上野賢一郎 (自由民主党)

2025年6月18日・第217回国会 衆議院 厚生労働委員会 第26号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 132 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 175 発言)

ありがとうございます。

これは大変期待されて登場した新薬でありますので、その状況でこれから二年も待たされるという状況は、患者の皆さんにとっては本当に絶望しかないと思うんですね。

今局長からもやや前向きな答弁をいただきましたけれども、承認申請をこれから再度取る必要があるというふうにお伺いをしておりますが、できるだけその期間を短縮できるように、今短縮というお話もありましたので、きちんと処理をしていただかなければいけないのは当然ではありますけれども、そうした思いで是非この問題に取り組んでいただきたいというふうに思いますので、そのことを強くお願いをしたいと思います。

それでは、次の問題に行かせていただきます。がん検診の状況につきまして、今日は大腸がんを例に取って少し質問をさせていただきたいと思います。

我が国では、年間十五万人以上が今大腸がんと診断をされておりまして、年間で五万三千人が大腸がんで亡くなられるということであります。男女を通じては肺がんに通じて二番目に多い、女性ではがんによる死因の第一位というふうになっております。

急激な高齢化が今我が国では進展をしておりますので、日本人の二人に一人はこれからいつかはがんにかかる、生涯のうちでがんに罹患する、そういったことが言われている時代でもあります。大腸がんにおきましても、罹患数、死亡数、共に年々増加傾向にあります。

ただ、その中で、やはり気になるデータというのがあります。今日はお手元に資料を配付をさせていただきますが、一ページ目のところで、大腸がんの年齢調整死亡率の国際比較、あるいは大腸がん年齢調整死亡率の推移、この二つのグラフを出させていただきました。年齢調整、これはできるだけ年齢構成による差異を極力排除したものだというふうに理解をしております。

この動向を御覧いただくと、一九八〇年代には我が国は欧米諸国に比べて低い状況であったんですけれども、その後上昇して、九〇年代にほぼ欧米諸国と同水準になりました。それから現在にかけては、欧米諸国では調整死亡率が減少傾向が著しいわけでありますが、それに比べますと、我が国では減少傾向がやや鈍いというふうなことが見て取れるかと思います。

大腸がんの増加要因の一つに食の欧米化があるというふうに言われておりますが、一般的に、加工肉あるいは赤身のお肉の大量摂取は、大腸がんのリスク要因、リスクを増加させる要因だとされています。しかしながら、食の欧米化では、この減少率が鈍いことは説明はできないと思っております。

じゃ、医療水準はどうかといいますと、我が国の大腸がん治療の医療水準、内視鏡であったり、あるいは低侵襲の手術方法であったり、世界のトップと言われておりますので、医療技術の水準は遜色がない、あるいはそれ以上だというふうに思います。

大腸がんは比較的穏やかながんと言われ、ステージ1での五年生存率は九三%、早期発見できれば比較的治癒しやすいがんと言われております。こうしたことから考えますと、年齢調整死亡率の成績が必ずしもよくないということは、早期発見が必ずしも十分ではないのではないかという疑いがあります。すなわち、日本の大腸がんの検診制度自体に問題があるのではないかと思います。

本来、がん検診は一国一プログラムでやるべきだというふうに言われておりますが、我が国の場合は、市町村が行う住民検診、そして健保組合や事業主が行う職域検診、また任意の人間ドックなどに分かれておりますので、検診全体の実態を把握することが非常に難しい状況にあります。

そうしたこともあって、がん検診の受診率、あるいは精密検査、何か疑いがあった場合に精密検査に進む、精検の受診率、そうした指標がよく用いられるんですけれども、そうした指標自体も余り成績がよくないというデータがあります。

例えば、検診受診率は四〇%台にとどまっておりまして、現在のがんの基本計画で目標とされた六〇%まで相当の努力が必要だというふうに考えております。

また、精検の受診率、精密検査の受診率は、これは正確に現在把握できておりません。イギリスでは八六%というふうな数字がありますけれども、日本では、住民検診では六八%、厚労省が行ったアンケート調査によっては職域検診では四〇%程度ということで、恐らく、何か便潜血で問題があったとしても、それから精密検査に進まれる方は半分程度ではないかなということが推察されるわけであります。

やはり今、がん検診で大切なのは、受診率を上げて、そして何か問題があった場合にはきちんと精密検査に進む、このプロセスをきちんとやることが死亡率を低下させる非常に重要なファクターだ、要素だと思っておりますけれども、そうしたことから考えまして、我が国の検診の受診率や精検の受診率、これはやはり問題があるというふうに思います。

この改善に向けてこれからどのように取り組まれる予定なのか、その点につきまして局長の御見解をいただきたいと思います。

〔委員長退席、長坂委員長代理着席〕

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