米山隆一 (立憲民主党)

2025年6月13日・第217回国会 衆議院 法務委員会 第23号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 134 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 176 発言)

お答えいたします。

まず、六月十日の参考人質疑では、この問題に長年携わってきた布柴参考人、また働く現場の連合の小原参考人、雇用する側の経団連の次原参考人が、いずれもそのような問題は生じていないと明言しております。

また、六月十一日の質疑で御紹介しているところでございますが、三月十二日の法務委員会での私の質疑に対しまして、夫婦別姓、親子別姓による不都合の存否、それ自体を、公的に、法務省ですね、公的には全く調査していないという回答を法務省からいただいております。

ところで、少なくとも一九四七年の民法改正以降、国際結婚によって日本国籍を喪失することはなくなったのでございますが、それによって姓が変わることもありませんので、国際結婚では原則夫婦別姓になります。したがって、一九四七年以降、七十八年間、日本には多数の夫婦別姓家族が生じていることになります。

二〇二〇年の調査では、現在、夫婦だけの世帯が千百十五万世帯、夫婦と子供のいる世帯が千三百九十四万世帯、合計二千五百十万八千世帯がありますので、このうちの三、四%が国際結婚と考えますと、現在、夫婦だけの国際結婚世帯が三十三万世帯、お子さんがいる世帯が四十二万世帯で、合計七十五万世帯ほどの夫婦別姓の国際結婚の家族がおられると思われます。

また、一九四七年以降、離婚後も婚姻時の姓を使えるようになりましたが、それはあくまで届け出た場合であり、原則的には、例えば婚姻によって夫の姓になった母が離婚した場合、母は旧姓に復し、子は自動的には姓は変わりませんので、母が子を養育する場合には親子別姓となります。そのような御家庭もまた非常に多数存在してきたと思われます。

さらに、一九八五年の民法改正によって、それまで、再婚した場合、連れ子の姓を半ば自動的に親の姓と同じにする運用がなされてきたものを、家庭裁判所の許可を得て親の姓と同じにすることになりましたので、この改正以降、四十年間、連れ子のいる方の再婚で多数の親子別姓が生じていることになります。

このように、国際結婚や離婚に伴う夫婦別姓、親子別姓は、現行民法の枠組みができた一九四七年から、少なくとも七十八年間の長きにわたり多数生じてきていると思われます。

先ほど申しましたとおり、現在、国際結婚の御家庭が七十五万世帯、一人親世帯が七十万世帯程度おられますので、その何割かははっきりしませんけれども、一割程度が夫婦別姓、親子別姓であったとしても、少なくとも数十万人単位で、現在、夫婦別姓、親子別姓の御家族が生活されているということになろうかと思います。

したがいまして、本当に夫婦別姓、親子別姓が問題であるということでしたら、何せ七十八年間ですから、とっくに自民党や当事者団体などがそういう訴えをしていそうなものでございますが、一九五五年に設立された自民党も、二〇二〇年に設立された御党、参政党も、今の今までそのような調査は何一つ行ってこられなかったのであり、それゆえ法務省もそのような調査をしてこなかったものと理解しております。

ないということを証明するのは悪魔の証明といって困難ではありますが、現行法において、少なくとも七十八年間の長きにわたって多くの夫婦別姓、親子別姓の御家族が存在してきて、現在も多数存在しているにもかかわらず、当事者からも、御党や自民党からも、今の今までそういった不都合が訴えられておらず、委員御自身がたった今この場で私にそのような調査をしたことがあるのかと問うておられるというそのこと自体が、基本的にはそのような問題は生じていないことの証左であると考えるのが通常かと思います。

なお、その上で、仮に、今後法務省としてそのような調査をするということであれば、それ自体に対して全く反対するものではございませんが、その調査は、現在、夫婦同姓、親子別姓の方々に、夫婦別姓、親子別姓になったら不都合が生じると思うかという架空の質問ではなく、現在まさに夫婦別姓、親子別姓で暮らしている方々に、夫婦別姓、親子別姓による不都合があるかと聞くべきであると思います。

その一方で、今の今まで何ら調査の必要性を訴えてこなかった方々が、法案の審議が中盤を越え、終盤に向かおうとしている今になって、にわかにそのような調査が必要であるから結論を出せないとおっしゃるなら、それは結論を先送りにするための口実にすぎないのではないかと言われてもやむを得ないものと思います。

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