ありがとうございます。お答えいたします。
現実問題として、まず、どこまでエスカレーションを引き起こす蓋然性があるのかということは、法的評価だけでは答えられないことだと思いますし、また、予測することも困難なんですけれども、ただ、先ほどお話しさせていただきましたように、今回の法案では、少なくとも、アクセス・無害化措置の実効性を妨げない範囲で必要最小限度に抑えるという十分な歯止めが法的にかけられていると思います。
ただ、恐らく御懸念は、それでももし万一というお話だと思うんですけれども、そのエスカレートするということが、法的には何らかの国際法違反を日本はしてしまうんじゃないか、そういうふうに解すなら、例えば、主権侵害、物理的被害を相手に、機能喪失をもたらしたとかいうようなことでエスカレートを引き起こす懸念ということであるなら、そのときには、やはり、違法性阻却事由という形で国際法上正当化するという選択肢になるのではないかと思います。
したがいまして、お答えといたしましては、第一段階として、そもそもアクセス・無害化措置というものを最小限度に抑えるということでエスカレートしないようにさせる、つまり、法的には国際法違反が生じないようにする、それでも万が一ということになれば、第二段階といたしまして、違法性阻却事由で正当化するということになると思います。
そして、他国との応酬ということになりますと、やはり信頼醸成措置とか、二国間、マルチ、多国間、いろいろな、平素から、お互いの信頼関係、サイバーでの対処、お互いについてこういうことをするということを、可能な限り、ここも安全保障上のバランスを取りながら、考えながら、エスカレーションを避けていくということが重要になると思いますし、この法案はそれを可能にする枠組みだと考えております。
以上です。
21
黄川田仁志(自民)
時間が参りましたので、これで終わります。どうもありがとうございました。
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22
大岡敏孝(自民)
次に、市來伴子君。
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23市市來伴子(立憲)
立憲民主党の市來伴子と申します。
本日は、法案審議に当たり、皆様から本当に貴重な御発言をいただきましたことを、心から感謝を申し上げます。
私からは、まず、アクセス・無害化措置、そして通信防護措置がエスカレートする懸念について伺ってまいりたいと思います。
黒崎参考人と大澤参考人に伺いたいんですが、このアクセス・無害化措置等ですね、サイバー攻撃に対して、お互いの応酬が予想を超えてはるかにエスカレーションを招き、そして、そのエスカレーションを招いた結果、思わぬ被害を起こしてしまうのではないか、そういう懸念があるわけでございますが、この点について、それぞれ…
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- (上の発言)
24黒黒崎将広防衛大学校総合安全保障研究科教授
ありがとうございます。お答えいたします。
現実問題として、まず、どこまでエスカレーションを引き起こす蓋然性があるのかということは、法的評価だけでは答えられないことだと思いますし、また、予測することも困難なんですけれども、ただ、先ほどお話しさせていただきましたように、今回の法案では、少なくとも、アクセス・無害化措置の実効性を妨げない範囲で必要最小限度に抑えるという十分な歯止めが法的にかけられていると思います。
ただ、恐らく御懸念は、それでももし万一というお話だと思うんですけれども、そのエスカレートするということが、法的には何らかの国際法違反を日本はしてしまうんじゃないか、そういうふうに解すなら、例えば、主権侵害、物理的被害を相手に、機能喪失をもたらしたとかいうようなことでエスカレートを引き起こす懸念ということであるなら、そのときには、やはり、違法性阻却事由という形で国際法上正当化するという選択肢になるのではないかと思います。
したがいまして、お答えといたしましては、第一段階として、そもそもアクセス・無害化措置というものを最小限度に抑えるということでエスカレートしないようにさせる、つまり、法的には国際法違反が生じないようにする、それでも万が一ということになれば、第二段階といたしまして、違法性阻却事由で正当化するということになると思います。
そして、他国との応酬ということになりますと、やはり信頼醸成措置とか、二国間、マルチ、多国間、いろいろな、平素から、お互いの信頼関係、サイバーでの対処、お互いについてこういうことをするということを、可能な限り、ここも安全保障上のバランスを取りながら、考えながら、エスカレーションを避けていくということが重要になると思いますし、この法案はそれを可能にする枠組みだと考えております。
以上です。
25大大澤淳公益財団法人中曽根康弘世界平和研究所主任研究員
無害化措置のエスカレーションの可能性について御質問いただきましたので、お答え申し上げます。
米国での事例を考えますと、無害化措置をする場合に、非常に慎重に運用されているというふうに考えております。
これは、エスカレーションが生じるというのは、相手側で誤認をしてエスカレーションをさせる、という要因が働かないようにすることが重要になりますので、そういった誤認を避けるために、米国では、例えば、コロニアル・パイプラインにおける攻撃者側のPCの無害化とか、あと、二〇一八年のロシアからの情報戦に対する、サンクトペテルブルクの、拡散している会社のネットワークの停止…
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26市市來伴子(立憲)
先ほど黒崎参考人が、無害化措置が武力に当たると主張される可能性がある、また、国際法においては武力の定義がないとおっしゃっておりました。この点についてもう少し詳しくお聞きしたいのと、また、先ほど来出ています、自衛隊でなく警察が措置した場合でも国際法上は同じく扱われるということでよろしいでしょうか。
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27黒黒崎将広防衛大学校総合安全保障研究科教授
お答えいたします。
まず、一般論といたしましては、先ほどお話しさせていただきましたように、国際法上、普遍的に合意された武力の行使の定義はございません。また、国際法上の評価をする際に、今先生おっしゃったような、自衛隊であるかあるいは警察であるかというよりも、何を日本という国が行うのかということが決定的な評価として重要な要因になると思います。
その意味では、日本の警察官が、サイバー危害防止措置執行官だと思いますが、どういう措置を取るか。警察だから大丈夫だ、その事実だけで国際法上武力の行使にはなりませんよということにはなりません。その意味では、おっしゃる御…
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