非常に前向きな御答弁、ありがとうございました。
我が国の国土政策には、国土の均衡ある発展という理念がございます。そして、一極集中を是正をして、地方がそれぞれの特色を生かしながら自立的に発展をしていくためには、地方の高規格道路ネットワークを充実させていくこと、これが極めて重要になってくると思います。国土交通省におかれましては、地方の発展にとっていかに道路網整備が重要であるかということを自覚をされて、引き続き道路政策を考えていただきますように、よろしくお願いを申し上げます。
次に、BバイCという考え方についてお伺いをいたします。
公共事業の採択に際して、その費用対効果を評価する指標として、BバイC、いわゆるベネフィット・コスト比が広く用いられております。しかし、この基準では、交通量や経済活動規模が大きい都市部ほど便益が高く算定されるため、人口減少、高齢化が進む地方では、費用に対する便益が少ないとされ、不採択となる傾向が見受けられます。
私は、この点に地方の安全や将来を左右しかねない構造的な問題があると考えます。特に、定量化可能な効果に偏り、命や安心という重要な価値が評価から漏れている点が問題だと思います。
現行の基準では、時間短縮効果や事故削減率といった数値化可能な項目を主に評価軸としているため、孤立集落の防止や災害時の代替ルートの確保、地域住民の安心感や希望といった根本的な便益を評価することは困難です。しかしながら、これらは事前防災や地方創生の観点から極めて重要な要素であり、事業評価の限界が露呈しているのではないかと思っております。
東日本大震災後に整備されました三陸自動車道では、開通後に交流人口が増加し、沿線地域で企業立地が進むなど、生活や経済の回復と活性化に大きく大きく寄与しております。こうした成果も、BバイCの計算では正当に評価をされておりません。
また、我が国は、国土の至るところに火山や活断層が存在し、地震や豪雨災害のリスクが極めて高い災害大国です。したがって、道路整備を始めとするインフラ整備には、防災や国土強靱化の観点からの事前対策としての意義がございます。
例えば、私の地元、島原半島周辺には、雲仙断層群が存在し、三十年以内に地震が発生する確率が最大で一・一%とされております。これは、二〇一六年の熊本地震の発生確率が〇・九%であることを考えれば極めて高い水準であり、想定される地震では、二千人を超える死者、二十万人以上の避難者が出るとの推計もあります。こうしたリスクに備える事業がBバイCの基準によって重要視されない現状は、極めて問題であるかと思います。
現在、国土交通省の要綱では、新規事業の採択にはBバイCが一以上であることが前提とされております。これは、先ほど申し上げているとおり、将来価値や危機対応力といった公共的意義を評価から排除してしまう制度上の問題だと思います。海外主要国の多くでは、BバイCはあくまで判断材料の一つであり、事業化の絶対条件とはしておりません。我が国においても、BバイCをあくまで参考指標と位置づけ、地域の実情や将来展望、防災効果など、多面的な価値を加味した評価制度への転換が必要だと考えます。
そこで伺います。
人口減少時代における地域の生産性向上や防災力の強化といった視点も踏まえ、道路整備の真の価値を評価できる制度への見直しが必要と考えます。BバイCが一以上でなければ事業化できないという前提を再検討すべきであると考えますが、この点に関する国土交通省の見直しの取組状況と今後の方向性についてお伺いをいたします。
27
井上貴博(自民)
次に、加藤竜祥君。
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28
加藤竜祥(自民)
おはようございます。長崎二区、加藤竜祥でございます。
本日は、このような機会を賜り、理事を始め関係の皆様方に感謝申し上げます。
時間も限られておりますので、早速質疑に入ります。
まずは、人口減少時代における地方のインフラ整備の必要性とその効果についてお伺いをいたします。
人口減少が進む中、地方における高規格道路の整備は不要ではないかとの指摘がございます。むしろ、私は、人口減少社会だからこそ、高規格道路の整備は極めて重要かつ合理的な政策投資であると考えております。
第一に、我が国は地震や豪雨といった自然災害が頻発する国土の特性を持ち、道路は避難路…
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29山山本巧国土交通省道路局長
お答え申し上げます。
人口減少下におきましても豊かで活力ある経済社会や地域社会を実現していくためには、生産性向上や国際競争力強化、観光立国の推進などを図る必要がございます。
令和五年七月に閣議決定をされました国土形成計画におきましても、社会経済情勢が変化する中、持続可能な地域社会を形成するため、広域的な機能の分散と連結強化を図りますシームレスな拠点連結型国土の構築が掲げられているところでございます。
高規格道路の整備は、各圏域の連結強化を図り、人流、物流の拡大によります企業立地や観光交流の促進、地震や豪雨などの災害時の代替性確保によります防災機能の…
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- (上の発言)
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加藤竜祥(自民)
非常に前向きな御答弁、ありがとうございました。
