これまでも御答弁申し上げておりますけれども、この条文上、もう既に存在している電磁的記録の提供を命ずるものにとどまるものであって、供述を求めるものではないということで、憲法第三十八条第一項の自己負罪拒否特権と抵触するものではなくて、そして、一般に、供述を強制されているとの誤解を被処分者に生じさせるものでもないと私どもとしては考えております。
もっとも、この提供命令をするに当たっては、捜査当局において、電磁的記録提供命令が当該電磁的記録に係るパスワード等の供述を強要するものではないということも含む制度内容の正しい理解を前提とする必要があると考えております。
必要に応じて、供述を強要するものではないということ、あるいは不服申立てをできるといったことを相手方にしっかりと教示をするということなど、その権利を不当に侵害することがないような適正な運用、これがなされる必要があるということを我々も認識をしております。
この法律案、改正法として成立をした場合には、まさに捜査機関において適正な運用の在り方、この検討が必要と考えておりますし、私どもとしても、通達等によりまして、捜査機関に対して、制度内容あるいは運用上の留意事項の周知、これをしっかりと図ってまいりたいと考えております。
66柴柴田勝之(立憲)
今の点もはっきりさせていただく必要があると思って、お伺いしました。
次に、電磁的記録提供命令というのは、あくまでも電子データの提供を命じるものであって、命令の内容として提供者に何らかの供述を求めることはないという理解で間違いないでしょうか。まず確認させてください。
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67森森本宏法務省刑事局長
お答えいたします。
電磁的記録提供命令は、条文上、必要な電磁的記録を提供することを命ずる命令と規定しているとおり、既に存在している電磁的記録の提供を命ずるにとどまるものであることから、電磁的記録提供命令によって被処分者に供述を求めることは、もとより想定しておりません。
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68柴柴田勝之(立憲)
これは本会議での質疑からちょっと懸念を示させていただいていたところでありますが、電磁的記録提供命令の運用に当たっては、命令を受ける者をして、捜査機関にパスワードを教えなければ犯罪になると誤信させてパスワードを供述させる、そういったことのように、憲法上保障された自己負罪拒否特権を実質的に侵害することがないように特に留意すべきことを捜査機関に周知徹底をお願いしたいんですが、いかがでしょうか。法務大臣にお伺いします。
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- (上の発言)
69
鈴木馨祐(自民)法務大臣
これまでも御答弁申し上げておりますけれども、この条文上、もう既に存在している電磁的記録の提供を命ずるものにとどまるものであって、供述を求めるものではないということで、憲法第三十八条第一項の自己負罪拒否特権と抵触するものではなくて、そして、一般に、供述を強制されているとの誤解を被処分者に生じさせるものでもないと私どもとしては考えております。
もっとも、この提供命令をするに当たっては、捜査当局において、電磁的記録提供命令が当該電磁的記録に係るパスワード等の供述を強要するものではないということも含む制度内容の正しい理解を前提とする必要があると考えております。
必要に応じて、供述を強要するものではないということ、あるいは不服申立てをできるといったことを相手方にしっかりと教示をするということなど、その権利を不当に侵害することがないような適正な運用、これがなされる必要があるということを我々も認識をしております。
この法律案、改正法として成立をした場合には、まさに捜査機関において適正な運用の在り方、この検討が必要と考えておりますし、私どもとしても、通達等によりまして、捜査機関に対して、制度内容あるいは運用上の留意事項の周知、これをしっかりと図ってまいりたいと考えております。
70柴柴田勝之(立憲)
ありがとうございます。今おっしゃった点も是非周知徹底をお願いしたいと思います。
次に、電磁的記録提供命令に伴う秘密保持命令について少し伺います。
今までの御答弁では、秘密保持命令の必要があるときの例示として、通信事業者等が顧客の通信に関する情報を第三者に提供したときに、当該顧客にそのことを通知すべき契約上の義務を負っているという場合がずっと挙げられてきておりましたけれども、通信事業者がそのような義務を負っておらず、実際の運用上も顧客に通知していないという場合にも、必要があるときに当たり得るのでしょうか。当たり得るとすれば、どのような場合でしょうか。お…
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71森森本宏法務省刑事局長
どのような場合が必要があるときに当たるかにつきましては、個別の事案ごとに具体的な事実関係、証拠関係を踏まえて判断されるべき事柄ではありますけれども、御指摘の、通信事業者が顧客の通信に関する情報を第三者に提供したときに、当該顧客にそのことを通知すべき契約上の義務を負っておらず、実際にも顧客に通知していないような場合であっても、例えば、通信事業者に対し、その関係者である被疑者に係る電磁的記録の提供を命ずる場合において、当該通信事業者から被疑者に対して電磁的記録提供命令により電磁的記録が提供された事実等が伝わると罪証隠滅行為や逃亡につながるおそれがあるときには…
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72柴柴田勝之(立憲)
今の御説明、やや一般的でない、ちょっと例外的な、業者と被疑者がつながっているというような御説明だったと思います。
ちょっと我々弁護士視点でいいますと、実務上、通信事業者などの被疑者以外の者に対する電磁的記録提供命令の場合においては、捜査の密行性などを理由に、ほぼ全ての場合に秘密保持命令がなされてしまうんじゃないか、そういう状況も予想されるところです。
被疑者以外の者に対しても、あくまでも必要があるときに限定して秘密保持命令が出されるという理解でよろしいんでしょうか。また、必要があるときの判断は、通信の秘密とかプライバシー権が制限されることになる情報主…
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