやく今回アセス図書の公開が継続になされるので、一歩進みましたね。ただ、早期の段階ではまだまだ十分でないと思います。特に計画案の公開は遅いんですよ。先ほど複数案の検討という御質問ありましたけど、まさに計画案の情報公開を渋るので、複数案の検討がなかなか進めないんですよ。
これ、アセスメントの考え方は、元々の方法論だと、システム分析という方法、これが基本なんですね。システムスアナリシスというのはこの意思決定を支援するシステムですから、いろんな案、A案、B案、C案、これ代替案、英語でオルタナティブと言いますね、そういう代替案を比較検討して、一番いいものを選ぼうと、こういう考えなんですよ。
だから、アセスの場合には、提案行為と英語で言っていますけど、ある事業をやりたいと、そうすると、その事業と比較して、もっと環境を配慮した形をA案のほかに考えると。それから、その行為をやらなかった場合、ノーアクション、だからゼロオプションも入れるんですよ。そういうのを比較して評価するんですね。ところが、そういういろんな案を本当は事業者は考えているんだけど、それを早期に公開しないのでなかなかうまくいかないというか、ですから情報公開というのはなかなか難しいですね。
それから、参加に関しても、さっき申し上げたように、十分に意見交換の場が持たれないと。でも、これも進みました。昔、説明会もないようなこともありましたけど、だんだんそういう機会は増えましたから進んではいるんですけれども、まだ十分ではない。ただ、法の仕組みではなくても地域地域でいろんな事例が出ていますから、そういったものを参考にすればもっと進めることができると思いますね。特に、意見交換会という概念の場をつくっていただくと随分参加が進むと思います。
それから、司法との連動は、まさに異議申立て制度、これももう国際協力分野でやっているわけですからね。しかも、すばらしいパフォーマンスですよ。だから、是非これ、異議申立て制度は入れていただきたいと思いますね。ですから、これは十年後と言わずに五年後を目標に、これまでの経験を生かして法制を進めていただきたいと思って、あっ、法の改正ですね、お願いしたいと思います。
99阿阿部聖哉一般財団法人電力中央研究所副研究参事
私は陸域が専門ですので、一応陸域の方で分析した結果をまとめさせていただきました。
海域につきましては、アセスの手続としては、温排水については、きちんと温排水の拡散範囲を調べて、その中にどういった生き物がいるかというのを調べて、過去の事例を引用してきて、何か影響が出そうな温度範囲なのかどうかというのを詳細に調べていただくというプロセスは行っております。
これは、やはり長い期間を掛けてこういった手法が確立されてきておりまして、まだまだ分かっていない知見というのは確かにあるんですけれども、アセスの中でできる範囲というのはある程度年限等も限られておりますので…
この発言のページ
100
山下芳生(共産)
終わります。
この発言のページ
101
山本太郎(れいわ)
れいわ新選組、山本太郎と申します。
先生方、貴重なお話、ありがとうございました。
まずは原科参考人にお聞きしたいと思います。
先ほどもお話が出ましたけれども、二〇二〇年に「環境と公害」という雑誌で発表された環境アセスメントと公共性、この論文において、世界標準のアセスが満たすべき項目として三点挙げられたと。環境情報へのアクセス、意思決定における公衆関与、プロセスのチェック機能ということなんですけれども。そして、この論文を発表された二〇二〇年の当時の段階で、日本のアセス制度はこれら三つの全てを満たしていないと評価をしておられました。
これら三項目は今…
この発言のページ
- (上の発言)
102原原科幸彦東京科学大学名誉教授/千葉商科大学前学長
前進はしたと思いますけど、満たされたというのはなかなか難しいと思いますね。特に情報公開は、さっき何度も申し上げたけど、まだ十分じゃないと。ようやく今回アセス図書の公開が継続になされるので、一歩進みましたね。ただ、早期の段階ではまだまだ十分でないと思います。特に計画案の公開は遅いんですよ。先ほど複数案の検討という御質問ありましたけど、まさに計画案の情報公開を渋るので、複数案の検討がなかなか進めないんですよ。
これ、アセスメントの考え方は、元々の方法論だと、システム分析という方法、これが基本なんですね。システムスアナリシスというのはこの意思決定を支援するシステムですから、いろんな案、A案、B案、C案、これ代替案、英語でオルタナティブと言いますね、そういう代替案を比較検討して、一番いいものを選ぼうと、こういう考えなんですよ。
だから、アセスの場合には、提案行為と英語で言っていますけど、ある事業をやりたいと、そうすると、その事業と比較して、もっと環境を配慮した形をA案のほかに考えると。それから、その行為をやらなかった場合、ノーアクション、だからゼロオプションも入れるんですよ。そういうのを比較して評価するんですね。ところが、そういういろんな案を本当は事業者は考えているんだけど、それを早期に公開しないのでなかなかうまくいかないというか、ですから情報公開というのはなかなか難しいですね。
それから、参加に関しても、さっき申し上げたように、十分に意見交換の場が持たれないと。でも、これも進みました。昔、説明会もないようなこともありましたけど、だんだんそういう機会は増えましたから進んではいるんですけれども、まだ十分ではない。ただ、法の仕組みではなくても地域地域でいろんな事例が出ていますから、そういったものを参考にすればもっと進めることができると思いますね。特に、意見交換会という概念の場をつくっていただくと随分参加が進むと思います。
それから、司法との連動は、まさに異議申立て制度、これももう国際協力分野でやっているわけですからね。しかも、すばらしいパフォーマンスですよ。だから、是非これ、異議申立て制度は入れていただきたいと思いますね。ですから、これは十年後と言わずに五年後を目標に、これまでの経験を生かして法制を進めていただきたいと思って、あっ、法の改正ですね、お願いしたいと思います。
103
山本太郎(れいわ)
ありがとうございます。
もう一問よろしいでしょうか。
原科参考人は、二〇二三年に「環境と公害」という雑誌で発表された戦略的環境アセスメントの導入に向けてという論文において、事業段階の環境アセスメントでは、一、事業実施段階では保全対策が限られる、二、計画自体の見直しが難しい、三、累積的影響への対処ができないという三つの問題が存在するため、アセス先進国では事業よりも上位の計画段階や政策段階でのアセス、すなわち戦略的環境アセスが既に実施されていることを御指摘されています。
戦略的環境アセスメントを法律で規定することは、一九九七年、アセス法成立時の附帯決議…
この発言のページ
104
青山繁晴(自民)
御発言は許可が必要です。
この発言のページ
105原原科幸彦東京科学大学名誉教授/千葉商科大学前学長
済みません。手を挙げてしゃべる癖が付いていないので、済みませんでした。
そうですね、これは難しいんですよね。二〇〇六年か七年に環境省がつくったSEA検討会、これでかなり議論しまして大分問題が明らかになって、しかも共通のガイドラインを作るまで行ったんですよね。法制化にもそれは反映するところまで行ったんですけど、ブレーキが掛かっちゃったんですね。だから、これは本当に難しいと思うんですけど。
ただ、本当に世界はそういうことをやっていまして、実は国際協力分野では国際標準の仕組みになります。JICAは、改定ガイドライン、二〇一〇年に作りましたけど、そこではマス…
この発言のページ