我が国の国土政策には、国土の均衡ある発展という理念がございます。そして、一極集中を是正をして、地方がそれぞれの特色を生かしながら自立的に発展をしていくためには、地方の高規格道路ネットワークを充実させていくこと、これが極めて重要になってくると思います。国土交通省におかれましては、地方の発展にとっていかに道路網整備が重要であるかということを自覚をされて、引き続き道路政策を考えていただきますように、よろしくお願いを申し上げます。
次に、BバイCという考え方についてお伺いをいたします。
公共事業の採択に際して、その費用対効果を評価する指標として、BバイC、いわゆるベネフィット・コスト比が広く用いられております。しかし、この基準では、交通量や経済活動規模が大きい都市部ほど便益が高く算定されるため、人口減少、高齢化が進む地方では、費用に対する便益が少ないとされ、不採択となる傾向が見受けられます。
私は、この点に地方の安全や将来を左右しかねない構造的な問題があると考えます。特に、定量化可能な効果に偏り、命や安心という重要な価値が評価から漏れている点が問題だと思います。
現行の基準では、時間短縮効果や事故削減率といった数値化可能な項目を主に評価軸としているため、孤立集落の防止や災害時の代替ルートの確保、地域住民の安心感や希望といった根本的な便益を評価することは困難です。しかしながら、これらは事前防災や地方創生の観点から極めて重要な要素であり、事業評価の限界が露呈しているのではないかと思っております。
東日本大震災後に整備されました三陸自動車道では、開通後に交流人口が増加し、沿線地域で企業立地が進むなど、生活や経済の回復と活性化に大きく大きく寄与しております。こうした成果も、BバイCの計算では正当に評価をされておりません。
また、我が国は、国土の至るところに火山や活断層が存在し、地震や豪雨災害のリスクが極めて高い災害大国です。したがって、道路整備を始めとするインフラ整備には、防災や国土強靱化の観点からの事前対策としての意義がございます。
例えば、私の地元、島原半島周辺には、雲仙断層群が存在し、三十年以内に地震が発生する確率が最大で一・一%とされております。これは、二〇一六年の熊本地震の発生確率が〇・九%であることを考えれば極めて高い水準であり、想定される地震では、二千人を超える死者、二十万人以上の避難者が出るとの推計もあります。こうしたリスクに備える事業がBバイCの基準によって重要視されない現状は、極めて問題であるかと思います。
現在、国土交通省の要綱では、新規事業の採択にはBバイCが一以上であることが前提とされております。これは、先ほど申し上げているとおり、将来価値や危機対応力といった公共的意義を評価から排除してしまう制度上の問題だと思います。海外主要国の多くでは、BバイCはあくまで判断材料の一つであり、事業化の絶対条件とはしておりません。我が国においても、BバイCをあくまで参考指標と位置づけ、地域の実情や将来展望、防災効果など、多面的な価値を加味した評価制度への転換が必要だと考えます。
そこで伺います。
人口減少時代における地域の生産性向上や防災力の強化といった視点も踏まえ、道路整備の真の価値を評価できる制度への見直しが必要と考えます。BバイCが一以上でなければ事業化できないという前提を再検討すべきであると考えますが、この点に関する国土交通省の見直しの取組状況と今後の方向性についてお伺いをいたします。
31山山本巧国土交通省道路局長
道路事業につきましては、ネットワークとしてつながることによりまして、移動時間の短縮などの直接的な効果に加えまして、委員御指摘のように、生産性の向上あるいは災害時の代替路の確保でありますとか、あるいは避難、復旧活動の支援など、貨幣換算できない様々な効果が期待をされます。これらの効果を可能な限り定量的にお示しをし、総合的に評価をする必要があるというふうに考えております。
道路事業の評価に当たりましては、現状におきましては、便益が費用を上回っていることを事業の採択の前提条件として確認をさせていただいているところでございますけれども、この便益については、現在、…
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加藤竜祥(自民)
ありがとうございました。
引き続き、国土交通省におかれましては、BバイCで評価できない様々な重要事項も多元的に考慮の上、道路ネットワークを進めていただきたいと考えております。
次に、私の地元、島原半島の道路網整備の状況についてお伺いをいたします。
島原道路においては、半島住民の安全な生活を支え、地方創生にも大変大変貢献をしているのが島原道路でございます。この道路は、平成二年の雲仙岳噴火災害に端を発し、大火砕流により水無川が閉塞され、半島が南北に分断された際に、住民の避難道路、防災、復興対策としての歴史がございます。順次開通をしてきており、開通したイ…
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33山山本巧国土交通省道路局長
島原半島の地域活性化や観光振興、災害時の防災力強化の観点から、委員御指摘のございました、現在構想路線となっております深江町から口之津までの区間並びに島原半島西回り道路を含めまして、島原半島におけます幹線道路網の構築が重要であると認識をしております。
このことから、令和五年一月に、国と長崎県が中心となりまして、島原半島地域幹線道路網に関する検討会を立ち上げまして、関係自治体と連携をして、島原半島における道路交通の課題の整理でありますとか、求められる道路の機能、役割の検討を行ってきたところでございます。
今後、島原半島の幹線道路網について広域的な整備効果…
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