委員御指摘の部分、裁判所ホームページ掲載の判決文の四十六ページ二十六行目から、四十七ページ十九行目までを読み上げます。
公権力が、本人の知らないまま、特定の個人に関する個人情報を、その要保護性の高低、推定的同意の有無、収集方法の強制処分性又は任意手段性の如何、正確性の有無や程度等にかかわらず、多数収集してこれらを集積し、分析し、保有するなどすれば、当該個人の実際の人間像(人物像)とは異なる人間像がその中で形成され、これが独り歩きして、誤った個人情報に基づく措置等を行ってしまう可能性がある。また、保有する情報が不十分なもの(重要な意味を持つ関連情報が欠落する場合などもあり得る。)である場合は、本来であれば考慮すべき情報を考慮せずに意思決定し、それに基づく措置等を行ってしまう危険性も生じ得るのである(部分的情報によって、当該個人に関する虚像が形成され、そのような予断に基づく意思決定がされる恐れがある。)。しかも、このような個人情報の収集及び保有等を警察組織が行った場合には、その利用のされ方(本件ではこの点自体も明らかではないが。)によっては、正確性を欠く情報(誤った情報、不十分な情報、最新のものではない古い情報等)に基づき、監視の対象とされたり、犯罪捜査の対象として取り上げられたりして、誤認逮捕等の身柄拘束が生じる可能性も否定できないのである。
さらには、公権力から誤った情報(部分的情報のみが提供されることも含む。)が当該個人に関係する第三者に提供されれば、当該第三者は、誤った情報に基づく意思決定(部分的情報に基づいて虚像が形成され、これに基づいて意思決定されることも含む。)をし、当該個人に対して行動することになってしまうという弊害も生じ得るのである。
このように記載されております。
209本本村伸子(共産)
捜査機関が犯罪に関して個人の情報を収集することはあり得るというふうに思うんですけれども、それでも、濫用がないように、例えば全く関係のない情報を収集するなどがないように、本来は法的な根拠をもって律すべきだというふうに考えます。
先日、参考人質疑をお伺いをいたしましたけれども、現行法上の捜査機関は、令状を取っていますけれども、犯罪と関係のない個人情報を取得しているということがはっきりといたしました。
その現行法上の問題をそのままに引き継ぐ形で、電磁的記録提供命令、そして、命令に従わない場合の罰則、捜査機関に提供したことを漏らしてはいけないという秘密保持命…
この発言のページ
210石石川泰三警察庁長官官房審議官
お答えいたします。
お尋ねの件につきましては、昨年九月の名古屋高裁の判決を受けまして、警察庁から各都道府県警察に対しまして、昨年十月三日に、「適切な情報収集活動について」との通達を発出しております。
この通達におきまして、警察法第二条に基づく情報収集活動における目的の正当性、行為の必要性及び相当性という基本原則の遵守でありますとか、個人情報保護法等の関係法令に基づく個人情報の適正な取扱いについて改めて指示をしているところでございます。
また、これに加えまして、全国警察の警備部門の責任者を集めた会議でありますとか、あるいは、警察庁担当者の出張による指…
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211本本村伸子(共産)
そうしたことをやっていただいているんですけれども、法文上にはしっかりとした明記がないという中で、濫用を防ぐことができていないわけです。
この大垣警察の市民監視事件に関しまして、判決でとても大事な点があるので、これも紹介をしていただきたいと思います。憲法上の人格権としてのプライバシーの部分であります。
判決の四十六ページ二十六行目の「公権力が、本人の知らないまま、」から、四十七ページの十九行目、「弊害も生じ得るのである。」というところまで御紹介をいただければと思います。
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- (上の発言)
212福福田千恵子最高裁判所事務総局行政局長
委員御指摘の部分、裁判所ホームページ掲載の判決文の四十六ページ二十六行目から、四十七ページ十九行目までを読み上げます。
公権力が、本人の知らないまま、特定の個人に関する個人情報を、その要保護性の高低、推定的同意の有無、収集方法の強制処分性又は任意手段性の如何、正確性の有無や程度等にかかわらず、多数収集してこれらを集積し、分析し、保有するなどすれば、当該個人の実際の人間像(人物像)とは異なる人間像がその中で形成され、これが独り歩きして、誤った個人情報に基づく措置等を行ってしまう可能性がある。また、保有する情報が不十分なもの(重要な意味を持つ関連情報が欠落する場合などもあり得る。)である場合は、本来であれば考慮すべき情報を考慮せずに意思決定し、それに基づく措置等を行ってしまう危険性も生じ得るのである(部分的情報によって、当該個人に関する虚像が形成され、そのような予断に基づく意思決定がされる恐れがある。)。しかも、このような個人情報の収集及び保有等を警察組織が行った場合には、その利用のされ方(本件ではこの点自体も明らかではないが。)によっては、正確性を欠く情報(誤った情報、不十分な情報、最新のものではない古い情報等)に基づき、監視の対象とされたり、犯罪捜査の対象として取り上げられたりして、誤認逮捕等の身柄拘束が生じる可能性も否定できないのである。
さらには、公権力から誤った情報(部分的情報のみが提供されることも含む。)が当該個人に関係する第三者に提供されれば、当該第三者は、誤った情報に基づく意思決定(部分的情報に基づいて虚像が形成され、これに基づいて意思決定されることも含む。)をし、当該個人に対して行動することになってしまうという弊害も生じ得るのである。
このように記載されております。
213本本村伸子(共産)
ありがとうございます。とても大事な視点が書かれた判決だというふうに思います。
今、最高裁に紹介をしてもらったこの判決文のような視点をしっかりと持って、捜査機関が個人情報の扱いについて、濫用がないよう慎重に扱うことが必要だというふうに考えますけれども、大臣の御所見を伺いたいと思います。
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214
鈴木馨祐(自民)法務大臣
御指摘の事案は捜査機関ということで、警察の活動内容に関わる事柄ということで、個別の事件で、個別のことで、法務大臣として所見を述べることは差し控えさせていただきますが、一般論として申し上げますと、捜査機関が犯罪捜査を行うに当たっては、個別具体的な事案に応じ、刑事訴訟法を始めとする法令であったり、あるいは判例等の趣旨を踏まえて、個人情報の取扱いについて適切に対処をしているものと承知をしておりますし、まさに今御指摘のように、こうした濫用であったりとか、そういったことはあってはならないということでありますし、これは慎重に取り扱う必要がある、そう私どもとしても考え…
この発言のページ
215本本村伸子(共産)
今日皆さんにお配りをした資料の中に、判決の、憲法上の人格権としてのプライバシーの部分の一部を抜粋したものを配らせていただいております。先ほど最高裁に紹介していただいた部分は、ここの一ページ目のところです。
次に、二ページ目の部分に入りたいというふうに思いますけれども、この下線を引いた部分ですね、以下のような記述がございます。
「一審原告らが主張するように、警察による情報収集活動について、どのような場合に、どのようなものが収集、保有及び利用の対象となるのか、どのような場合にこれが許されないのか、どのように利用され、どのような場合に抹消されるのか、正確性…
この発言のページ