物価が思わぬ上昇を将来するのかもしれない、それを予防的に、ないようにする、そうしたことも一つの重要な政策目的だろうというふうに思いますが、やはり金融の正常化ということも大変大きな目的ではないかというふうに思います。
FRBの元議長、バーナンキさんが、量的緩和政策については、理論的には効果がないが実際には利いた、こういうふうなことを言っております。それは、異次元の政策を取ったわけですから、この異次元の政策というのは理論的に説明できるものでもない、こんなようなことを言っていらっしゃるわけですけれども、今もまだ日銀は、量的緩和は縮小しつつありますけれども、やはり異次元にいるのだろうというふうに思いますので、そこから普通の正常な世界に戻るために、私は金融政策を今まで引き締めてきているんだろうというふうに思います。
それで、今回のトランプ・ショックであります。新たな事態が起きたということではないかと思います。
多くの方が、大恐慌のさなかに、一九三〇年、アメリカではスムート・ホーリー法というのが制定されましたけれども、平均関税率が四〇%に引き上げられたということがございました。そして、大恐慌は更に長引くということになりました。今のトランプ関税というのは、この一九三〇年のことを考えると、先祖返りしたにすぎないのではないか、こういうふうに思えるところがございます。ということは、トランプの数年間、四年間かもしれません、まあ四年間だと思いますけれども、経ても、アメリカはこの政策を取り続ける、先祖返りしているわけですから、可能性は否定できないだろうというふうに思います。ですので、大地殻変動が起きている、そして影響が長く続く可能性があるということなんじゃないかと思います。
これだけのショックが起きてきているので、私は新たな対処すべき事態が日本銀行にとっても生じているのではないかと思いますが、その認識はいかがでしょうか。
8植植田和男日本銀行総裁
お答えいたします。
私ども、基本的には、二%の物価安定目標を持続的、安定的に実現するという観点から政策を運営してまいります。長期的な物価の動向に関係が深い基調的な物価上昇率というものを注意して見ておりますが、これは二%に向けて徐々に高まってきているということを確認する中で、昨年三月以来、何回かの政策金利の引上げを実行してきたところでございます。これは、繰り返しになりますが、物価安定目標を持続的、安定的に実現するという観点で行ってきた政策変更でございます。
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中西健治(自民)
正常化というようなことについて今全くお答えをいただいていないわけでありますけれども。
普通、多くの中央銀行というのは、金融政策を使って経済に働きかける、こういうことをするわけですけれども、総裁の、経済がオントラックであれば利上げするというのは、やはり金融調節を目的としているというふうに思わざるを得ないというふうに私自身は考えております。
ただ、私は、この金融の正常化ということ、これ自体は否定されるべきものではないだろう、いざという事態が生じたときに金融調節ができる柔軟性、これを確保するということは極めて重要だというふうに思っております。
総裁は就任…
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10植植田和男日本銀行総裁
やや繰り返しになってしまうかもしれませんけれども、私どもは、ここまで金利を少しずつ引き上げてきた背景といたしましては、経済、物価情勢が改善する下で低金利を継続しますと、金融緩和の度合いが過大なものとなるおそれがありまして、場合によっては物価上昇率が加速する、後になって急速な金利の引上げを迫られてしまう、こういうリスクもある。こうした状態を回避しつつ、経済、物価情勢に応じて適切に政策を運営していくことが、物価の安定を通じて息の長い成長を実現していくことにつながり、国民経済全体にメリットを及ぼすというふうに考えてきたところでございます。
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- (上の発言)
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中西健治(自民)
物価が思わぬ上昇を将来するのかもしれない、それを予防的に、ないようにする、そうしたことも一つの重要な政策目的だろうというふうに思いますが、やはり金融の正常化ということも大変大きな目的ではないかというふうに思います。
FRBの元議長、バーナンキさんが、量的緩和政策については、理論的には効果がないが実際には利いた、こういうふうなことを言っております。それは、異次元の政策を取ったわけですから、この異次元の政策というのは理論的に説明できるものでもない、こんなようなことを言っていらっしゃるわけですけれども、今もまだ日銀は、量的緩和は縮小しつつありますけれども、やはり異次元にいるのだろうというふうに思いますので、そこから普通の正常な世界に戻るために、私は金融政策を今まで引き締めてきているんだろうというふうに思います。
それで、今回のトランプ・ショックであります。新たな事態が起きたということではないかと思います。
多くの方が、大恐慌のさなかに、一九三〇年、アメリカではスムート・ホーリー法というのが制定されましたけれども、平均関税率が四〇%に引き上げられたということがございました。そして、大恐慌は更に長引くということになりました。今のトランプ関税というのは、この一九三〇年のことを考えると、先祖返りしたにすぎないのではないか、こういうふうに思えるところがございます。ということは、トランプの数年間、四年間かもしれません、まあ四年間だと思いますけれども、経ても、アメリカはこの政策を取り続ける、先祖返りしているわけですから、可能性は否定できないだろうというふうに思います。ですので、大地殻変動が起きている、そして影響が長く続く可能性があるということなんじゃないかと思います。
これだけのショックが起きてきているので、私は新たな対処すべき事態が日本銀行にとっても生じているのではないかと思いますが、その認識はいかがでしょうか。
12植植田和男日本銀行総裁
今般の自動車関税あるいは相互関税の導入によって内外の経済、物価をめぐる不確実性は高まったというふうに、もちろん見ております。
それがどういう経路を通じて我が国経済、物価に影響を及ぼすかという点については、複数の可能性がございますので、現在、注意深く分析を続けているところであります。
また、関税政策が今後どういう展開をたどるかという点についても、ある程度不確実性がまだ残っているというところでございます。
こうした動向を十分に注視しながら、適切に政策運営を進めてまいりたいと思っております。
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中西健治(自民)
注意深くですとか注視するということをおっしゃいましたけれども、やはり、もっとはっきりしたメッセージを送らないといけないんじゃないかというふうに私は思っております。
これだけの事態ですから、大変大きな不安心理が人々を覆っている、世界を覆っている、日本を覆っているということなんじゃないかと思います。総裁は金融の正常化ということをおっしゃいませんでしたけれども、私は、これまで金融正常化、まだ続けたかったんだろうけれども、これだけのことが起こってしまったので、これにはしっかり対処していくべきだというふうに考えております。
はっきりしたメッセージということでい…
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14植植田和男日本銀行総裁
関税政策につきましては、先ほど申し上げましたとおり、今後の動向はどうなのか、どう変わっていくのかという点も含めて、残っている不確実性がございます。これを丁寧に見極めつつ、私ども、経済、物価情勢、あるいは市場動向も確認し、見通しをしっかりと持ち、それに応じて適切に政策を判断するという姿勢でございます。
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