私は、今回の法案で非常に重要なことは、平素からの活動というものが非常に重視されているということではないかなというふうに思います。
ですから、国家的な背景とする組織的、計画性のある行為というのは恐らく今も日常的に行われているという状況だというふうに思いますので、そういった実態を踏まえて、平素からの協力体制、つまり日本がサイバーセキュリティー上どういう環境に置かれているかということを政府が官民の連携の下に把握しているという状態が非常に重要だというふうに思いますので、その中で総合的な変化量というのを常に把握していくという体制をつくるということだろうと思います。
それから、同時に、これまでの国家実行、要するに、ほかの国の国家実行をよく見極めながら、例えば、ロシアがやったこと、北朝鮮がやったこと、中国がやっていること、多々あると思いますけれども、あるいはアメリカなりイギリスがやったことというのを全部見ながら、我々は、その後のサイバーセキュリティーの状況のエスカレーションなり変化というのがあるのか、あるいは、その背景にある意図というものをどういうインディケーターで見積もっていくかというようなことも含めて、平素からのシミュレーションといいますか体制づくりというのを徹底して行っていくということではないかなというふうに思います。それに尽きるのではないかと。
あと、事態認定の最大のポイントは、やはり、内閣総理大臣なり安全保障会議の四大臣会合なり、そこでの、政治家がふだんからそういった情報に接して常に鋭敏な感覚を持ったところで意思決定といいますか政治的判断を行って、さらに、情報を要求するなり、同盟国なりいろいろな信頼できるところとやったり、そういうことを踏まえて迅速に意思決定をしていただく、こういう心構え。ですから、私、先ほども、総理大臣を含めた形でのシミュレーションなり演練というのが重要だというのは、そういう意味でございます。
107緒緒方林太郎政府参考人など
続きまして、高見澤参考人にお伺いしたいと思います。
今回、サイバーセキュリティーに関する業務が非常にいろいろと拡大をしていくわけですが、じゃ、今後、内閣官房に置かれているNISCはどうなっていくんだろうかということをやはり思うんですね。国家安全保障戦略においては、サイバー安全保障の政策を一元的に総合調整する新たな組織をつくるということになっているわけでありますが、こういう組織において、副長官補としていろいろ御経験がおありだと思いますし、こういう新たな組織が出ていくときの課題、どのようにお考えでしょうか。
この発言のページ
108高高見澤將林東京大学公共政策大学院客員教授/公益財団法人笹川平和財団上席フェロー
お答えいたします。
国家安全保障会議ができ、国家安全保障局ができるときにどういうことをやったかということをちょっと思い返してみますと、それぞれの組織の法律上の任務というものはあるんだけれども、それを具体的にどういうサイクルで実際に展開していくのか、あるいは、定例的な会議ではどういうものが必要になるかとか、どういったアウトプットが必要になるか、あるいは情報のフローをどうするか、それから、どういった人材を確保するのかというようなことを、あらかじめ、国家安全保障会議設置法ができてから、法案準備室でいろいろやるのと並行しながら、我々、いろいろな業務フローという…
この発言のページ
109緒緒方林太郎政府参考人など
ありがとうございました。
続きまして、高見澤参考人に引き続き御質問させていただきたいと思います。
今回のこのアクセス・無害化の措置から、グレーゾーンの部分が多いということだったんですが、これは実務的なところなんですけれども、事態認定の難しさというのが物すごく出てくると思うんですね。先ほどからエスカレーションの話が出たんですが、私、行け行けどんどんではないんですけれども、エスカレーションの問題があるのと、それと同時に心配しなきゃいけないのは、ずっと事態をどう判断しようかなと待っているうちにトゥーレートになってしまうということについても、これも心配しなく…
この発言のページ
- (上の発言)
110高高見澤將林東京大学公共政策大学院客員教授/公益財団法人笹川平和財団上席フェロー
私は、今回の法案で非常に重要なことは、平素からの活動というものが非常に重視されているということではないかなというふうに思います。
ですから、国家的な背景とする組織的、計画性のある行為というのは恐らく今も日常的に行われているという状況だというふうに思いますので、そういった実態を踏まえて、平素からの協力体制、つまり日本がサイバーセキュリティー上どういう環境に置かれているかということを政府が官民の連携の下に把握しているという状態が非常に重要だというふうに思いますので、その中で総合的な変化量というのを常に把握していくという体制をつくるということだろうと思います。
それから、同時に、これまでの国家実行、要するに、ほかの国の国家実行をよく見極めながら、例えば、ロシアがやったこと、北朝鮮がやったこと、中国がやっていること、多々あると思いますけれども、あるいはアメリカなりイギリスがやったことというのを全部見ながら、我々は、その後のサイバーセキュリティーの状況のエスカレーションなり変化というのがあるのか、あるいは、その背景にある意図というものをどういうインディケーターで見積もっていくかというようなことも含めて、平素からのシミュレーションといいますか体制づくりというのを徹底して行っていくということではないかなというふうに思います。それに尽きるのではないかと。
あと、事態認定の最大のポイントは、やはり、内閣総理大臣なり安全保障会議の四大臣会合なり、そこでの、政治家がふだんからそういった情報に接して常に鋭敏な感覚を持ったところで意思決定といいますか政治的判断を行って、さらに、情報を要求するなり、同盟国なりいろいろな信頼できるところとやったり、そういうことを踏まえて迅速に意思決定をしていただく、こういう心構え。ですから、私、先ほども、総理大臣を含めた形でのシミュレーションなり演練というのが重要だというのは、そういう意味でございます。
111緒緒方林太郎政府参考人など
続きまして、大澤参考人にお伺いをいたしたいと思います。
この法律は、要するに警察権で対応できるところを最大限までぐうっと広げて対応するということなんですが、これは国会でも委員会審議でもあったんですが、じゃ、その先の自衛権の話はどうですかと言ったら、その話は全く別ですというような答弁になるんですね。そこに実はシームが生じるんじゃないかと思うんですけれども、そのような御懸念について、どう思われますでしょうか。
この発言のページ
112大大澤淳公益財団法人中曽根康弘世界平和研究所主任研究員
お答え申し上げます。
今回、かなり早い段階から警察と自衛隊が共同してサイバー空間に出るということが法律上定められておりますので、マックス、グレーゾーンが上がっていくと、最後の段階ではもう既に自衛隊の部隊がかなり対処をしている、そういう状態で、仮にそこから武力攻撃事態ということになった場合にも、もう既に出動はしていますので、シームレスに、後は、自衛隊法上の武力攻撃事態、自衛権の出動というふうに切り替えるということで、かなりそこの点ではシームレスにできるかなと思います。
ただ、政府の側は事態認定が必要になりますので、そこを迅速にやっていただいて、デジタル…
この発言のページ
113緒緒方林太郎政府参考人など
最後に、黒崎参考人、高見澤参考人、大澤参考人にお伺いしたいんですが。
今は事態認定のところでシームが生じるんじゃないかという話をしましたが、今度、諸外国と連携してやるときのその対応の中にシームができるのではないかという懸念というのはやはりあると思うんですね。
サイバー攻撃を広く主権侵害と捉える国もありますし、アメリカは原発やダムの攻撃についても武力攻撃だという見解を持っているんですが、これは十年前から私はこの件をずっと聞き続けているんですけれども、日本はどうですかと言ったら、アメリカの実行を参考にしていますとしか言わないんです、参考にしていますとしか…
この発言のページ