高橋哲大阪大学大学院人間科学研究科准教授

2025年4月25日・第217回国会 衆議院 文部科学委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 71 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 227 発言)

貴重な御質問、ありがとうございます。

今御質問がありました義務教育費国庫負担金の算出根拠というのは、あくまで、その名のとおり、各自治体に国庫負担金を支出する際の算定根拠、一人当たりの教員の給与の算定根拠を示しているものにすぎません。ですので、これが算出されて各自治体に配分されたとしても、それを使わなければいけない義務というのは自治体にございません。

なおかつ、この算出根拠というのは、国が支給する三分の一のみを算出しているものです。残りの三分の二は各自治体が負担しなければならないものとなっておりますので、この自治体負担が非常に苦しくて、過去にはこの義務教育費国庫負担金の返納というものが実際に行われてまいりました。その意味で、現在、給与負担が厳しいという自治体においては、この一人当たりで送られたお金というのを、正規雇用の教員一人を雇うのではなくて、数名の非常勤を雇うことで、時間給にして安上がりにして、それで人件費を節約するということが行われてきました。

しかしながら、先週の参考人質疑で佐久間参考人がおっしゃっていたように、そのような非常勤というものをもう使い切ってしまった、枯渇してしまっているという状態になっている中で、もはや、自治体にとっては、この人件費というのを節約するすべがなくなっている状態であるということです。

この中で、主務教諭というのが導入され、給与格差をつけろと言われたならば、むしろ、教諭の基本給というものを下げるという絶好のインセンティブが与えられることになるというふうに思っています。なおかつ、その場合、給与を引き下げた自治体に対して、文科大臣から引き下げないようにというような御意見等が出ているということがありましたが、それはあくまで意見です。それに拘束力は全くありません。現在、文科省は、このような給与引下げを仮に自治体がした場合に、それを食い止めるすべは全く持っていないということをここで強調したいと思っております。

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