2025年4月15日・第217回国会 参議院 外交防衛委員会 第7号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 349 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 358 発言)

沖縄の風の伊波洋一です。

会派を代表して、部隊間協力円滑化法、RAA実施法案について、反対の立場から討論いたします。

本法案は、これまで個々の相手国ごとに整備してきた外国軍隊の地位協定、RAAの国内実施法を一般法化するものです。

本法案は、日本を戦場に自衛隊を戦わせ、中国を抑止しようという米軍事戦略と、それに応えて岸田政権が閣議決定した安保三文書に基づいて、同志国との連携を促進しようとするものです。

反対の第一の理由は、このような国際条約の国内実施法が一般法化されることは、国際条約締結における国会の関与を低下させ、行政府の暴走を許すことになり、憲法に違反し、立法府の自殺行為となるからです。

第二の理由は、このような一般法化によって、外国軍隊の地位協定であるRAAの締結が促進されることになり、外国軍隊の日本国内における駐留や訓練、とりわけ沖縄における軍事訓練の強度が高まることになりかねないからです。現在でも既に過重な沖縄県民の基地負担を更に重くするようなことは認めるわけにいきません。

第三に、現在、石破内閣は日米地位協定を見直そうとしているはずです。私たち沖縄県民は、日米地位協定から生じる航空機の騒音や墜落や落下物の危険、女性に対する暴力を含めた米兵の事件、事故など、日常的な基地負担について幾らでも情報提供し、地位協定改定に向けて協力する用意があります。本法案は、RAAという外国軍隊の地位協定を、より簡易に実施できるようにするもので、石破政権の目指す方向性とも相入れないものです。

現在、米国の第二次トランプ政権は、デンマーク自治領グリーンランドやパナマ運河を手に入れるために武力行使の可能性も排除しない姿勢を示しています。トランプ大統領は、これまで米国が行ってきたインテリジェンス機関や代理勢力、かいらい勢力を使った力による現状変更の試みを表の場で発言したにすぎません。トランプ大統領自身が四月二日に発言したとおり、米国は別の国になっているのです。

安保三文書が掲げる同盟国、同志国、国際機関が連携し中国を封じ込めるという戦略は、当時から日本を戦争に引きずり込むものでしたが、今や完全に現実に裏切られています。安保三文書の外交防衛政策に沿った本法案は既に意味を成していません。

以上申し上げて、与野党の皆さんに再考を強く求め、沖縄の風としての反対討論を終わります。

以上です。

前後のやりとり

345の発言を見る

353の発言を見る

顔写真の出典(Wikimedia Commons、4件)