村上誠一郎 (自由民主党)総務大臣

2025年2月18日・第217回国会 衆議院 本会議 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 10 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 32 発言)

黒田議員から、十三問の御質問をいただきました。

まず、下水道管の老朽化について御質問がありました。

埼玉県八潮市における今回の道路陥没事故については、事故原因に係る調査が進められるものと承知しております。

下水道事業については、全国的に、下水道管や施設の老朽化に伴う更新需要の増大などにより、経営環境が厳しさを増しております。

各自治体の下水道事業が将来にわたり住民生活に必要なサービスを安定的に提供していくためには、中長期的な経営の基本計画である経営戦略を適切に策定、改定し、計画的に老朽化対策を進めていくことが重要と認識しております。

次に、インフラの更新に関して、地方財政計画の財政需要の見込みが甘いのではないかという御質問がございました。

公共施設等の老朽化に対して、長期的な視点を持って適正管理に取り組むことが重要であることから、総務省では、自治体に対して、公共施設等総合管理計画の策定を要請しているところであります。

この計画に基づいて実施する取組に対して、公共施設等適正管理推進事業債により地方財政措置を講じており、令和七年度の地方財政計画において、事業費を二百億円増額して五千億円を計上しております。

次に、普通交付税の不交付団体に関する認識についての御質問がありました。

個々の自治体にとっては、地方交付税にできる限り依存することなく、自らの財源である地方税によって財政運営を行うことが理想的であると考えております。

一方で、不交付団体数が増えるなどして財源超過額が大きく増加することは、自治体間の財政力格差が拡大するという課題もあると認識しております。

次に、臨時財政対策債の残高と借換えを除いた新規発行の抑制についての御質問がございました。

令和七年度の地方財政計画においては、制度創設以来初めて臨時財政対策債の発行額が生じないこととなっております。その結果、臨時財政対策債の残高は、令和七年度末で三・五兆円縮減することとなっております。

引き続き、臨時財政対策債などの特例的な債務残高の縮減にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

また、令和八年度以降の臨時財政対策債につきましては、地方財政の収支の状況を踏まえつつ、自治体が、安定的な財政運営を行えるよう、令和八年度の地方財政対策に向けて適切に検討してまいります。

次に、臨時財政対策債の元利償還金についての御質問がありました。

不交付団体を含め、個々の自治体における臨時財政対策債の元利償還金の全額を地方交付税の基準財政需要額に算入し、確実に償還できるよう財源を保障しています。

不交付団体においても、地方税収により、臨時財政対策債の元利償還金に必要な財源は確保されているものであります。

今後、地方交付税を適切に算定することを通じて、自治体の財政運営に支障が生じないように対応してまいります。

次に、交付税率の引上げについての御質問がありました。

令和七年度の概算要求においては交付税率の引上げを事項要求しましたが、国も極めて厳しい財政状況にあること、令和七年度の臨時財政対策債をゼロにした上で必要な地方交付税総額を確保することができたことなどにより、引上げを行わないこととしています。

今後については、国、地方共に厳しい財政状況にあることから、交付税率の引上げは容易ではありませんが、地方の財源不足の状況を見極めつつ、地方交付税総額を安定的に確保できるよう、政府部内で十分に議論してまいりたいと考えております。

次に、個人住民税の給与所得控除額の引上げによる不交付団体への影響についての御質問がありました。

普通交付税の算定に用いる基準財政需要額と基準財政収入額につきましては、交付団体と不交付団体の区別なく同じ算式により算定しており、結果として、基準財政収入額が基準財政需要額を上回ることとなった自治体が不交付団体となるものであります。

このため、地方交付税制度を通じ、不交付団体を含め、自治体における標準的な行政サービスの提供に必要な財源が確保されるものと考えております。

次に、いわゆる百三万円の壁の更なる引上げによる不交付団体や臨時財政対策債への影響についての御質問がありました。

いわゆる百三万円の壁の更なる引上げにつきましては、三党の幹事長間で誠実に協議を進めることが確認されており、政党間で協議が進められていくものと承知しております。

具体的にどのような内容となるかが分からない中で、臨時財政対策債への影響も含め、お答えすることは今の現時点では難しいものと考えております。

次に、国から地方への税源移譲についての御質問がありました。

自立した自治体運営にはその基盤となる地方税の充実確保は不可欠でありますが、国から地方への税源移譲については、国、地方とも厳しい財政状況にあることなどを踏まえて検討することが必要であると考えております。

今後も、総務省としては、税源偏在性が小さく税収が安定的に、地方税体系の構築に取り組むとともに、地方税の充実確保に努めてまいりたいと考えております。

次に、特別交付税の算定の明確化についてお答えいたします。

算定の客観化、明確化を図るため、算定方法等についてできる限り省令に明記することに努めてきているところであります。

令和五年度算定においては二十一項目を、令和六年度十二月算定においては二項目を新たに省令に規定し、自治体にも伝達したところでございます。

今後とも、自治体の普通交付税の算定では捕捉できない特別な財政需要に適切に対応することを基本としつつ、その中で算定方法の客観化、明確化を図ってまいりたいと考えております。

次に、地域活性化事業と特別交付税措置の関係についての御質問がありました。

地方創生二・〇は、単なる地方の活性化策ではなく、日本の活力を取り戻す経済政策であり、多様な幸せを実現するための社会政策であると考えております。

御指摘の地域活性化に関する事業などについては、地域活性化の取組として有効であること、限られた自治体において生ずる財政需要であることなどから、特別交付税措置を講じております。

自治体が主体的に地域活性化に取り組めるよう、総務省として、しっかりと対応してまいりたいと考えております。

次に、道州制を始めとした統治機構改革と分権の必要性に関する御質問がありました。

先日の発言は、人口が急減した状況において、五、六十年先を見て、今のシステムを前提としない様々な自治の在り方を考えていくことも必要じゃないかという意味で、ある程度の問題提起をしたものであります。

地方分権改革は、引き続き着実に進める必要があると考えておりますが、道州制については、我が国の在り方に深く関わる問題であり、政府としては、国会における各政党間の議論や国民的な議論が必要になってくるものと考えております。

最後に、統治機構改革に向けた協議体について御質問がありました。

人口減少下においても自治体の行財政を持続可能なものとしていくため、現在、国、都道府県、市町村の役割の在り方を含め、どのような方策が考えられるか、研究会において議論を行っているところであります。

研究会における議論の結果等を踏まえ、地方制度の見直しの検討が必要となり、総理から諮問が行われた場合には、地方制度調査会において調査審議が行われることとなるものと考えております。

以上であります。(拍手)

〔国務大臣武藤容治君登壇〕

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