柴田勝之 (立憲民主党)

2025年4月9日・第217回国会 衆議院 法務委員会 第9号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 121 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 286 発言)

それで、現行法では、例えば、捜査機関が被疑者の家に差押えに来たそのときに、犯罪の証拠になる電子データが入っているようなUSBメモリーなどを被疑者が押さえられないように隠したり捨てたりしても、これは期待可能性がないということで証拠隠滅罪には問われないということになっているんです。

また、被疑者のパソコンとつながっているクラウドデータを押さえたい、でもサーバーに接続するためのパスワードが分からないという場合、自己負罪拒否特権があるので、被疑者は捜査機関に聞かれてもパスワードを教えなくてもいいということになっているんです。

ところが、先ほどの米山委員の質問への答弁のとおり、電磁的記録命令が導入されると、被疑者は、自分しか知らないパスワードを自分で入力してクラウドサーバーにアクセスして自分の犯罪の証拠となる電子データを捜査機関に提出しなければそれ自体が犯罪になってしまう、そういう制度になっているんです。これは期待可能性の観点から被疑者にはかなり酷なことだと思いますし、従来の差押えでいえば、パスワードを捜査機関に教えるのと同じ結果になるわけですから、自己負罪拒否特権との関係も本当は問題になり得るところだというふうに思っております。

この点、四月四日の参考人質疑で樋口教授は、被疑者、被告人を名宛て人にする義務履行の罰則による強制の当否という問題、これ自体はあるということを指摘した上で、被疑者、被告人を名宛て人とする制度導入の必要性が高い場合には期待可能性の視点を後退させることも可能、そういうふうに陳述されました。

この今回の制度の導入が樋口教授の言われるところの期待可能性の視点を後退させるほどの必要性が高いとお考えになっている理由、特に、既存の差押えなどで対応できない場合としてどのような場合を想定されてこの制度を導入されているのか、お答えください。

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