まず、一つ目の御質問でございます。
裁判官、元裁判官の守秘義務がございますので、具体的なことは申し上げられませんが、自分で最後まで担当する前に途中で異動してしまった事件で、後になって、あの自白は虚偽だったんだということが分かった事件というのはございます。
それから、自分が担当している事件で、特に録音、録画ができて以降、高等裁判所で仕事をしておりましたときに、検察官の供述調書で、被告人の主観的な認識、故意とか目的とかいうものがありますが、それについて供述調書にはしっかりとあったように書かれているんですが、録音、録画が一審で調べられていたので、高裁でもそれを確認したところ、被疑者、そのときは被疑者ですね、被疑者はそんな認識があったと言っていないんですけれども、一生懸命、取調べの検察官は言ってもらおうとしていろいろな質問をされている。それで、最終的に調書にした段階では微妙に言ったような表現になっていて、それで間違いないねと言われて署名指印されているわけなんですが、これは、言っていないことが書かれているからその点は証拠に使えないねということで、一審はそれを是認、是認といいますか、その前提での判決をしていたんですが、それを破棄したという経験はございます。
特に主観面で似たようなことがあるということは、よそでも耳にする場合があります。
ただ、冤罪事件ってそんなにしょっちゅう起こっちゃ困るわけで、例えば、昨年亡くなった木谷さんがお書きになっている「違法捜査と冤罪」という本がございますけれども、そこで紹介されているのも、全部が全部、再審無罪の事件だけじゃなくて、一審で有罪で上訴審で破棄されたものも入っていますが、それも三十一件でございますから、全国で、それも昭和二十三年から最近までの三十一件でございますので、裁判官がそういった事件に遭遇する機会というのはそんなに多いことはないと考えております。
以上です。
30
金村龍那(維新)
日本維新の会の金村龍那でございます。今日は、参考人の皆様、本当にありがとうございました。
我々、国会において、参考人質疑といえば大半は法案に付随したものが大変多いものでして、今回のこういった、法案にかかわらず参考人をお招きして意見陳述をいただいて質疑をするというのは、実は私にとっても初の試みであります。当初はどうなるものかなと思っていたんですが、党内ではなく、こういった場で、国会の場でしっかりこうやって参考人をお招きして質疑する価値というものを既に感じております。そういった意味では、こういった機会を御提案いただいた立憲民主党さんには本当に感謝申し上げた…
この発言のページ
31藤藤井敏明日本大学大学院法務研究科教授
それぞれ四名の皆様のお話を伺って、大変強い印象を受けております。
それとちょっとずれるかもしれませんが、この席は、元裁判官は被告席に立たされているなと思いまして、論文を書いていてよかったなと思いました。
この発言のページ
32
金村龍那(維新)
ウィットに富んだ御発言をありがとうございます。
そういった意味では、皆様に御感想を是非お聞きしたいところではありますが、時間に限りもありますので、質疑を進めさせていただきます。
私は、刑事司法手続にはやはり様々な立場の方が関わるため、感情は別にして、やはり中立な立場でしっかり声を紡いでいかなければならないと思っています。
その上で、冤罪が起こる原因、さらには理由、そしてこれを防ぐためにはどうすればよいかということについて触れる中で、藤井参考人にお伺いしたいんですが、捜査対象となった人に防御する手段を与えるということが冤罪による被害を少なくする上で必…
この発言のページ
- (上の発言)
33藤藤井敏明日本大学大学院法務研究科教授
まず、一つ目の御質問でございます。
裁判官、元裁判官の守秘義務がございますので、具体的なことは申し上げられませんが、自分で最後まで担当する前に途中で異動してしまった事件で、後になって、あの自白は虚偽だったんだということが分かった事件というのはございます。
それから、自分が担当している事件で、特に録音、録画ができて以降、高等裁判所で仕事をしておりましたときに、検察官の供述調書で、被告人の主観的な認識、故意とか目的とかいうものがありますが、それについて供述調書にはしっかりとあったように書かれているんですが、録音、録画が一審で調べられていたので、高裁でもそれを確認したところ、被疑者、そのときは被疑者ですね、被疑者はそんな認識があったと言っていないんですけれども、一生懸命、取調べの検察官は言ってもらおうとしていろいろな質問をされている。それで、最終的に調書にした段階では微妙に言ったような表現になっていて、それで間違いないねと言われて署名指印されているわけなんですが、これは、言っていないことが書かれているからその点は証拠に使えないねということで、一審はそれを是認、是認といいますか、その前提での判決をしていたんですが、それを破棄したという経験はございます。
特に主観面で似たようなことがあるということは、よそでも耳にする場合があります。
ただ、冤罪事件ってそんなにしょっちゅう起こっちゃ困るわけで、例えば、昨年亡くなった木谷さんがお書きになっている「違法捜査と冤罪」という本がございますけれども、そこで紹介されているのも、全部が全部、再審無罪の事件だけじゃなくて、一審で有罪で上訴審で破棄されたものも入っていますが、それも三十一件でございますから、全国で、それも昭和二十三年から最近までの三十一件でございますので、裁判官がそういった事件に遭遇する機会というのはそんなに多いことはないと考えております。
以上です。
34
金村龍那(維新)
ありがとうございます。
改めて、冤罪が当たり前のように起こることなく、しっかりと刑事司法の中でできる限りこういったことが起きないようにしていくことを、我々も切に、しっかりと立ち会っていかなきゃいけないなと思っています。
その上で、櫻井参考人に一つお伺いをさせてください。
私、実は、国会議員になる前、十年間にわたって障害児支援の事業所を都内と神奈川県内に運営してまいりました。その中で、本当にやるせない思いというか、非常に無力感を感じたのは、実際に私が運営していた施設に通っていた児童が性被害に遭いました。御家族といろいろな話合い、行政、そして学校、そう…
この発言のページ
35櫻櫻井鼓追手門学院大学心理学部教授
ありがとうございます。
私自身も大変障害の問題は大きいというふうに感じておりまして、一つには、やはり性教育をきちんと行うべきだと思っております。この点は今までも言われているとは思うんですけれども、例えば障害児が通う学校の先生にも、その教育、研修、そういった機会が必要だと思っているんですね。
例えば、そういった特別支援学校の先生方自身が障害をお持ちの先生がいらっしゃるということがあり、例えば、私はこういう場で、国会に来るのは実は初めてなんですが、講義ですとか講演の場というのは比較的多くいただいていて、そういった場でも、障害を持っておられる方がそれほど多…
この発言のページ
36
金村龍那(維新)
ありがとうございます。
障害児支援の事業を始めた当初、長年にわたって障害児支援をしてきた先生と呼ばれるような立場の人に、どうしたら性教育がきちんと障害児に伝わるのかというのをアドバイスを求めたときに、障害があっても性教育は実は理解度がしっかりあるというお話をいただいたんですね。当初、そんなことはないだろうと思っていたんですけれども、やはりきちんと伝える努力をし続けることで、性というものが障害児にとってもしっかりと理解できるという経験が私もございますので、そういった意味では、障害児に携わる立場の人たちがしっかりと性教育を理解することが入口なんだなというこ…
この発言のページ