藤井敏明日本大学大学院法務研究科教授

2025年3月26日・第217回国会 衆議院 法務委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 101 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 110 発言)

具体的な理由はちょっと分かりませんが、一般的に、公判前整理手続が始まって、それに裁判所も思っていた以上に時間がかかってしまう、期間がかかってしまうということは、制度が始まった最初から感じておりました。裁判官は一様に考えていたように思います。

それは一つには、証拠開示の手続に当初は時間がかかるケースがあった。検察官の方で収集された証拠を整理して開示されるわけですが、実際には検察事務官がその作業をされるわけですけれども、そんなに人が余っているわけでもない中で、時間を費やして、それから、その開示された証拠を当然弁護人の方で検討されて、被告人の言い分を踏まえて、どういう立場で主張を構成するかを検討しなければいけない。さらに、開示された証拠に加えて、被告人側の、弁護側の主張に合わせた、合わせたといいますか、沿う証拠がないかどうかの開示の請求も必要になってくる。そういう手続を踏んで、検察は、最初にどういう事実があったのか、どういう証拠を請求するのか、出しますが、弁護人の方で、それに対してどういう主張をするのかという、予定主張といいますが、これを準備されるのに結構時間がかかるケースがあります。

それから、それと別に、そもそも起訴までに時間がかかることがあるのは、被疑者の精神状態について専門家の鑑定を得る必要がある、特に、重い事件、有罪になれば死刑もあり得るような事件になりますと、捜査機関は慎重に鑑定を専門家に依頼して行います。鑑定留置という普通の勾留と違った身柄拘束の制度を使いまして、じっくりと精神鑑定をやってもらう。そのようなことがいろいろ重なりますと、大きな事件の場合でも、そうでなくてもあり得ると思いますが、裁判が始まるまでに時間がかかってしまう、そういうことがあるのではないかというふうに考えております。

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