そこで、大変、多角的レビューですから、一生懸命いろいろな角度からレビューしたということはよく分かるんですが、今日、お手元に二枚の質問資料をお配りをしてございます。それを是非御覧いただきたいんですが。
これは、超低金利の時代が長く続いたことによって、それぞれの経済主体、とりわけ、家計、それから非金融の法人、そして金融機関、この三つに分けまして、それぞれの、本来金利がどの程度の水準という、いろいろ、二つの例をお示ししてございますが、一つは、やはり金利が高かったときと比べて、これは、よく失われた三十年間と言いますけれども、この失われた三十年に、得失利益、プラス、マイナスどっちが大きかったんだということで調べますと、家計は三百七十五兆円の大幅なマイナスなんですね。もちろん、プラスの面で、住宅ローンの金利なんかが軽くなりますから、それもございますが。それから、非金融法人、これは大幅にプラスになりまして七百十七兆円。それから、金融機関もやはり傷んだんですね。これが二百二十四兆円。こういうデータになります。
それから、二枚目の方は、これは特にアベノミクスの十二年に限って比べてみる。それから、一番高かったときと比べるのも、それでいいんですけれども、もう少し平均的に取りまして、一九九三年から二〇一二年までの平均値を取って、その平均値と比べてどれだけそれぞれの得失があったかというデータでございますが、これでいきますと、家計がマイナスの八兆円、非金融法人はプラスの百五十七兆円、それから金融機関がマイナスの百二十九兆円。こういう数字になっておる。
この手法、このデータというのは、これまで、私、三十年近く国会にいますけれども、最初には岩國さんがやったんです。それから、その後、比較的最近ですけれども、御行の出身者であります大塚参議院議員もやはりこの手法をやった。この手法というのは非常に分かりやすいんですよ。
私は、ひょっとしたら、この多角的レビューの中でこういうデータの取り方をやって、まさにここに、何に問題があるかということが一目瞭然なわけですから、出てくるかなと思ったけれども、残念ながら出てこなかったので、質問主意書を出して政府からこういう数字を求めたということでございますが、この数字を御覧になって、総裁、どういう感想をお持ちでありますか。
18植植田和男日本銀行総裁
二〇一三年以降の大規模な金融緩和の評価でございますが、為替円高の反転といった外部環境の変化もありまして、経済、物価を一定程度押し上げ、我が国経済がデフレでない状態となることに貢献したというふうには考えてございます。
ただし、先ほどもちょっと申し上げましたが、期待への働きかけの難しさ等から、導入当初に期待していたほどの効果、つまり、二年程度の期間を念頭に置いてできるだけ早期に目標を実現するというほどの効果は発揮されず、二〇一〇年代の物価上昇率は二%を下回る状況が続いたわけでございます。また、金融市場や金融機関収益などの面で一定の副作用ももたらしたと判断し…
この発言のページ
19
海江田万里(立憲)
ありがとうございました。
今、総裁も、現時点においては全体的に見れば我が国経済に対してプラスの影響という。この現時点という言葉、私、本文にもありましたけれども、ひっかかりまして。
これは政治家もよく使うんですよね。あなたはこれから参議院に立候補しませんねとか都知事に立候補しませんねと、本当はやりたい気持ちがあるんだけれども、そのとき必ず使うのは、現時点ではそんなことは全く考えていませんと。この現時点という言葉が入ったら気をつけなきゃいけないですね。本音と違うことを言っているなと。
日本語とすれば、これは今総裁もおっしゃいましたけれども、文書で書いた…
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20植植田和男日本銀行総裁
先ほど正直に申し上げたとおりでございますが、ただ、将来起こり得ることについて注意深くいろいろな可能性を念頭に置いておこうという意味で、今後、副作用が顕現化してくる可能性もあるということを申し上げました。
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- (上の発言)
21
海江田万里(立憲)
そこで、大変、多角的レビューですから、一生懸命いろいろな角度からレビューしたということはよく分かるんですが、今日、お手元に二枚の質問資料をお配りをしてございます。それを是非御覧いただきたいんですが。
これは、超低金利の時代が長く続いたことによって、それぞれの経済主体、とりわけ、家計、それから非金融の法人、そして金融機関、この三つに分けまして、それぞれの、本来金利がどの程度の水準という、いろいろ、二つの例をお示ししてございますが、一つは、やはり金利が高かったときと比べて、これは、よく失われた三十年間と言いますけれども、この失われた三十年に、得失利益、プラス、マイナスどっちが大きかったんだということで調べますと、家計は三百七十五兆円の大幅なマイナスなんですね。もちろん、プラスの面で、住宅ローンの金利なんかが軽くなりますから、それもございますが。それから、非金融法人、これは大幅にプラスになりまして七百十七兆円。それから、金融機関もやはり傷んだんですね。これが二百二十四兆円。こういうデータになります。
それから、二枚目の方は、これは特にアベノミクスの十二年に限って比べてみる。それから、一番高かったときと比べるのも、それでいいんですけれども、もう少し平均的に取りまして、一九九三年から二〇一二年までの平均値を取って、その平均値と比べてどれだけそれぞれの得失があったかというデータでございますが、これでいきますと、家計がマイナスの八兆円、非金融法人はプラスの百五十七兆円、それから金融機関がマイナスの百二十九兆円。こういう数字になっておる。
この手法、このデータというのは、これまで、私、三十年近く国会にいますけれども、最初には岩國さんがやったんです。それから、その後、比較的最近ですけれども、御行の出身者であります大塚参議院議員もやはりこの手法をやった。この手法というのは非常に分かりやすいんですよ。
私は、ひょっとしたら、この多角的レビューの中でこういうデータの取り方をやって、まさにここに、何に問題があるかということが一目瞭然なわけですから、出てくるかなと思ったけれども、残念ながら出てこなかったので、質問主意書を出して政府からこういう数字を求めたということでございますが、この数字を御覧になって、総裁、どういう感想をお持ちでありますか。
22植植田和男日本銀行総裁
委員御指摘のとおり、大規模な金融緩和、あるいはその前から続いていました低金利の環境の下で、家計がネットでは貯蓄超過の主体でございますので、預貯金からの受取利子の減少が住宅ローン等の支払い利子の減少を上回ってきて、ネットの家計の利子所得が下押しされてきたということははっきりした事実であるというふうに思っております。
ただ、金融緩和の効果としましては、利払いのところ、あるいは受取と支払い利子だけに注目するのではなくて、金融緩和で雇用や所得環境が改善した、あるいは、その背後にある企業活動を含め経済全体に与える影響にどういう点があったかということも踏まえて、含…
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海江田万里(立憲)
雇用の問題なども今総裁は指摘されました。私も実は、雇用というのは、雇用との関係、特に失業率等の問題とかは大事だということはかねて主張してきたところでありますが、ただ、日銀の本来の仕事というのは、これはやはり物価の番人で、人々の生活、これを安定させる、金融政策を通してということでございますので、やはり、この金利の状況、それの特質というものをしっかり見極めることが大切なんではないだろうか。
少し、ここでの、多角的レビューの評価の中で、いろいろなアンケートも取っておられますが、効果に関する実感ということで一番多かったのは、実は、そもそもよかったことを実感して…
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24永永島勝利総務省統計局統計調査部長
今御指摘の消費者物価指数、全国の数字でございますが、最新の本年二月の結果で申し上げますと、生鮮食品を除く総合指数で一年前と比べて三・〇%の上昇、それから、総合指数でございますと三・七%の上昇となってございます。
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